スイーツ巡り講座 ☆ ル・プレジール-1 @ よみうり神戸文化センター | ボヌール☆花粉 松本由紀子オフィシャルブログ



スイーツ巡り講座@よみうり神戸文化センター4月は
ル・プレジールさんにて開催させていただきました。

せっかくパック(復活祭)に合わせて開催していただいたのに・・・
初夏のレポートになってしまってm(_ _)m

坊シェフはお菓子のこと以外も本当に博識でらして、
ipadの写真を駆使して興味深いお話をしてくださるので
前回の講座 も生徒さんに大好評!
今回も凄く楽しみにしていました♪(ある意味私が一番楽しみにしてたかも^^;)

 
 
 


 
前回の講座は秋だったので、ショーケースに並ぶお菓子の顔ぶれも一新。
パステルピンクが可愛い、春らしい雰囲気ですね。

 
 
 


 
今回の主役アニョー・パスカルちゃんの登場です♪
 
クリスマス前に取材にお伺いした時に、毎年パックの時期には
このアニョーーを作られると聞き、是非いただきたい!
生徒の皆さんにもご紹介したい!と講座をお願いしてたんです。

アニョーの型を持ってらっしゃる方が少ないので
残念ながら、関西で作っているお店は少ないんですよね。。。

 
「復活祭」はフランス語では「パック(パーク)」英語では「イースター」と言われ、
イエス・キリストが死後3日目によみがえった復活を祝う日で、
キリスト教徒にはクリスマスとともに大事な祝日です。
と同時に、樹木がいっせいに芽吹き、すべてが蘇る春の訪れを
喜びあうという意味もあります。

復活祭は毎年同じ日には行われません。
春分の日の後の最初の満月の次に来る日曜日と決められています。
3月下旬から4月下旬の間で、その年によって日にちが変わるので
「移動祝祭日」と言われ、この日と翌月曜日がフランスでは休日となります。
今年は4月の24日でした。

 

 


 
この復活祭の時期にアルザス地方で食べられる
ひつじの形をしたお菓子がこちらのアニョー・パスカル。
フランス語でアニョーは“ひつじ”、パスカルは“復活祭”を意味します。
元々はユダヤ教の“過ぎ越しの祭”の際に、いけにえとして
子羊を食べていた習慣に由来すると言われています。

 
そしてこちらがアニョーの陶器型。
アルザスのスフレンハイムの工房では、大小様々なひつじ型が作られています。
私も数年前に行った時、思わず買っちゃいそうになったほど
この型だけ眺めてても可愛いんですよね~。

でもどんなひつじ型に焼き上がるのか・・・想像しにくいかな。

 
 
 




なんて甘く、やさしい香りなのかしら~♪
講座の時間に合わせて、朝から焼き上げてくださったんです。
 
左右の型をくっつけている針金(?)をはずすと・・・

 
 
 


 
かぱっ♪

きゃ~、すでにひつじちゃんぽいですよね!

 
 
 



そしてなんと・・・この焼きたてのひつじちゃんだけでなく、
昨日焼きのひつじちゃんも用意してくださっていたんです。

ひと回り小さく縮んでいるのが分かりますか?!

 
  

 



アニョー・パアスカルの生地は、卵黄と卵白に分けて別立てにして焼く
いわゆるビスキュイ生地が一般的で、くせがなく、ふわっ、ぱさっとした素朴な食感。






 
でも坊シェフは、しっとり感をアップさせるために少しリッチな配合に。
マジパンがたっぷりと入っているんです。

グラスでコーティングしたり、様々なフレーバーのアニョーも見られますが 
仕上げはうっすらと粉糖をふりかけて。
生地の風味と食感をストレートに味わえる、一番シンプルなスタイルですね。

 
 
 


 
2種類を食べ比べさせていただきました。
生地がふうわりとひらいている感じがするので、左が焼きたて・・・かな(笑)

生クリームにクレーム・フレッシュを加えた酸味のあるクレームと
黄桃ジャムを添えて。

しっとり、ふうわり、卵風味のやさしい生地と
酸味のあるクレーム&ジャムが見事にマッチ!
でも私は、そのままでも充分美味しかったなぁ。。。

 
ひつじちゃんをどうカットするか、可哀想でいつも悩むんですが
今回は端から輪切りにされちゃった感じですよね^^;
手でちぎって、はふっ♪と頬張りたい・・・そんな本当に素朴な風合い。

元々宗教的な意味合いのあるお菓子ですが、
シンプルな配合だけに、アレンジも無限!
実際今年、20種類以上のバリエーションのアニョーを作られたシェフが東京に^^;
型をひとつしか持っていないと聞き、さらにビックリ。
型さえあればきっと作っていただける、とってもシンプルなお菓子なので、
私も関西でシェフにプレゼントしてまわろうかなぁ。。。

 
 
 
 



さらにアニョー・パスカル以外にも、フランスのレストランで修業されていたご経験のある
坊シェフらしいデザートなどをご紹介いただきました。

こちらは復活祭にレストランで作られるというデザート クレームブリュレ・バガテル
バガテルは仏語で、ありふれたもの、ちょっとしたものという意味。

ピスタチオのクレームブリュレにセンガセンガナ種の苺のソルベが添えられています。

 
 
 


 
断面があんまり綺麗じゃなくてごめんなさいm(_ _)m

美しい萌黄色のピスタチオ。
色は生で、味はローストでと2種類のピスタチオをブレンドされているそう。
まったりと濃厚な舌触りと力強いナッティな香り。
ピスタチオの美味しさが鼻腔いっぱいに広がり、ググッと迫りくるよう。

 
しっかりとした酸味が特徴のセンガセンガナ苺のソルベには、
苺が贅沢に50%も混ぜ込まれています。
 
さらにイナゴマメを加え、粘性のあるのびるようなテクスチャーに。
(と言っても、トルコアイスのドンドルマほどではないですけどね^^;)
イナゴマメの種子は、多糖類からなるローカストビーンガムを多量に含むため
これを抽出して、増粘安定剤として食品添加物などに使われるそう。
ねっとりと舌にまとわりつくテクスチャーなので
苺のシャープな酸味がより長くお口の中にとどまり、
ピスタチオのナッティな香りと相まって、春らしいアンサンブルを奏でていました♪

 
つづきます・・・