[マロン3姉妹☆オ・グルニエ・ドール -1
]
●マロン・ショー
こちらは一昨年に登場したお菓子なんですが、
毎年何度もリピしちゃうお気に入りの一品。
この日は既に売り切れていたのか見当たらなかったけど、
大きなサイズもあるんですよ。
残念ながら、今年は同じ陶器入りの、“クレーム・オ・リ”という
お米のブリュレのお菓子は販売されないそう・・・
実は他にお米のお菓子が登場しているからなんですが、
嘆いているファンの方も多いんじゃないかしら。
(こちらのお菓子はまた後ほど!)
このお菓子・・・陶器入りのスタイリッシュなボディなのに、
どこか手作り感あふれる、ほっこりとした
温かみを感じさせるフォルムですよね。
トッピングの零れ落ちる栗のフォルムのせいかしら・・・
実はこの零れ具合にも、西原シェフはこだわりがおありだそう。
このビジュアルまで意識した、焼き栗のトッピング。
焼き栗のコロンとした鬼皮から、ほろほろっと崩れ落ちるような焼き栗のダイス。
甘くてほくほく!これだけいただいても驚くほど美味しいんです(*^^*)♪
タルト・マロンのマロンとは真逆のテイストだけど、
こちらの栗も、この栗だけでも販売してほしい程の美味しさです。
栗は鬼皮付きのまま切込みを入れて蒸した後に
香ばしく焼き色をつけられているそう。
蒸すことで甘味を引き出し、焼くことで香ばしさをプラス。
栗の旨みを十二分に引き出す手法なんでしょうね!
でも毎朝1個1個仕上げられるのは、とても大変な作業ですよね。
通常、ブリュレというとたっぷりのグラニュー糖をふりかけて
しっかり、パリパリにキャラメリゼするお菓子を想像しますが
こちらは全くキャラメリゼされていない感じなんです。
これも和栗の繊細な風味と香りを生かすためのお心づかいなんでしょうか?!
中の焼き栗のダイスはお砂糖などで、全く風味をつけられていないので
キャラメリゼの強烈な甘味とほろ苦味がプラスされると
せっかくの栗そのものの繊細な風味と香りが負けてしまいますものね。
ふくよかで卵風味豊かな、なめらかなブリュレと
素朴ながら、馥郁たる香りの焼き栗のダイスが渾然一体となり、
さらに、ラム酒風味のシャンティとバニラの
エレガントな馨しさをプラスされると・・・
和のような洋のような・・・シンプルなのに奥深い味わい。
上品で馥郁たる和栗の香りが鼻腔からふうわりと抜け、
その余韻が長く続いていきます・・・
今年は栗の風味がしっとりと落ち着いた印象だからかしら・・・
ブリュレの甘みもかなり控えられているように感じられました。
さらにブリュレの中にも・・・
焼き栗のダイスがこんなにたっぷりと敷き詰められていて
どこをすくっても栗、栗、栗!!!なんです。
一体何個分の栗が使われているんでしょうね。
ある意味モンブラン以上に、栗を堪能できる一品かもしれないですね。
ブリュレ→栗→バニラ&ラム酒・・・
素材の風味と香りが、えもいわれぬグラデーションを描くように広がっていく・・・
西原シェフのお菓子は、このような風味と香りの時間差攻撃を
いつもとても大切にしてらっしゃるように感じます。
静寂の中、五感を研ぎ澄まして、その風味と香りを心ゆくまで堪能していたい!
そんな風に感じさせてくれる、本当に素晴らしいフランス菓子でありながら、
薄茶と一緒にいただきたいような趣深い和テイストでもあるところが
西原シェフのお菓子の魅力なのではないでしょうか。
グルニエさんは、7月にサロンをリニューアルされたんですが、
以前にお菓子教室をされていた時の姿そのままに、
Waitingのソファの後ろには、年代ものの型の数々が並べられています。
まるでMuseのよう・・・ぼ~っと眺めていても全然飽きないんですよね。
どの季節にお伺いしても、季節感溢れるフルーツがお出迎えしてくれるんだけど・・・
私はやはり、この栗の季節のグルニエさんが一番好き!
和と仏が混在する、とっても素敵な空間と珠玉の美味しさを
五感をフル活用して堪能することができるんですもの・・・
でも今年はこの数日後に、さらに栗の新作が登場したそうなんです!
ということは・・・次は栗4姉妹を味わいに行かなくちゃいけなんですね(*^^*)♪
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店名:パティスリー・オ・グルニエ・ドール
住所:京都府京都市中京区堺町通錦小路上ル527-1
電話番号:075 - 213 - 7782
定休日:水曜日(祝日の場合は翌日休) 月1回火曜日
営業時間:11:00~19:00