パリ旅行記③

 

4月16日・月曜日のつづき。


昼食を終え、広い庭園を通り抜け、セーヌ川沿いのオランジュリー美術館へ。




入口には長い長い行列が。あいにくの曇り空で気温がかなり低く、並んでいる間は凍えそうだった。けれど1時間半以上耐えたかいあり、館内での感動は大きかった。



オランジュリーの顔とも言える大きなモネの『睡蓮』が四方の壁いっぱいに存在する部屋。それが2部屋、連なっているので全部で8枚の巨大な『睡蓮』。こんな大きなものがあったなんて。どれだけ時間と集中力を費やせば、この絵が完成するのだろうか。自然光を取り入れた部屋のつくりがそれぞれの睡蓮を美しく見せていた。


部屋の中には沢山のひとが居たのだが、椅子に座って絵と向き合ってみると、この空間にその絵と自分だけになったような感覚を受けた。その夜は、この睡蓮の前でダンスの披露があるらしかった。観てみたかったなぁ。


他の絵も素晴らしく、特にモディリアーニの『ポール・ギョームの肖像』が渋くて好きだった。美術館の好きなところは、自分の好きなものがはっきりすることだ。好きな絵の前では自然に足が止まり、ついついそのまま見続ける。そうか、わたしはこういうものが好きだったんだと気づく。オランジュリーの後は凱旋門まで歩いてみることになり、コンコルド広場を通り、シャンゼリゼ通りへ。





これがシャンゼリゼ通り!「おーシャンゼリゼー」と心の中で熱唱しながら凱旋門に近づいていく。通りは気になるお店ばかり。オープンテラスがたくさん。ひともたくさん。マクドナルドにもお洒落なオープンテラス。名だたるブランド店の外装が美しい。そうして凱旋門に到着!ついつい浮かれる。



凱旋門にのぼろうか迷ったものの、だいぶ日が暮れてきていたので、大きなデパート『ギャラリー・ラファイエット』をちょっと覗いてから、夕食の場所探し。ネットで見つけて一番素敵だと思った店に到着。念願のフランス料理。どれもこれも美味しく、もちろんワインも堪能。






ほろ酔いのいい気分で宿までの道を歩くと、気づいた。そういえば、わたしたちの宿は「上級者向け」の18区にあったのだと。歩けば歩くほどその意味が分かった。18区には、あの『ムーラン・ルージュ』が。その前を通り、大人のなにかが売っている店や、大人の誰かが入るであろう店を通り過ぎた。賑やかで怪しげ。でも普通のカフェも混在している。面白い。カバンを握りしめながらもその街並みに見惚れた。




次第に静かな街並みに戻り、宿へ到着。濃い1日。明日はもうロンドンに戻る日。