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駅前のスーパーがこの春、これまであったレジの大部分を減らした。

代わって10台のセルフレジを5台づつ向かい合わせに並べ、一人の店員さんが客を案内していた。

レジの数はそれまでの倍近くになった。これだけあれば、たいてい精算で待つことはない。

だけど慣れない客は残った二つの有人レジにこぞって並び、長い行列をつくっている。

 

〝生き残る者は強い者ではなく、変化に対応できる者である〟

 

ダーウィンの言葉通りだ。変化に慣れないと、これまで以上に待たねばならない。

 

いままでなら、レジで精算してもらっている間はボーッと立って待ってりゃよかった。

これからは自分で商品を1点ごとにバーコードを読み取らせねばならない、とっても面倒だ。

それにタッチ決済がどうの、ずらり並ぶ支払い方法に戸惑ってしまう。

 

だけど。

レジで千円札を数枚差し出せば、店員さんが商品をてきぱきとカゴに詰めて。笑顔でお釣りとレジ袋を手渡してくれた、そんな時代はもう戻ってこない。

前を向くしかないのだ。

 

そんなことを思うわたしの隣には、すこし上の世代のご夫婦がいた。

ご主人は笑顔で奥さんに話しかけながら、慣れた手つきで商品のバーコードを通していた。

たくさんの買い物をエコバッグに詰めているあいだ、でも奥さんは曖昧な表情のまま。

ご主人の話に相槌を打つこともなく、そして手伝うこともなかった。

 

その奥さんはわたしのと同じ状態なのだと、しばらくして気付いた。

そうなってなお、笑顔で妻に寄り添うご主人に、胸が詰まった。

 

もしツレさんが、そうなったら。

わたしはこの人みたいに、その変化に対応できるだろうか?

強くなれなかったとしても、それでも生き残れるのだろうか?

 

 

 

老後…そのとき自分はどうなっているのか、どう生きていくのか。18歳で空の下からいなくなったユッコこと岡田有希子さんにも、そんなことが気になるまでの年齢を重ねて欲しかったです。

人生何が起こるかわからない。だけど何があっても、命ある限りどうにか乗り越えていかなけりゃ。そう思いつつ綴りました。

photo by yukikostarlight