八ヶ岳で庭造りを始めた頃、近所でバラ庭を営んでいる方たちに、どんなバラがオススメですか?と聞くと…
必ず返ってきた答えというのが、
「ドイツのバラがいいよ。」
でした。
ドイツの気候は、八ヶ岳の気候と似て、冬はとても寒~い((⛄))❄️
そんなドイツで作出されたバラですから、耐寒性が強いというのは、あたりまえといえばあたりまえかも…😊
ところで、今日ご紹介するモダンローズなんですけど…
戦後長らくは、大輪のハイブリッドティー全盛で、ナチュラルな宿根草の庭には馴染み難いものでした。
ところが2000年前後から、オールドローズのように、宿根草の庭に合うたおやかな花を咲かせるものが多く作出されるようになり…。
香りも、よいものが多く❣️
そして、何より、オールドローズには難しかった秋まで繰り返し咲く性質をもってる✌️
以下にご紹介するドイツのバラは、それに加えて、優れた耐寒性と、耐病性・樹勢を備えてるっていう、夢のようなバラです。
まずは、ノヴァーリス。美しい“青バラ”。
2010年に、ドイツのコルデスが作出したシュラブローズです。
正確には、完全に”青いバラ”はまだ作出されておらず、全ての育種家の夢…そこで紫や青を感じさせるバラが、“青バラ”と呼ばれています。
この青バラ系は、弱い…と言うのが定説だったんですが、このノヴァーリスは、違います。
↓は、秋の花。青い色を確かに感じますね✨
↓こんな風に、一枝にたくさん蕾を付けます。
実はこの株、次の年の夏にテッポウムシにやられて、株元まで強剪定せざるを得ず😢
そのまま、放置しておいたところ、春にはまた新しいシュートが株元から芽吹いてきたんですよね😮
そして、また秋には↓のように花を咲かせてくれました❣️
ノヴァーリスは、実は、庭に2株植えています😅こちらは、テッポウムシの被害に合わずに大きく育ってくれました。
数年、弱めの剪定で育てたら、私の背を越すくらいに成長。これなら、もう、鹿にかじられる心配もありません。
夏にも、たくさんの花を咲かせてくれました。
このバラが属するシュラブローズというのは、ここ100年間に作出されたバラのうち、うまく分類できなきものをひとくくりにして、シュラブローズと読んでいるとのこと。(『イギリス王立園芸協会が選んだバラ2000 バラ大図鑑』主婦と生活社…より)例えば、イングリッシュローズも、シュラブローズです。分類がはっきりしてないので、どんな性質になるか、育ててみないとわからない…のですが、宿根草の庭に馴染む、素敵なバラが多いように思います😉
↓は、クリスティアーナというクライマー(つるバラ)です。2013年に、ドイツのコルデスが作出しました。
↑は、春の花。
↓は、夏の花です。
このクリスティアーナ、発表の直後、国際バラとガーデニングショウで見て一目惚れ❣️
迷わずその場で苗を買って植えたものです。
植えた直後からすくすく育ち、今では↓のような大きさに!すごいシュートが伸びてますね😅
暖地では、つるバラ扱いなのでしょうが、八ヶ岳では、↑のように、ラウンドトレリスで囲って軽く支える程度で自立しています。
因みに、クライマー(クライミングローズ、つるバラの)は、つる状に伸びる野生種のバラとの交配種が改良されたものが、もともとのバラの性質が変化してつる状に伸びるようになったもの。庭のデザインに合わせて自由に誘引して景色を作れるので、造園上、とても有用なバラです。多くは、一季咲きで、返り咲きするものはあっても、秋の花は少ないものが多いです。
ですから、秋までよく返り咲くクリスティアーナがいかに素晴らしいバラかってことですよね😉
↓のアルテミス(写真上部奥の白バラ)も、国際バラとガーデニングショウで、一目惚れして植えたバラ😊
2004年にドイツのエヴァースが作出したフロリバンダローズです。
フロリバンダローズって、一般的にはもう少し背が低くて木立性になるっていうイメージなんですが、このバラはかなり大きく育ちます。
このアルテミスも、秋まで繰り返し咲いてくれるんですよ❣️
フロリバンダというのは、ポリアンサローズという矮性のバラと、ハイブリッドティーとの交配によって生まれました。中輪で房咲きになり、四季咲き性がよいのが特長です。ガーデンローズとして、とても有用な系統なんです。
↑は、東京の庭のシンデレラ。暖地だと確かに枝がよく伸びてつるバラ扱いなんですが、
このシンデレラ、八ヶ岳では梅雨時に開花するため、たくさん蕾が付いてもうまく花が開かないことが多くて…😢
つるバラとしては珍しい四季咲き性のおかげで、秋の花は、綺麗に開いてくれるんですけどね😅
…あ、因みに、このシンデレラという名前のバラって、あと2品種あるんです…あと2つと言うのは、ノアゼットローズのシンデレラと、ポリアンサローズのシンデレラ…ご紹介したのは、つるシンデレラなので、お間違えなきよう…😅
↓は、コンスタンツェ モーツァルトというフロリバンダローズ。
2012年にドイツのコルデスが作出しました。
↓は、春の花。花壇の中でちょうどいいくらいの高さで、がっちりと直立した樹形に育ちます。
…このコンスタンツェ モーツァルトもそうなんですが、ドイツのバラって、不思議と鹿🦌にかじられることが少ないんです😮
がっちりした樹形のせいなのか固い枝のせいなのか…ほんと、不思議なんですよね~😅
↓は、ディープ ボルドー。
ドイツのコルデスが2014年に作出したフロリバンダローズです。
名前の通り深い赤のバラですが、これ、ほんとによく咲くんです!
↑↓は、秋の花。
こんなバラ、今まであったでしょうか…!?
バラが、全く新しい時代に入ってるって実感させるバラです❣️
おしまいは、↓のメルヘン ツァウバーです。
2015年に、ドイツのコルデスが昨日したフロリバンダローズ。
このバラ、昨年の春に大苗を植えたばかりなんですよね。
↑は夏に咲かせた花です。
このバラもたいへんよく咲いて丈夫であると、評価の互いバラです。
目下、初めての冬越し中…
今シーズンの様子は、また、ご報告したいと思います!
今日は、ドイツの新しいバラをご紹介しましたが…
こういった丈夫でよく咲く、草花と同じように、さほど手を掛けずに育てられるバラが、他にも次々と近年発表されています。
その中に日本で作出された期待大のバラもあるんですが、八ヶ岳での耐寒性については、まだ未知数…
昨年からそういったバラを八ヶ岳の庭に植えてみています。冬越ししての生育は、またこのブログでお伝えしますね😉
さて、次回は…
耐寒性ではピカイチの、ハイブリッド ルゴサについてお話します。
ロサ ルゴサって、ハマナス(ハマナシ)とも言われる日本原産の原種バラなんですよね。
ですから、その交配種であるハイブリッド ルゴサは、耐病性・樹勢についても、なかなか信頼できるんです😊
花も香りもよく。
四季咲きもするんですよね~😉
お楽しみに!
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