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昔からバイクに乗っている人なら知っている、すれ違いざまのピースサイン。

かつて北海道を走れば、何人ものライダーたちとピースを交わしたものでした。

 

 

去年の春頃に、あるバイク乗りから聞いた話。

 

ツーリング先の山道で、バイクの集団が走って来た。

こちらに向かってなにかハンドサインをしているようだけど、

どうみてもそれはピースサインじゃない。

 

なぜか彼らは左手の甲をヘルメットのチン(アゴ)ガードに当てて、軽く頭を上げている。肘を前に突き出して。

これを数台のバイクの集団が、みんなでやっているから驚いた。

 

そしてハッと気がついた。

その日は志村けんさんの命日だったと。

 

 

昔からバイクに乗っている人なら知っている、「殿様乗り」ということばがあります。

これはオートバイがみんなアップハンドルの品行方正なポジションだった昭和の頃、自ずと背中が垂直に立っている乗車姿勢が、袴を着た殿様が正座しているように見えたことに由来するバイク用語です。

 

令和のライダーたちは「殿様乗り」ならぬ「バカ殿様乗り」の、サインというよりアイーンで、志村さんを賑やかに悼んでいました。

 

正直、彼がもうこの世にいないという実感が未だに湧きません。どこかに雲隠れでもしているような気がしてならないのは、わたしだけではないのでは。

全員集合を視ていた世代なら、誰でも知っているであろう東村山の街に、アイーンのポーズをした彼の銅像も建ったのだけれど。

 

志村けんさんの祥月命日にあたり、心からご冥福をお祈りいたします。

 

全員集合を視ていた世代ですが、ユッコこと岡田有希子さんが出た時の記憶がまるでないのが寂しいのです…

photo by yukikostarlight