DXといえば、デラックスの略。ずっとそう思っていましたが、いつのまにか「デジタルトランスフォーメーション」とやらに取って代わられましたよね。
デジタルによる変革、生活をより良い方向へ変化させる、といった意味でしょうか。
わたしがこのことばを実感したのは、勤めている職場のファクスが全廃された日でした。
これまで伝票を受けるために、数台のデカくて旧いファクスが終日フル稼働状態。そろそろ世代交代かと思ってました。ところが在宅勤務を可能にするシステムの導入に伴い、ファクスそのものがお役御免に。ある朝、一日中喧しくてよく壊れたそれがきれいに消えていて、スッキリした一方でちょっと寂しかったです。
ユッコこと、岡田有希子さん。「彼女の人生は未完成だったかもしれないけど、彼女がした仕事はどれも立派な完成品だった。」こんな意味のことを、以前ドットーレ山口さんがラジオで話してました。ユッコさんのうたごえを聴くたびに、わたしも心からそう思います。
2年ほど前にいきなりファンになってから、しばらくはスマホでyoutube音源をヘッドホンで聴いていたのですが、ユッコさんにきちんと対価を支払いたくなり、思い切って2015年再発のUHQCDアルバム全5作を購入しました。シングルレコードサイズの復刻紙ジャケ&帯に、LPを模したレーベルのデザインが良いですね。
本当は「贈りものIII」が欲しかったのですが、タッチの差で買えませんでした…こちらの再発アルバム5作も終売が近そうです、まだ持っていない人は急いで!
従来CDと比べて高音質(と謳う)、しかもリマスター版。久々にスピーカーでがっつり聴いてみたくなり、バブル末期に大枚叩いて購入した、サンスイのミニコンポの電源を十年ぶりに入れました。
CDプレーヤーにセットして…なんとCDを読み込まない。レンズを磨いてもダメ、amazonで探した新品レンズに苦労して交換したけどダメ。諦めて、手元にあった古いポータブルCDプレーヤーが使えたのでアンプと繋げて聴いてました。
「ポータブルCDプレーヤー」も「ミニコンポ」も、もはや前世紀の遺物と化してますね…
ほどなくしてアンプの調子も悪くなり、ボリュームを0にしても音が出る、上げるとひどいノイズ混じりに。分解して掃除してみたり、しばらくだましだまし使ってましたが、観念して新しいアンプを買うことにしました。
ところで、アンプはモノによる価格差が大きいんですよね。十万円以上するのもざらですが、いまのスピーカーを(壊れてないので)使い回すから、正直高いのを買っても意味がない。いろいろ調べたところ「一万円以下で手に入る中華デジアン」の評判が良いみたいなので、期待半分で購入してみました。中国製ですが設計は日本という、FX-AUDIOの製品です。届いたら手のひらに乗る小ささにびっくり。早速繋いでみたところ音がふにゃふにゃ情けなくて、うわ失敗した!!と思いました。
が、考え直してスピーカーコードの接点を磨いて、再挑戦したら…
同じスピーカーからとは思えないくらいの、あまりの音の違いに椅子から転げ落ちました!
いままでのはなんだったの?っていうくらい、多彩な音を鳴らしてくれたんです。
一万円弱のデジタルアンプ、30年前に二十万円近くしたサンスイ製ミニコンポのアナログアンプを完全に凌駕しちゃってます。ユッコさんの声の艶が3割り増しというか、音の粒がしっかりして臨場感が半端なく上がった感じ。まるで目の前でユッコさんにうたって貰っている気がして(←アホや〜)ドキドキしてしまいました…。
なにしろ音量を下げても、音の厚みが変わらないのが凄くイイ。深夜のユッコソング鑑賞が大幅に増えたのは言うまでもありません。
現時点では、偽PSEマーク付きの、本体よりでかい(嘘)中華ACアダプターも火を吹いておらず無事です…
いまのところこのプアオーディオで満足していますが、当時のディレクターであった国吉美織さんいわく「CDでは表現出来ていなかった、暖かい音みたいなものが感じられる」ハイレゾにもすごく興味があります。巷でいわれているような「スタジオの空気感やグルーヴ感」まで本当に得られるなら、ユッコさんに目の前でうたって貰っている感も、きっとウットリするほど増し増しに違いない(←どアホ)。その際はぜひ、スピーカーもアンプも相応のものを用意したいので、頑張って先立つものを貯めなくちゃ。
…というわけで、アナログからデジタルへの移行はわたしの生活をよりよい方向に変え、希望も目標も与えてくれました。これぞ正しくDXですね!(←違う)
photo by yukikostarlight
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