ちょっと久しぶりにミセスの歌詞、
ここがグッと来るシリーズ。
私がぼやぼやしてるうちに、更に次の曲も
リリースされちゃうという…
ミセスの仕事熱心には頭が下がります。
さて、アニメのOPとして書き下ろされた
『ライラック』、まずは、歌詞を
読んでみましょう。
ライラック
作者・作曲 大森元貴
過ぎてゆくんだ今日も
この寿命の通りに
限りある数字が減るように
美しい数字が増えるように
思い出の宝庫
古いものは棚の奥に
埃を被っているのに
誇りが光って見えるように
されど
By my side
不安 喝采 連帯
濁ったりの安全地帯
グワングワンになる
朝方の倦怠感
三番ホーム 準急電車
青に似た
すっぱい春とライラック
君を待つよ ここでね
痛みだす人生単位の傷も
愛おしく思いたい
探す宛ても無いのに
忘れてしまう僕らは
何を経て 何を得て
大人になってゆくんだろう
一回だけのチャンスを
見送ってしまう事が無いように
いつでも踵を浮かしていたい
だけども難しいように
主人公の候補
くらいに自分を思っていたのに
名前も無い役のような
スピンオフも作れないよな
たかが
By my side
くだらない愛を歌う際
嘘つきにはなりたくない
ワサワサする胸
朝方の疎ましさ
ズラして乗る 急行電車
影が痛い
価値なんか無い
僕だけが独りのような
夜が嫌い
君が嫌い
優しくなれない僕です
光が痛い
希望なんか嫌い
僕だけ置いてけぼりのような
夜が嫌い
一人が怖い
我儘が拗れた美徳
不完全な思いも
如何せん大事にしたくて
不安だらけの日々でも
愛してみる
感じた事のない
クソみたいな敗北感も
どれもこれもが僕を
つき動かしてる
鼓動が揺らすこの大地とハイタッチ
全て懸けた あの夏も
色褪せはしない 忘れられないな
今日を生きる為に。
探す宛ても無いのに
失くしてしまう僕らは
何のために 誰のために
傷を増やしてゆくんだろう
雨が降るその後に
緑が育つように
意味のない事は無いと
信じて 進もうか
答えがない事ばかり
だからこそ愛そうとも
あの頃の青を
覚えていようぜ
苦味が重なっても
光ってる
割に合わない疵も
認めてあげようぜ
僕は僕自身を
愛してる
愛せてる。
私がグッときたのは、
と言いたいところですが、前置きを。
とにかく、素晴らしい歌詞です。
何ヶ所もグッときてしまって、
絞るのが難しい。
誰かが、「この部分、良いよね?」って
言ったら十中八九、「そうだよねー!」って
心から言える自信があります。
そんな中で敢えて私が選ぶグッっときた歌詞は
【朝方の倦怠感
三番ホーム 準急電車】
え?!ここ?と思われる方が多いかも
しれません。
でも!です。
三番ホーム、とか、準急電車という
具体的な体言を使って、逆に
曖昧模糊とした言い表しにくい
感情や情景を伝えているところに、
詩としての秀逸さを感じます。
朝、昨日の出来事の余韻が
体に纏わりついている様な気がして、
ぐったりする様な気分で、準急電車に
乗り込むために、三番ホームに立っている。
この、独特の気怠さ。
皆さん、覚えがありますよね?
しかも、準急ってところが、また。
私は大学時代、小田急線で通学していたので
準急っていう響きは大学時代を
思い出させます。
準急とか、後に出て来る急行とか、
そういう特定の日常(ここでは通学)
で接する言葉が出て来ると、
歌詞の内容が急に身近に感じます。
身近どころか、自分が時空を超えて、
今まさに、
私の心の三番線ホームに立っていて、
準急電車が目の前に停車しそうな気が
してしまう。
さて、この曲は何と言っても冒頭の
ギターソロがめちゃくちゃかっこいい。
イントロで鳥肌が立ちました。
若井さんが懸命に練習されている姿に
胸を打たれ、希望も感じました。
プロだってこんなに練習するんだ、って。
心から尊敬します!