この日はウィキッド大阪公演初日だったのですが、抽選に外れました。

そして、たまたまこの日に京都劇場バックステージツアーがあることを知り申し込みました。

 

バックステージを見学できるツアーがあることは知ってはいたのですが、フォロワーさんが行っていて思ったより色々見られそうというのを知ったので申し込んだ次第。

 

まずは入口に集合。

そしてエレベーターで(普段はこの入口からエスカレーターに乗りますね)ホワイエへ。

まずは客席に案内されて一通りの説明を受けます。

写真撮影はOK、ただし動画撮影や録音はNG。

SNSへUPするのもOKだけれど、人が映りこまないように。

物に触っていいかどうかはOKなら言うので聞いてほしいとのこと。

 

 

 

 

続いて舞台に上がります。

客席は思ったより舞台上からよく見えます。

とりあえず客席バックに自分も撮影したね(笑)。

 

袖では幕の上げ下ろしについて説明。

劇場によって違うかもだけどこの京都劇場は手動だそうです。

ひっぱるところにおもりみたいなものがあrますが、それによって楽に動かすことができるようです。

このおもりは持たせてもらったのですがめっちゃ重かった(笑)。

 

 

上手奥にある階段を降りると奈落がありました。

ここに演目によってせりあがる場合はせりの装置を置くそうです。

 

下手から上手に移動して再び階段を上がって舞台袖へ。

前にあるカメラは暗視カメラで暗転していても見えるようになっていてここで装置替えのタイミングなど図っているそう。

 

 

そして奥の扉を開くと楽屋と稽古場があります。

稽古場は土足禁止なので入口からちらりと覗く程度。

楽屋は大部屋から少人数の部屋まで。

シャワーブースもついている部屋もありました。

化粧前のライトは舞台のライトと同じ明るさなのでこれでメイクの調整を行うそう。

椅子に座ってライトをつけて女優気分を味わうことができました(笑)。

 

 

楽屋見学が終わったら着到板へ。

テットとスカーラは京都駅ビルのキャラクターの名前だそう。

テットとスカーラの下の段には参加者が申し込む際に希望した名前が載っている板が用意されていました。

私も自分の名前が入った板をひっくり返したりして役者気分を味わった(笑)。

名前の上の色が赤かったらまだ来ていない、ひっくり返して白だと到着しているというのがわかるようになっています。

 

 

照明をセットするところ。

結構高くて怖い。

 

ここは調光室。

ここも土足禁止なので覗くだけ。

土足禁止なのは埃が舞うと精密機械なので影響を受けるからだそうです。

 

再び客席に帰ってきたら、客席から見える場所について説明を受けて終了。

45分のツアーでしたが、かなり盛りだくさんでとても楽しかったです。

 

機会があれば皆さんも是非。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4年ぶりにスタジオライフが大阪に来てくれるということで行きました。
前回の「死の泉」はチケットを取っていたのですが、コロナ禍に入ったばかりでその当時は謎の病で(今でも謎ですが)どうなるかわからない恐怖がありキャンセルをしたんです。
だから、ライフを大阪で観るのはいつ以来だろう(さかのぼったら2019年が最後だった)。

今回、土曜日昼と日曜日昼に3月に上演された「ガラスの動物園」の上映会、土曜日夜にトークショーがありました。
本当ならば舞台そのものを上演したかっただろうけれど、色々都合がつかなかったからか上映会と言う形になりました。
おそらく権利関係からかDVD化はされないようで今回が観ることができる最後のチャンスになるかもしれない。
実は3月チケットを取っていたのですが事情あって行くことができなかったため今回が初見でした。
古典なのでタイトルは知っていましたが他のカンパニーでも観たことがなかったので全くの初見。
私が観たのは土曜日昼の部(Blueチーム)。

登場人物はアマンダ(母)、ローラ(娘)、トム(息子)、ジム(トムの同僚)の4人しか出てきません。
もう一人家を出て行った父親もいるのですが、実際には登場せず。
内向的で家にひきこもっているローラがオールドミスのまま年を取ることを心配するアマンダがトムに適齢期の男性を紹介させる。
トムは同僚かつ高校の同級生だったジムを食事に招待、そのジムはローラが昔好きだった相手だった。
最初は一緒に食事をするのを拒否するローラだったがジムと話をするうちにだんだんうちとけていく。
しかしながら…という話。

作者は「欲望という名の電車」のテネシー・ウィリアムズ。
戯曲も読んでいないし、他のカンパニー版も観ていないので比較できないが、きっとこれはかなり他とは違う味付けが違うんだろうなと感じました。
夜のトークショーでも敢えて戯曲のト書きを無視したところもあったりしたとのことという話がありました。
特にアマンダとジムは今までと違う解釈だったようです。

この舞台においてアマンダがいちばん大きな要素を担っていると思いました。
だから、アマンダが違うと全然違う印象になるよう。
今まで演じられたアマンダはどこかヒステリックな面が強調されていたようですが、楢原さんのアマンダはそういった面もありつつ、子への愛情が違った方向へ向かってしまったという悲しさを感じました。
とにかく一所懸命なんですよね、でも届かない、うざさも感じる。
それでいて、笑いも入れてくるところが絶妙。
楢原さんのブランチ(欲望という名の電車)も観てみたいと思いました。

ジムは一見酷いんです。
ただ、酷いだけの男にならないように演技を組み立てたと後のトークショーで曽世さんも語っていましたが、ローラが素敵な女性だと惹かれたのは本当だったんだと思います。
だから、きっとローラは以前よりもジムとの思い出が出来たという点で幸せだったんだ。
最後に救いを感じるのが倉田さんらしいなと感じました。

上映会は天満橋のドーンセンター、トークショーは中之島の大阪中央公会堂でありました。
ドーンセンターは初めての場所だったので迷うかと思いましたが意外に早く着いてしまった(笑)。
今回、来阪してくれたのはトム役の笠原さん、ジム役の曽世さん、別チームローラ役の松本さん、そして演出の倉田さんの4人。
笠原さんとまつしんが入場整理してくれてああそうだ、キャスト自身がこういうこともやってくれるんだったと思い出しました(笑)。

上映後、少しだけ4人のトーク。
倉田さんが装置がとても素敵だったので生で観てほしかったというのが印象的でした。
生だからこそ伝わるものがあると思うので、見ごたえはあったもののやはり生でも観たかったなと思いました。
そして、さっきまで映像で観ていた人(笠原さんと曽世さん)がラフな格好で出てきてとても不思議な感を覚えた(笑)。

上映会は13時半から約2時間半で終わったのが16時頃、そして夜のトークショーは19時から。
3時間どうしようかと思っていましたが、30分前に開場なので実質2時間半。
移動時間もあるし、どこか出かけるのも中途半端なんでとりあえずお茶してました。

 


トークショーは場所を移動して前述通り大阪市中央公会堂の小集会室。
中央公会堂は大正時代に建てられて国の重要文化財に指定されています。
倉田さんがどうしても中に入ってみたくて自ら電話して決めたらしいw
大集会室(ホール)は入ったことがあったのですが、小集会室は初めて。
乗るエレベーターを間違えるとたどり着かないというのですがなんとか間違えずたどり着きました。
中も非常に趣があって素敵だったのですが、もし傷がついたら織る技術を持った人がいなくて修復できないのでカーテンだけは触らないようにとのお達しがあってそんなところにも歴史を感じました。

トークショーのMCはもちろん曽世さん。
昼のラフな格好から夜は3人とも白のインナーに黒いジャケットというカジュアルフォーマルで。
トークの内容は、まずは作品について。
そして大阪の思い出など大阪にちなんだ話。
最後にせっかく素敵な場所だからと谷川俊太郎の「星の組曲」という詩を3人で朗読リレー。
約1時間半強素敵な時間を過ごすことができました。

作品については前述のとおり、今までとは違った切り口だったということを中心に話されていました。
この作品を上演するきっかけとしては、倉田さんはずっとこの作品をやりたかったけれども、河内さんに4人しか登場人物出ないし地味だと却下されていたとのこと。
ただ、昨年大きな怪我をしたことによってやりたいことは早くやらなければという気持ちになりこの作品を手掛けることができたそうです。
それ以外では今回来ていないキャストについての話もありました。
楢原さんがすごいという話は昼間もしていたけれど改めて。
そして、諸事情で降板した石飛さんのアマンダも見たかったのでいつかリベンジをという話。
それ以外ではローラ役吉成くんの話が多かったかな。
今回改めて映像で見て稽古の時に比べるとぐんと良くなっていたという先輩達。
同役のまつしんは話し合いながら寄り添って一緒に稽古していたそうです。
あのメンバー(笠原さん、楢原さん、曽世さん)の中に1人放り込まれたらそりゃ緊張したことでしょう。
しかしながら映像で見ても劇場の中にいる感覚に陥り、吉成くんにも劇場にいる時と同じ感じでダメ出ししていたという倉田さん厳しいw

大阪については初めて大阪で仕事をした時のエピソードからよく行くお店の話、HEPの観覧車や空中庭園に行った話など。
大阪の劇場でいちばん好きなのは全員がドラマシティを挙げていました。
客席は後ろまで声届くし、仕込みもしやすいのでとにかく使い心地がいいらしい。
昔は仕込み途中で喫煙所に行かなくても裏で煙草吸えたのが良かったという発言がまつしんだったことにちょっとびっくり。
その頃はまだ舞台の裏に灰皿を置いていたそうです(今はさすがにないでしょう)。
ただ、楽屋が遠いらしく笠原さんが別の舞台で出ていた時に開演5分前で舞台用ではなく自分の靴を履いていたことに気づいたそう。
とにかくダッシュで履き替えにいってギリギリ間に合ったそうです。
そして、この劇場は初めて劇団で来て初めてオールスタオベを味わった場所だからみんなにとって感慨深いものがあるところだそうです。

関西人は刀で斬るふりしたら斬られた~ってやってくれるという話をしていて、曽世さんが外部に出た時共演した樹里さんにやってみたら「じゅりぴょんはやってくれた、宝塚の人なのに」。
ここで樹里さんの名前聞くとは思わなかった(笑)。

詩の朗読は本当にこの劇団らしくて素敵なパフォーマンスだなと思いました。
作品も割り振りも倉田さんが決めたそうですが、3人に合ったパート割でぴったりでした。
ここで「奥行き」(短編小説や詩の朗読をするイベントを定期的にされているが東京のみ)もできたら素敵だねという話になり、「人さえ来れば」というのが良かった(笑)。
セットが要らないですからね。

終始みなさん折に触れてなんとしても4年ぶりに大阪に来たかったと話してくれたのが、強い気持ちを感じて嬉しかったです。
そして次はみんなで舞台を持ってきたいという話も本当に嬉しい。
お待ちしております。

最後はお菓子と紅茶とサイン入りカードのお土産を手渡しでいただきながらのお見送り。
おもてなしがすごい(笑)。

飄々とした笠原さん、おしゃべりおじさん曽世さん、しっかりもののまつしんが健在で、この劇団の雰囲気やっぱり好きだなあと思いながらの1時間半でした。
そして倉田さん筆頭に演劇への強い愛情を感じました。
あとはね、久しぶりにライフのトークショーに参加して思ったのですが、間が空かないのがすごいなと思いました。
最近は他のアフトクなど参加することが多いのですが、どうしても変な間ができる時があるんですよね。
俳優さんはトークが本業じゃないのでそこも愛嬌と思っているのですが、曽世さんが司会に入るとそういう間ができないのがすごいなあと。
やっぱりトークも本業だわ(笑)。

 

 

帰りに市役所前のミャクミャクくんに会ってきました。

夜だと光って怖い(笑)。

 

 

 

 

2年ぶりの生ケイタナカです。

東京での感想は薄目で読んでいたのですが、あまり具体的な感想がなくていったいどういう舞台なんだろうと思っていました。
実際に観た感想は。

これ、確かに言語化するの難しいわ。

皆さん、ネタバレを避けてというよりストーリーの説明をするのが困難だったからだったんだ!
「考える」より「感じる」を求められていたように思います。

公式でのあらすじを簡易に書くと。
病院らしき施設の中の部屋にパジャマ姿のジョン・ケインが入ってくる。
今日はジョンにとって年に一度の大切な日。
そしてメアリーという名前の二人の女性、最後にドラム奏者が入ってくる。
こうして全員がそろうとはじめ!の掛け声でジョンは自分の人生について語りはじめる。

どうやらジョンは長い間この施設に閉じ込められているらしい。
そして年に一度、この施設を出ていいのかジャッジされるらしい。
二人のメアリーはそのために雇われた女優?

素直に考えるとこういう設定なのですが、すべてがジョンの妄想であるという解釈もできる。
色んな解釈ができる不思議な舞台でした。

心の奥底をぐりぐり抉られる話でした。
95分休憩なしでしたが、これ以上長くするともっとしんどいのでこれくらいがちょうど良かったのかも。
出演者は圭くん、二人のメアリー奈緒ちゃんと富山えり子さんの3人+ドラムの荒井康太さんのみ。
非常に濃密な時間でした。

とにかく凄すぎて、感想がケイタナカ凄かったとしか出てこない。
いや、舞台にいた人は圭くんの形をした別人だった。
唯一、何度目かのカテコの最後の最後でぶんぶんお手振りしていた時が圭くんでした。
映像でしか見たことない人に舞台の圭くんも見てほしいと切に思った次第です。

なぜ、メアリーズの着ていたTシャツはウィキッドとレミゼだったのか?
二人が控室(?)に入る時に強風が吹く時と吹かない時があるのはなぜか?
そして天の声はいったい何者なのだろうか?
色んな謎は提示されているだけであとは観客に委ねられるのは脚本もあるでしょうが、白井さんの演出技法でもあるのかな。

ずっとつらい人生を送ったジョンが最後に救いがあればよいなとラストシーンを観て思いました。
奈緒ちゃんと並んで座っているラストシーンが静かでそしてあまりにも美しすぎた。

圭くんが出ていなかったらおそらく観に行かないタイプの作品でしたが観に行けて良かったです。