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数日前の夜。つけっぱなしのテレビに流れていたNHKの「SONGS」に、懐かしい名前のグループが出演していました。
「男闘呼組」。
メンバーは全員54歳と紹介されていて。同い年だったんだ…と画面に目を向けると、高橋和也さんがライブのステージから、ファンにこう叫んでいました。
〝人間は一人前になるのに50年かかるんだ〟
〝一人前になって戻ってきたぜ〟
彼らと同い年のわたしはそれを聞いて苦笑し、共感し、そして考えさせられたのです。
彼らが人気絶頂だった30年前の同じ時代に、がむしゃらに20代前半を突っ走った。
彼らが突然表舞台から去り沈黙を守った30年間、同じ時代にいろいろな経験をし、しゃかりきになって働いた。
そして彼らが〝一人前になった〟いま。
さすがに半人前ではいられない歳になった自分がいる。
人生を歩み始めて既に半世紀を超え、顔を洗って鏡を見れば老いた親の面影に近づいた自分の顔。
〝一人前〟ってなんでしょうか。
年齢と経験を重ね、自ら判断し責任を負う自立した大人、っていうことなら。
やっと自分も一人前になった。いま確かに、わたしは人生の頂点に立っています。
そしてその先、人生を刻む時計の針が止まる日までに何を成せるか。いつまで、一人前でいられるのか。
それはこれまでの人生でいちばん歳を重ねた、そしてこの先の人生でいちばん若い、いまの自分が決めるのでしょう。
18歳で時計を止めてしまった、ユッコこと岡田有希子さん。彼女が見ることができなかった、人生の頂点からの景色。
わたしはずっと、この目で見ていたいと思います。彼女の分まで、一日も長く。
photo by yukikostarlight