パリ旅行記①

 

4月16日・日曜日。いよいよ今日は初めてのフランス。今回はひとり旅でなく何人かと一緒なので、少しだけ安心。何故なら昨夜バーで隣のお客さんたちに「スリが凄いから気をつけて」とさんざん脅されたからだ。ただでさえそそっかしく、抜けていることにかけては誰にも負けない自信のある(ないほうがいい)わたしは、行く前から怯えていた。そのくせふとした時におかしな自信を持つので、いきなり周りに注意がはらえなくなる。そういう時が一番危ない。

 

出発は夜。イギリスからドーバー海峡を横断する列車・ユーロスターでフランスに上陸する。19時過ぎの出発で約2時間半と聞いていたので、出発するセント・パンクラス駅(ハリー・ポッターでお馴染みのキングスクロスと同じ場所にある駅)で諸々手続きを済ませたあと、軽く夕食を購入。駅でのアナウンスが英語、その次にフランス語という順番で流れている。表示も英語とフランス語。




ユーロスターは新幹線みたいな感じ。座席もけっこう快適。アナウンスは、フランス語→英語の順番に変わった。トイレもあるし食堂もあるらしい。



こりゃあっという間だな、と思っていたのが甘かった。何故か途中で意味不明の50分停車。ドーバー海峡内じゃなくて良かったが、フランスのカレーあたりに上陸してから一向に動かなくなり、とても不安になった。謎の停車は説明もなく続き(いや説明がようやく動き出し、なんとかパリ北駅に到着。



初フランス、初パリ!





店の看板も人もフランス語にあふれた駅の中。パリ北駅から借りたアパルトマン(というらしい)まで、UVERで移動。今回の宿とはわたしが事前にやり取りしていたのだが、とても親切な管理者で助かった。宿の使い方や道順まで丁寧に事前メールをくれた。が、ちょっとだけ気になっていることがあった。宿の在る「パリ18区」を調べたところ、他の区については「おしゃれな」「おだやかな」「都会の」という表記なのに、18区のみ「上級者向け」。上級者向け…?




近づくごとに閑静になっていく。予定より1時間ほど遅れて着いたのもあり、街は落ち着いて見える。そしてアパルトマンは…凄く素敵だった。ほっとした。




翌日は早朝から怒涛の観光を繰り広げるつもりだったが、一同あまりにほっとしたので、キッチンでコーヒーを淹れ、翌日の計画を立てた。初めてのパリに興奮していたのもあったのだろう。眠れたのは日付が変わってだいぶ朝に近い頃だった。