新しい時代の学びを支える学校教育の環境整備を求める意見書(案)を提出しました。 | 上田ゆきこのブログ

新しい時代の学びを支える学校教育の環境整備を求める意見書(案)を提出しました。

令和3年9月定例議会に「新しい時代の学びを支える学校教育の環境整備を求める意見書(案)」を提出しました。

趣旨は、

新型コロナウイルス感染症の流行による全国一斉休校等を経て、GIGA スクール構想が前倒しされ、2021 年現在、全国の多くの自治体で教育用端末の配備が行われています。

さらに、2021 年の夏休み明けの学校再開と新型コロナウイルス感染拡大の第 5 波が重なり、2 学期以降の休校等の非常時の「学びの保障」として、教育用端末を活用したオンライン学習の準備が各教育委員会に求められています。 

 

既に、2021 年 1 月の中央教育審議会の答申では、「遠隔・オンライン教育を含む ICT を活用 した学びの在り方について」、「これからの学校教育を支える基盤的なツールとして必要不可欠」 で「日常的に活用できる環境整備が必要」とし、「ICT の活用や、対面授業と遠隔・オンライン教育とのハイブリッド化による指導の充実」が提案されています。

 

また、「特例的な措置や実証的な取組」として、

 

①臨時休業時等における児童生徒等の関係の継続と、学びの保障

②学校で 学びたくても学べない児童生徒(病気療養・不登校)への遠隔・オンライン教育

③個々の才能 を存分に伸ばせる高度な学びの機会など新たな学びへの対応

 

などオンラインの効果が見込まれる学びについても言及しています。 

 

さらに、文部科学省は 2021 年 2 月、感染拡大時や災害時などの「非常時」に児童生徒が学校にいけない場合の自宅でのオンライン学習を「特例の授業」として認めると通知しました。

 

十分 な学習内容の定着が見られれば、再度の対面授業は必要ないこと、さらに、学校教育法施行規則 に定める標準授業時数を踏まえて編成した教育課程の授業時数を下回った場合も、そのことのみをもって学校教育法施行規則に反するものとはされないとしました。 

 

しかし一方で、文部科学省は、オンライン授業は標準授業時数に含めないとの見解も示しており、平時の学校教育におけるオンライン学習の活用が難しく、「非常時」にオンラインを活用するための実践的な準備が困難な状況にある学校もあります。 

 

よって、国に対し、下記について早急な検討を求めるものです。

 

1 「発達に応じ、ICT を活用しつつ、教師が対面指導と家庭や地域社会と連携した遠隔・オンライン教育(ハイブリッド化)」による「学びの保障」が各学校で確実に実践できるよう、文部科学省が推奨する「教師の対面授業と遠隔授業を融合した授業モデル」を具体的に提示する こと。 

2 「学校教育活動の継続、学びの保障の着実な実施」のための準備として、オンライン学習を標準授業時数にカウントする考え方を示すこと。

 

議会として意見はまとまりませんでしたが、オンラインを活用した児童生徒の学習機会の確保の方策を今後も提案していきます。