3、第5波に対応するためのGIGAスクール端末の効果的な活用(令和3年9月本会議) | 上田ゆきこのブログ

3、第5波に対応するためのGIGAスクール端末の効果的な活用(令和3年9月本会議)

ハイブリッド授業について

 

Q:もともと、2学期以降、端末の持ち帰りやハイブリット授業を始めるとは聞いていた。長引くコロナ禍の学校教育に迅速に活用できる実践的な準備が行われていたのか、現時点でできるハイブリット授業はどのようなものか、それはいつからできるか。

 

A:昨年度、一斉休校を行った際の課題も踏まえ、各学校ではハイブリッド授業の実施に向け準備を進めてきた。

本年度は、ICTに精通した教員を中心とした「ハイブリッド授業研究委員会」を設置し、授業研究に取り組んでおり、先行実践事例などの研究成果を全ての小・中学校に配信し、共有を進めている。

なお、2学期の開始にあたっては、臨時休業等に備え、自宅にタブレット端末を持ち帰り、インターネットへの接続状況や、タブレット端末の動作確認、アプリケーションの操作方法などを確認している。

 

臨時休業等の場合だけでなく、感染症への不安を理由に児童・生徒が登校を控える場合にも、自宅からオンラインで授業等を受けられるよう学習環境を整え、児童・生徒の学びが継続できるよう努めていく。

 

 

区立オンライン小中学校の設置について

 

Q:不登校児童生徒については、オンライン授業を出席扱いにできる旨が既に令和元年10月25日に文科省から通知されており、今後は不登校児童生徒の教育機会の確保のために、オンラインの活用を進めるべき。以前から要望している文京区立オンライン小中学校の設置を改めて要望する。

 

A:令和元年度より不登校の未然防止と早期対応として、不登校予防プロジェクトを実施し、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの増員及び配置校の追加を行ってきた。

また、学級集団アセスメントを実施するなど学校全体での取組みを進め、関係機関とも連携を図りながら、児童・生徒一人ひとりに対して、丁寧な対応を行ってきた。

議員ご指摘のオンライン授業については、重要であると認識している。

ふれあい教室においては、民間団体との連携による活動の充実や、オンラインによる相談活動、タブレット端末によるe-ラーニングの実施など、支援の充実を図っており、学校からのオンライン授業を受けられる環境も整備している。

これらの取組みにより、児童・生徒の状況に応じた教育機会が提供できるよう努めていく。

なお、オンライン学校の創設につきましては、今後の研究課題とさせてもらう

 

 

学校図書室における電子書籍の導入について

 

Q:区立図書館では電子書籍や電子資料導入が進んでいるが、学校図書館への電子書籍の導入は全く始まっていない。電子書籍は気軽に家でも学校でも調べ学習ができるというメリットがあり、「主体的で深い学び」「学びの個別最適化」に向いている。今後は、調べ学習等に活用できるよう、タブレット端末から接続できる電子書籍の導入してほしい。

 

A:学校図書室への電子書籍の導入については、電子書籍の普及状況や、調べ学習等の学校教育への活用状況を踏まえながら研究していく。

 

 

デジタル教科書について

 

Q:児童の教科書等の持ち帰り負担の解消に期待されていたデジタル教科書がGIGAスクール構想の前倒しに伴い、この4月から全面的に利用可能になった。デジタル教科書についても検討を始めるべき。

 

A:本年4月から文部科学省が実施している「学びの保障・充実のための学習者用デジタル教科書実証事業」に小学校6校、中学校3校が参加し、デジタル教科書を試験的に使用している。

参加校からは、図形の拡大や縮小、単元に応じた内容の動画視聴、音声の読み上げなど、様々な機能を活用し、児童・生徒が主体的に学習を進める場面が増えたなどの報告を受けている。

今後は、国の動向を注視するとともに、実証事業の結果等を踏まえ、デジタル教科書の導入について検討していく。

 

 

タブレット端末の選定理由等について

 

Q:区立学校が調達したタブレット端末はLTEモデルではなく、WiFiモデルのため、日常的な端末持ち帰りが始まった場合、育成室や塾等のサードプレイスでの利用が課題。他にも現端末の活用を通じて、しっかりと検証を行い、次回の調達の参考にしてほしい。現端末を選定した理由と検証を必要とする懸念ポイント等を伺う。

 

A:端末の選定については、国から示された標準仕様を参考に、小中学校に整備されていた端末との親和性の観点から検討を行った。

また、国の「教育のICT化に向けた環境整備5か年計画」により導入した校内ネットワーク、及び無線LANの有効活用の点からも検討を行い、学校と協議の上、Wi-Fiモデルを選定した。

Wi-Fiモデルの選定により、Wi-Fi環境のない家庭においては、端末を利用できないことが懸念されるため、ポケットWi-Fiの貸し出しにより解消を図っている。

また、今後の校内ネットワークシステムやタブレット端末の更新にあたっては、導入した機器の活用を通じて、様々な角度から検証を行い、LTEモデルも含め、加速度的に進展する情報化社会に即した整備を行っていく。