あの日あなたが突然 

空への階段を駆け上ってから

いったい幾つの春が

通り過ぎていったのだろうか

 

あなたを置いて月日は流れて

あなたを残して時代が変わる

あなたをおもうわたしたちに

それは それは 寂しいこと

 

あれから幾つも巡ったあの日

春風に桜が舞い散る昼下がり

あなたをおもうわたしたちが

それは それは 心騒ぐとき

 

〝いつまでも一緒にいてね〟

あなたはそう言っていたのに

あなたをおもうわたしたちに

それは それは 切ない言葉

 

この広い空の下で

いつもいつまでも

あなたをみつめていたかった

あなたのうたをききたかった


つかれてしまった

あの日のあなたに

どうか生きていてほしかった

せめて生きていてほしかった

あなたをおもうわたしたちの

それは それは 募る悔しさ

……

 

 

あれから幾つもの春が

通り過ぎていったけど

あなたをおもうわたしたちの

胸の奥にはあの頃のあなたが

まるで満開の桜みたいな

笑顔を湛えて咲いている

 

まるで全て夢だったかのように

春風が桜を散らせてしまっても

 

いつまでもあなたを

いつまでも胸の奥で

いつまでも咲かせてあげたい

 

いつか いつか また逢えるまで

 

 

 

photo by yukikostarlight