結婚式やお祝い事でよく使われるBGM。
誰もが耳にしたことがあるし、聞いていて
心地よい気分になります。



僕がこの曲に出会ったのは25年前。


度々、僕のブログにも書いたことのある
自己啓発セミナーに参加した時に初めて
この曲を聴きました。


当時、僕は音楽なんて洋楽ばかり聴いていて
クラッシックなんて聞いたこともなく
スタッフが小声で
『次、パッフェルベルのカノンだよね?』
みたいに確認していたのが聞こえてしまい
なぜか頭に明確に記憶されたのを覚えてる。


良いか悪いかは別にして
僕の人生の中での大きな転機になったのは
間違いないセミナーでした。


僕は大学を卒業し、スーパーの水産課で
働き始めて3年か4年目くらいの頃、当時の
上司だった係長からの個人的な勧めで
セミナーに参加しました。
と言っても渋々。


昔からへそ曲がりなところのある僕は
いくら上司が勧めたからといって
そんな怪しげなところに行って自分を
変えようなんて思って無かったし
正直参加の決め手になったのが
『参加費は俺が払ってやる(4万円位かな)
それにセミナー参加して途中で嫌になったら
止めて帰ってきてもいいから』と係長に
言われ、さすがにお金を出させるわけには
いかないけど、途中で帰ってくる気満々で
参加したのです。


二日間の研修だったけど、目からウロコとは
あのことで、見ることやること全てが
衝撃的で気づきもたくさんあったし
自分のことを振り返ることも出来ました。


ぶっちゃけて言えば、完全にハマりました。


様々なキツイ『実習』というカリキュラムを
こなすうちに参加者間で一体感が生まれ
苦労を共有した仲間みたいな感じになり
性別、仕事、役職、年齢なんて超えてしまい
『同志』のようになりました。


その最後の最後、二日間の研修の締めくくり
最後の実習として参加者全員で手をつなぎ
輪になって目をつむります。部屋も暗転。


そこで『カノン』が流れます。


音楽に合わせ、トレーナーが一つ一つの
実習についての振り返りを語ります。
もうその時点で会場内はすすり泣きが。


カノンの曲の盛り上がりと同じように
トレーナーも熱く、でも静かに語ります。


二日間の振り返りが終わり、音楽も止まり
トレーナーは最後に語りかけます。


『あなたは、この二日間で貴重な体験を
しました。そしてたくさん学び、自分の
可能性にも気づくことができました。
さあ、明日から、またいつもの暮らしに
戻ります。でも、もう今までのあなたでは
ありません。新しいあなたのはじまりです』


そこで一気に部屋が明るくなり
トレーナーが大声で
『おめでとーーー!!』と叫びます。


暗いところでずっと目をつむっていた目を
開けると、なんとそこには満面の笑みの
係長が大きな花束を持って目の前に。


もう泣き崩れました。
係長に抱きついて泣きました。
心が震えるほど感動しました。


参加者を紹介した人がセミナー最後の部分に
お祝いに来るんです。(僕も何人かのお祝いに
大きな花束を持って行きました)




若かったしね。
それにスれてなかったしね。


今思えばマインドコントロールと言えるし
X JAPANのTodhiが前にTVで言ってたものと
めっちゃ似てる部分もたくさんあったし
なんだかなぁって思う部分もたくさん
あるけど、純情なゆきむし青年にとっては
感動的な気づきの方が多かったんだよね。


カノンを聴くと、いつも思い出します。
あのセミナーのことを。


多かれ少なかれ、僕の人生には大きな影響を
与えたあのセミナーのことを。