![dsc_07931](https://stat.ameba.jp/user_images/20150224/13/yukijenne/9a/05/j/o0480057913227426676.jpg?caw=800)
先日、とっても素敵で貴重なお菓子をいただきました(*^^*)❤
それがこちら!!!
アンドレ・ルコント氏が最初に作ったマカロンの復刻版というもので、
事実上、日本で初めて作られた本格的なマカロンといえるそうです。
作ってくださったのは、ルコント氏に師事してらしたパティシエ・シマの島田シェフ。
そしてお願いしてくださったのは、島田シェフによくクチュール菓子を
オーダーされているムッシュー・糸井です♪
(大森先生がこう呼ばれてて、素敵❤って思ったので・・・)
![dsc_0796](https://stat.ameba.jp/user_images/20150224/13/yukijenne/9d/bc/j/o0600039813227426680.jpg?caw=800)
糸井さんは、いつもこのブログを読んでくださっているそうで、
この貴重なマカロンを、わざわざ関西の私の元にまでも送ってきてくださったんです。
本当にありがとうございましたm(_ _)m
島田シェフに、今年はすでに変わりガレット・デ・ロワを
10種類も作ってもらったそうですよ。
その中には、あのヴァローナのP125 を使ったガレットも。
是非ワンダフルハウス をご覧になってみてくださいね。
![dsc_0804](https://stat.ameba.jp/user_images/20150224/13/yukijenne/0c/76/j/o0480050613227426682.jpg?caw=800)
見ためは、パリで作られたマカロン・リスと変わりませんよね。
でもクリームはサンドされていないんですよ。
このマカロンは、オリジナルを忠実に再現されたものだそうで、
色はベージュに近いナチュラルな感じ(濃い薄いはありましたが)
りんごの果汁を煮詰めたものが生地に練りこまれるそうです。
ピエも綺麗にでていて、こんな風に美しくパッケージに並べられていると
クリームがサンドされている、今人気のマカロンと見間違えてしまいそう・・・
![dsc_0805](https://stat.ameba.jp/user_images/20150224/13/yukijenne/84/fd/j/o0600039813227426684.jpg?caw=800)
いただいてみると・・・
林檎の味はしないんですが、サクッ、しっと~り・・・
噛んだところが、はらりと崩れ落ちてしまうとても儚い食感。
綺麗にカットするのが難しく、ナイフでカットしたシャープな断面からは、
このテクスチャーが伝わらない気がしたので、断面写真はありませんm(_ _)m
表面はサクッとしっかり焼きあげられているんですが、
中はややレアで、しっと~りとした口あたり。
一瞬クリームかと錯覚しちゃうほどのレア感でした。
そして不思議とこのしっとり感は、数日経っても失われることがないんです。
これがりんご果汁の効果なのかしら?!
![dsc_0809](https://stat.ameba.jp/user_images/20150224/13/yukijenne/c1/15/j/o0600039813227426689.jpg?caw=800)
このマカロンは、ルコント開店初期のお菓子なので、作れる人が島田シェフしか存在せず、
おそらくこれが最初で最後となるであろう幻のお菓子。
島田シェフも作られる前は、成功するかどうか分からないと言われていた
手間のかかるマカロンだそうです。
何もサンドされておらず、ひび割れておらず、りんご果汁を生地に練り込む
というのがこのオリジナルマカロンの特徴とのこと。
糸井さんから島田シェフのコメントをおうかがいしました。
「このマカロンは、1968年の開店から作っていました。
当時のもピエはきれいに出ていました。
ルコントさんがこのマカロンをどこで覚えたかは知りませんが、
ホテルオークラでも作っていたと思います。オークラにはルセットが残っているはずです。
私がルコントで修業した3年間(1968年~)の途中で作るのをやめました。
再びルコントに戻って、ミエさんが講習会で作ったのを見て私が作り始めました」
講習会とはジャン・ミエ氏が講師、島田シェフが助手を務められた
1978年の第3回現代製菓技術特別講習会のことだそうです。
つまりあのルコントでさえ1970年頃から78年頃までは
マカロンを作っていなかったことが今回分かったということになるんですね。
![dsc_0814](https://stat.ameba.jp/user_images/20150224/13/yukijenne/ef/e6/j/o0600039813227426698.jpg?caw=800)
でも、私が産まれる以前の1968年~72年の日本で、
このような素晴らしいレベルのマカロンが作られていたなんて・・・
さすが偉大なアンドレ・ルコント氏ですね。
そしてこの時からすでに、フランス菓子が日本に伝えられつつあったんですね・・・
時を同じくして、ピンクや黄色のカラフルなマカロンが出始めていたそう。
糸井さんによると、PCG2006年4月号マカロン特集で、吉田菊次郎シェフが
「70年代初めにダロワイヨでピンクや黄色のカラフルなマカロンを見て、
同じものを作ろうとしたができなかった」というようなことを言われていたとのこと。
当時は色を出すこはもちろん、ひび割れたり、ピエが出なかったりとなかなか大変だったそうです。
今大人気のカラフルなマカロン・リスのルーツとなる、このような
貴重なマカロンをいただけたこと、本とに感謝の気持ちでいっぱいです。
島田シェフ、糸井さん、本当にありがとうございましたm(_ _)m
お菓子を食べて、食べて、月に〇個も・・・という時期は私の中ではもう終わり、
(とは言っても、やはり毎日なにかしらお菓子はいただいているんですが・・・)
今は、シェフの皆さまのお菓子作りに対する想いやお菓子の歴史などを
知ることにとても興味がある私・・・
でも昔のお菓子は、文献で見たり、お話に聞くだけで、
このように復刻していただいて、食べることができる機会は
あまりないので、本当に今回は貴重な体験をさせていただきました。
常温でお日持ちが2週間するということで、
自分では割れてしまっていた2個だけをいただいて、
フランス伝統菓子に興味のおありなシェフの皆さまにお届けできれば・・・と
大切に保管させていただいています。
私も、いつか、どなたかに、興味のあるフランス菓子の復刻をお願いしてみようかなぁ。
でもそれまでにもっともっと頑張って、色々勉強しなくては・・・