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悲喜こもごも人事の季節。
同期入社の彼は、この春わたしの上司の上司になった。
高学歴インテリが幅を利かしていた新人の頃。
そうでないわたしと彼は、もっとも気の置けない間柄だった。
その後は別の部署でそれぞれリーダーとなり、互いの健闘を称え合ってきた。
十年ほども前。あるプロジェクトで、わたしの判断ミスが彼の面子を潰してしまうまでは。
あれから実力と剛腕で出世を重ね、いまや役員一歩手前の彼。
あの日から、わたしに笑顔を見せることは二度となかった。
迷惑かけて済まない。頭を下げるわたしに、顔も見たくないと吐き捨てた。
彼が直属の上司になったら破滅だ。わたしは春が巡るたびに、密かに怯えていたのだけど。
でも、その心配はなくなった。彼はもっともっと、重い責務を受けたのだから。
壊れた信頼は、友情は絶対元に戻らないけれど…なんてこたない、へっちゃらだ。定年まであと5年、いくらなんでも命までは取られまい。
なんてこたない、へっちゃらだ…生きてさえいれば。あの日ずっと泣いていたという、ユッコこと岡田有希子さんに胸が痛みます。
photo by yukikostarlight