6月中旬から仕事のため、札幌に滞在している。



こちらは稽古場近くの札幌市天文台。

小さくて可愛らしい。

 

札幌で活動されているOrgofAさんで井上ひさし作『父と暮せば』を演出するためだ。名古屋のまつプロさんで2022年から2年間取り組んできた作品を、札幌のキャスト・スタッフ、それからまつプロさんでキャストを務めてきた劇団員の松井真人とともにつくっている。対面になる前オンライン稽古をやっていたとはいえ、対面2週間強の稽古を経て劇場入りして本番なのと、服部一姫さんと明逸人さんチーム、飛世早哉香さんと松井チームの2チームあり、それぞれの稽古があるため濃密な稽古の日々を過ごしている。合間に他の仕事も…。


↓一姫さん、逸人さんチーム。




↓飛世さん、松井チーム。



同じ作品をやり続けることは、あらためて自分を見つめ直すことにつながる気がしている。もともと松井と一緒にこの作品をつくってくれていた七星束子さんはとても素敵な俳優で、なんというか、どんな役にも一抹の影を落とし、さらにそれに色を付ける俳優さんだと思っている。


ここに来て新たな組み合わせで感じたのはそれとは全く違う色合いで、それもそれでまた面白く、良い戯曲だからこそ、同じセリフでも違う意味に感じる体験をしながら、2組の魅力的なチームとつくっている。飛世さん松井くんは、がっつり。フリーザ編(誰が分かるか)。一姫さん逸人さんは、たっぷり。ブウ編(分かるのか)。

 

わたし自身はもともと、色や主義主張がはっきり無いほうだと思っていて、だからこそ、俳優の【色】というものに興味を持てるのだと思っている。だから今回のこの、同じ作品に対するルービックキューブのような面ごとの色の違いは、2022年からのワークを含めて、楽しく、苦しく、楽しい。そして主義主張がはっきりしないなりにも、身近なことから世界のことまで考える。

 

7月4日からBLOCHさんという劇場で本番です。

詳細はOrgofAさんの公式サイトでどうぞ。

 

とまあ、俳優に対してあれこれ思う自分だが、このたび自分の劇団で久々に演じることになった。こちら『今日、母が死んだ』という新作で、名古屋公演が8月半ばにあり、その後、韓国公演にも行く予定。さきほどの話で行くと、色がない自分に色が出せるのかと、演じる側に立つときいつも疑問だが、それでもこの作品には必要なパーツなのだと腹をくくったのだから、やらねばならない。(詳しくは劇団あおきりみかんの公式サイトへ)

 

ところで、数年以内に行きたい所のことを一日に一度は考えている。もはや行かなければならないとまで思っている。行くことで、見ることで、いま考えている構想のパーツが埋まる気がしている。


スープカレー美味かった。



唯一の休み、とはいえ午後は仕事なので、朝早く小樽に行き、運河沿いで小さいビールを飲んだ。運河は良い。アムステルダムの運河も良かったなぁ。