パティスリー ラクロワ -2 | ボヌール☆花粉 松本由紀子オフィシャルブログ
パティスリー ラクロワ -1

 
 




今回購入したのはこちら。
焼き菓子はとりあえず最初は全種類購入しないと気がすまない私^^;
 
ケーク オ フリュイはちょうどカットされるところだったので、まさに切りたてです!
エイジレスはいりません!ともちろん速攻でいただいちゃいました。
しっとり、ほろっとした生地の質感、生地とフルーツのバランス、
貴腐ワインの効かせ具合・・・私の好みでした♪

 
 

●ルリジューズ 
 
  

 
ショーケースにはこの他にも、フレジエ、ムラングシャンティなどが並び、 
本場のフランス菓子の味を知ってもらいたいとおっしゃる山川シェフ。
でもその中にロールケーキやショートケーキ、シュークリームを並べると、
やはりお客様の選択肢の中には必ずそれらが入ってしまう・・・
だから今はあえて作ってらっしゃらないとのこと。
 
ファーストステップとして、お客様にフランス菓子の美味しさを
伝えることができたとシェフが感じられたその時には、
次のステップとして、ご自身のオリジナリティをプラスした
それらの日本でもお馴染のケーキを登場させるおつもりだそう。

 
 



 
というわけで、シュークリームの代わりのシュー菓子として
作られているのがこちらのルリジューズ。
乙女心をくすぐるなんともチャーミングなビジュアルですね。
 
修道女を模したお菓子で、フォンダンをかけたシューを二つ重ね、
襟のフリルをバタークリームで表現することが多いですが、 
こちらはマジパンとアラザンで可愛らしくデコレート。

しっかりと焼きこまれたシュー生地は厚めでサックリ。
中にはチェリー&クランベリーのクリームがたっぷりと詰められています。
一見甘そうにみえますが、想像を裏切る酸味がキュン♪
山川シェフはかなりシャープな酸味がお好きなようですよ!

 
 
 
 
●モンブラン




ショーケースの中でひと際目立っていたのがこちらの背高さんのモンブラン。
いわゆるフランス菓子のモンブランとは一線を画する
山川シェフ独自のエッセンスがプラスされています。

メレンゲはあまりお好きではなく、タルト生地ではちょっと固いということで
土台はしっとり、もっちりと弾力のあるフィナンシェ生地に。
存在感がありつつもクリームと一緒に口溶けていきます。
周りにデコレートされたキュートなライスパフが、食感のアクセントに♪

 
 
 



サヴァラン型で焼かれたフィナンシェ生地のくぼみにマロングラッセをひと粒。
その上にラム酒風味の微糖のシャンティをたっぷりと重ね、
周りにはバター入りのマロンクリームが絞られています。
 
マロンクリームは、和栗のようにはらはらとお口の中でほどける
食感ではなく、しっかりとやや硬めのテクスチャーに仕上げられていて、
対照的に口溶けのよいシャンティが溶け込んでいく感じ。。。 

なんと言っても食感のコントラストが素晴らしいモンブランなので、
ぜひ全層一緒にいただいてみてくださいね。
不思議な和仏融合感を醸しだす一品です。

 
 
 
 
●ミルフィユ シトロン




シェフご自身が酸味好きということで、ミルフィユもレモン風味に。

鉄板をのせ浮きを少なくしたフィユタージュは、芯までしっかりと焼ききられていて
ギッシリと目が詰まり、ザクザクと力強い食感♪

ねっとりと濃厚なクレーム・パティシエールにはレモン果汁と果皮が
混ぜ込まれていて、アグレッシブな酸味がガツン♪
でもフィユタージュのバターのふくよかな香りと香ばしさ、
パティシエールの甘みと相まると、爽やかな余韻となって広がっていきます。
フィユタージュとクリーム、別々にいただくとかなりの苦みと酸味なのでご注意を(笑)

山川シェフの酸味基準が分かったかも!?

 
 

 
●オペラ



 
トラブリを加えカフェ感を強くしたジョコンド生地とクレーム・オ・ブール・カフェ、
ミッシェル・クルイゼルのカカオ分63%のガナッシュを重ね、
上面はパータ・グラッセで仕上げた、高さ約3cmのお手本のように美しいオペラ。

ジョコンドには、さらにエスプレッソにレミーマルタンを加えたシロップが
アンビベされているので、かなりビターなカフェテイストに仕上げられています。
シロップは、じゅわ~と迸り出るほどたっぷりというわけではないのですが、
カフェ、トラブリ、エスプレッソの三段重ねでカフェテイストの輪郭がくっきりと描き出され、
さらにレミーマルタンの芳醇な香りがカフェの香りを優美な域に引きあげています。

でも決してカフェ一色ではなく、ショコラの存在感もきちんとあり、
山川シェフのお菓子はどれも、各層の食感とテイストのバランスが秀逸なんです。
しっかりとコントラストを描きつつも、最後は渾然一体となって口溶けていく感覚が
全てのお菓子に共通していました。

 
今勢いのある78年生まれのシェフと、金融関係の会社にお勤めだったというマダム。
お二人の素敵なコンビネーションもお店の魅力のひとつになりそう。
接客という意味では同じなんですが、お菓子のことは全く知らなくて・・・とマダム。
ショーケースに並ぶお菓子の名前もオープン前夜に告げられたそう(笑)
それでもシェフやお客様に教えられ、日々楽しみながら知識を増やしてらっしゃるご様子。
なんだかこのお仕事を始めた頃の自分を見ているようで。。。
個人的にマダムの数ヶ月後の変貌ぶりが楽しみです♪

う~ん、それにしても・・・今関西では77、78年生まれのシェフが熱いですね!
いい意味で自分を曲げない強さを持っていて、自由に、挑戦的に、
ご自身の個性を存分に発揮したお菓子作りに取り組んでらっしゃいます。
勢いのある若手の台頭。楽しみな時代の到来ですね!

 
 
 
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店名:パティスリー ラクロワ
住所:兵庫県伊丹市伊丹2-2-18  
電話:072-747-8164  
定休日:火曜(水曜不定休)
営業時間:10:00~20:00