4.文の京の図書館行政について(令和6年11月定例議会本会議一般質問) | 上田ゆきこのブログ

4.文の京の図書館行政について(令和6年11月定例議会本会議一般質問)

図書館ブックボックスについて


Q11:ICタグの導入により、今後は図書館利用のセルフ化などが進んでいく予定。

本区に先行してICタグを導入している世田谷区では、今年度、小田急線下北沢駅構内に図書館休館日や夜間など、図書館の開館時間に来館できない方でも、予約資料を受け取れる図書館ブックボックス(自動貸し出し機)を設置した。

文京区は区民の読書環境充実のため、大塚及び向丘地域活動センターに図書の取次所を、シビックセンター1階に返却ポストを置いている。

平成25年の「文京区立図書館サービス向上検討委員会」最終報告には、後楽二丁目への取次所の設置について意見が付されている。

また住宅街に位置する千石図書館は夜間の騒音への配慮から開館時間が20時までとなっており、さらに夜間返却ポストが設置されていないなどの課題がある。

そこで、千石地域、例えば千石駅や、飯田橋からの区民の通勤・通学の経路上、例えば後楽の再開発、シビックセンターなどに図書の自動貸し出し機を設置してはどうか。

 

A11:世田谷区においては、図書館の開館時間内での利用ができない方を含め、より多くの方が通勤・通学の際などに予約資料を受け取れるサービスとして導入したものと把握している。

本年度、世田谷区において、モデル事業の評価・検証を行う予定であるため、その結果を確認し、設置場所等、本区における課題についても整理しながら、議員ご提案のサービスも含め、更なる図書館サービスについて検討していく。

 


図書館の利用席について
 

Q12:これまで文京区立図書館は、本を読む場所として、学習席は設けず、閲覧席を設置してきた。

しかし、多くの区民から学習席を望む声が寄せられており、改修に合わせたPC席の整備や時間制の導入などが課題とされてきた。

コロナを機に感染症対策として、座席の2時間制を導入する際に、座席カードの仕組みが取り入れられたことで、効率的に閲覧席を管理できるようになり、利用者が安心して勉強できるようになった。
今後は、閲覧席という位置づけを解消し、学習席の充実を図っていくとするとともに、PC利用等に対応した電源のある席を増やすことやインターネットでの席予約システムの導入も必要と考えるが、いかがか。

 

A12:区民、利用者の多様な学習活動を支えるため、学習目的での利用に向けた整備についても必要と考えておいる。
本年度、真砂中央図書館において、利用席の増設と電源の増設を予定しており、併せて、学習席としての利用要件の緩和についても周知していく。

また、各図書館においても、改修等の機会を捉え、学習席への整備、電源の増設を進めるとともに、今後、席予約システムの導入についても検討していく。

 

 

子どもたちの学習環境について
 

Q13:子どもたちの学習スペースに関しては、汐見地域センター、大塚地域活動センター、大原地域活動センター、根津ふれあい館等で設けられているほか、目白台図書館など夏休み中にイベントスペースを学習席としているところもある。これらの取り組みを広げながら、文京区の子どもたちのいっそうの学習環境の充実を図っていただきたいと考えるが、今後の展望を伺う。

 

A13:地域活動センターにおいても、施設の状況等を踏まえながら、自習スペースの拡充に向けた検討を進めており、子どもたちの一層の学習環境の充実を図っていく。

 

 

こども読書活動推進計画について

 

Q14:子ども読書推進計画の改定にあたっては、本と親しむ、本を知る、文京区ならではの特色ある取組を、子ども読書推進計画の中でしっかり位置づけ、地域資源と連携することで、読書意欲の向上と郷土愛を育んではいかがか。

 

A14:地域資源と連携した取組については、地区館ごとの特徴を生かした図書館運営や親しまれる図書館づくりにおいて重要と考えている。
次期子ども読書活動推進計画においても、その視点を踏まえながら、子どもたちの読書の動機づけとなる取組の拡充について検討していく。

 

 

読書バリアフリーへの取り組みについて

 

Q15:読書バリアフリー法に基づく、ディスレクシアと呼ばれる学習障害や肢体不自由や寝たきりなどで本を長時間もつことが難しい等の配慮を要するこどもへの読書機会の充実について、障害福祉課等と連携しながら推進を図っていただきたい。方針を伺う。

 

A15:紙の本や印刷した文字を読むことが困難な子どもたちが読書を楽しむことができるよう、電子書籍やLLブックなどの充実を図っている。

引き続き、こうした資料の充実を図るとともに、庁内の関連部署と連携を図りながら、誰もが利用しやすい図書館を目指していく。

 

 

複合施設における図書館の役割について

 

Q16:改築が計画されている、湯島図書館や小石川図書館は複合施設となる予定で、管理の在り方が重要。

先日、「湯島総合センターの整備方針について(素案)」が示され、建物全体の維持管理や運営面での統括的なマネジメントを担う運営事業者を事前に公募し、設計段階から参画することで施設管理と運営を効率的に行いたいとの方針が判明している。
また、小石川図書館については、区民ワークショップが始まっており、真砂中央図書館とスポーツ振興課、みどり公園課の3課が合同で検討を進めている。

こういった複雑なプロジェクトを進行する上で、図書館はそれぞれの複合施設において、どのような役割を果していきたいと考えているのか、伺う。
 

A16:図書館は、「資料の収集・保存・貸出」などの基礎的なサービスに加え、住民の多様な学習活動を支えるとともに、図書館資料を活用した情報発信など、だれもが利用できる地域の身近な「学びの拠点」であると考えている。

また、各図書館においては、それぞれの地域特性や所蔵する資料の特色を生かした施設づくりを進めることで、地域に密着した施設を目指している。
改築等に伴う施設の複合化においては、これらの図書館としての機能や役割に加え、他の機能を持つ施設とつながることで、新しい知識・情報、新たな発見・気づきなど、更なる「学び」のきっかけを提供する役割を果たせるよう検討していく。

 

 

複合施設における図書館の管理運営について


Q17:区立図書館を2グループに分け、それぞれ別の指定管理者が運営してきたこれまでのあり方のままで、湯島・小石川等の複合施設の管理運営を任せるのは難しいのではと思料するが、この2館についてはこれまでの指定管理の枠組みから外し、別の共同企業体等による選定を行うのかなど、管理運営についての検討方針や検討スケジュールを伺う。

 

A17:議員ご指摘のとおり、複数施設の一体的運営について、その効果や効率等を検討した上で、現行の指定管理の施設グループとは別の体制を整理することも必要であると考えている。
湯島図書館の管理運営体制等については、湯島総合センターにおいて、多様な機能を備えた複合施設となることが想定され、統括的なマネジメントを行う事業手法が検討されていることから、湯島総合センターの整備事業者の選定スケジュールにあわせ、検討していく。
また、小石川図書館については、施設全体を一体的に管理運営することが効果的であると考えているが、
今後、ワークショップ等で論点を整理しながら、導入する機能やサービスなどを検討し、計画をまとめていく中で、検討していく。