ここ八ヶ岳南麓は、
権現岳と赤岳の懐に抱かれ、


落葉松や赤松の林が家々を囲み、北風から守り、


雄大な南アルプス北岳、甲斐駒ヶ岳と富士山を望める土地です。


年間晴天率が日本一とも聞いていますが、
降雪量も少なく、真冬でも日だまりはポカポカ。

東京からは、中央道や中央本線で二時間あまり。本州のど真ん中に位置するので、日本海や関西へのアクセスも案外よいのです。
清里はもちろん、蓼科や小淵沢、霧ヶ峰高原、野辺山高原等の観光地もすぐそこです。

この地には、以前から縁がありました。
まだ大学生だったころ、主人との初日帰りロングドライブが蓼科。
結婚して、ちょっとした旅行券が当たり、訪れたのが八ヶ岳高原ロッジ。
子育ての頃、毎夏、家族で訪れた八島湿原やバラクライングリッシュガーデン。帰りには、まだできたばかりの八ヶ岳倶楽部によく立ち寄りました。

リタイアまであと10年という2010年の夏ごろ、主人が、このまま東京で老後を過ごすのは考えられないと言い出しました。
そこから、私たちの、リタイア後に暮らす土地探しが始まりました。

最初は、釣り好きの主人の考えで、伊豆高原あたりで探したのですが、急峻な土地が多く、ガーデニングには、不向き。

そこで、思い出したのが、子育ての頃よく訪れた八ヶ岳周辺でした。

八ヶ岳での土地探しでは、とにかく老後を考えて駅から歩けることと、ガーデニングのために日当たりがよく平坦な土地であることのみが私たちの条件でした。

土地を見に来てふと立ち寄ったパン屋さんエルベテルの奥さまに紹介いただいた不動産屋さんとのご縁で、今の土地にめぐり逢いました。

土地の不動産屋さんから教わった、八ヶ岳での土地の見方はとても参考になりました。

まず、八ヶ岳西麓、東麓は、冬場はたいへん寒く凍てつくが、南麓は、冬も日だまりとなり暖かく暮らしやすいこと。

尾根筋、谷筋とあるが、尾根筋を選ぶこと。小川に憧れる人もいるが、水が集まるところは、水が湧いてきて湿気が多く住みにくいこと。また、このあたりで石がたくさん出るところは、水が集まるところであること。

林の中は、夏はよいが、湿気が多く、秋は落ち葉で屋根が傷んでしまうし、冬場は日影となり寒いこと。

小海線に沿った土地でも、線路側には家が立たないので、悪くはないこと。

八ヶ岳がよく見える場所は、八ヶ岳おろしがきつく、冬は寒いこと。

等などです。

そんな中でめぐりあった今の土地は、教わった条件にぴったりでした。リーマンショックで、景気も悪く、土地の値段も底値。即決でした。

庭づくりには、10年の歳月が必要です。
リタイア後に、この土地で暮らすまでに、
そこそこ庭の形ができているようにと、
すぐに家を建てる見通しもないまま、
週末ペンション通いでの
庭づくりがスタートしたのです。