熊本地震ボランティア(4/22~4/24)メモ ②被害状況について | 上田ゆきこのブログ

熊本地震ボランティア(4/22~4/24)メモ ②被害状況について

(被害状況について)

○県南地域を、三角先生の車や私達のレンタカーで見て回ったが、特に被害が大きい地域(多数の家屋が倒壊している)は局地的で、益城町を中心に、断層に沿って線状に分布している。断層との位置関係によって、すぐ隣でも被害が大きい地域と少ない地域がある。

○倒壊に至らない程度の家屋の損傷は広範囲で生じている。八代市から熊本市にかけて、瓦が落ちてブルーシートで応急処置をしている屋根、ぼろぼろと崩れた壁、傾いている柱など、中に入るのは危険な家が多く見られる。

○断層からの距離だけでなく、地質も被害の大きさに関係している。干拓地等の地盤の緩いところで損壊が激しく、地盤の固いところでは、それ程ではない。造成地でも、工法の違いによって被害が異なっていた。泥や土を岩盤まで取り除いてから造成した地区では地割れがなく、造成の境目からすぐに地割れが始まっている所もある。地盤の緩い地域では、損壊した家屋の二次崩落も予想される。

○本震から1週間が経ち、街は通常に戻りつつある。多くのコンビニは営業している。商店・レストランの営業も再開されつつある。水が出ない地域から車で5分も行けば、普通に営業しているコンビニやスーパーがある。

○余震も当初より落ち着いてきている。余震はかなり覚悟していったが、この2日間は恐怖を感じるような揺れはなかった。

○益城町の状況

・場所によっては無傷の家の方が少ない。庭や車中で寝泊まりしているらしき家族もちらほら。道路沿いに道路に向かって傾いている家もあり、除却が急がれる。集落全体が壊滅的な地域もあるが、震源・断層から離れるにしたがって被害は小さくなる傾向。

・道路は大きくうねり、電柱も大きく傾き、平衡感覚が狂うような感覚になる。大きな道は自動車で走行はできるものの、小さい道では道路の段差が酷い所があり、車高の低い車は段差で動きが取れなくなる可能性もある。

・ほぼ全域で断水しており、コンビニも仮設トイレで営業していた。

○熊本市の状況

・熊本城の損壊は激しく、以前見た優雅な趣は残っていない。市街地では、倒壊した家屋は少ないが、屋根瓦などに被害を受けた家屋は多数見られる。また、老舗ホテルの壁に大きな亀裂が入っていたりと、潜在的な倒壊可能性はあちこちにある。迅速・的確な補修等の措置が求められる。

(遠藤・太田・上田メモ)