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数日ぶりにいつものコースを走った師走の夕暮れ。左折する丁字路の右側にあった建物が、なくなっているのに気付いた。

 

曲がる目印にしていた建物の反対側だからか、何度も通ったその場所にどんな家が建っていたのか思い出せない。暮れなずむ街に突如現れたその空き地は、清々しいほどに元の痕跡がなかった。

 

陽が落ちて翳った地面は、まるで住宅密集地にぽっかり空いた深い穴のよう。

そのとき思った…「心に穴が空く」って、こんな感じなんだろうか。

 

 あまりに突然で、ショックが大き過ぎて、思い出すのも辛くて悲しくて。心がそれを、なかったことにしてしまうほどに。

そして、心の穴が深ければ深いほど。その悲しみが癒えるには、きっと長い長い年月が要るのだろう。

 

心の中の空き地に、いつしか新しい家が建ったなら。

ようやくそのことを振り返り、語れるときがくるのだろうか。

 

 

冬の夕暮れ時は、どうにも寂しいことに思い至ってしまいます(;_;)

この文章を書いていて気付いたのですが、十字路、そして丁字路…形を表す文字は漢字が正解で、T(ティー)字路というのは誤用なのだそうです。

 photo by yukikostarlight