私事ですが、渡独して一年が経過しました。
この場をもちまして、日ごろお世話になっている日本の友人、フランクフルトの友人、そしてブログの読者の皆さまに感謝申し上げます。
これを機に、ニュースや記事から得たデータ等をソースに、独断と偏見も交えて、個人的な印象を不定期に記録することにしました。これから渡独される方や生活して間もない方にも何かお役に立てれば嬉しく思います。
フランクフルト市内の情報が中心であり、今後も修正・加筆の可能性があります。
初回のテーマは、『ドイツの国内交通事情』ということで、鉄道・バス・道路の順に記していきたいと思います。
ドイツの鉄道
ドイツ鉄道(DB Bahn)を中心に国内に鉄道網があり、わりと正確に運行されています。
ロンドンやパリではよく突発的なストライキがあって行先が予告なく変更されたりしますが、DB Bahnではストライキや工事などによる運休や変更は事前にウェブサイトや駅に掲示され、代替バスを運行させるなどの対応が徹底しています。
まず嬉しいことは、
通勤時間帯でも混雑が少ない!
そして、乗客が子連れにやさしくベビーカーで乗りやすい!
日本では混雑した電車にベビーカーを畳んだとしてもそもそも子連れで乗車することがタブーですよね。
ドイツは都市に人口が配分され、東京のように過密していないので、通勤客にも余裕が感じられます。
子育てしやすいと言われる理由の一つかもしれません。
改札がないので、居住者は定期券を買っておけば出入りがとてもラクです。
車内で巡回スタッフのチェックに遭ったときに有効なチケットを所持していないと問答無用に60ユーロの罰金を払うことになりますので必ずチケットを購入しましょう。
一方で、長距離路線の8割未満が5分以上は遅延しているという悲しい現実もあります。
ドイツ鉄道では「5分未満は『遅延』と認めない」と公式に発表していて、日本人としては認識が甘いと心底思います。
日本ではJR東日本の長距離路線の遅延は年間平均で数十秒程度ですからね。
更に、駅構内のエレベーターが故障していることがとても多いことも困ります。
衝撃的なデータとして、「国内の6割のエレベーターは何らかの問題を抱えている可能性がある」という記事もありました。
そうそう、駅のホームには隣駅の表示がないことが多いのも未だに慣れません。
毎回その路線の終着駅を確認してから乗り込まないといけないのでなかなかに厄介です。
バス
今のところ、フランクフルト市内を移動するにはバスがとてもお勧めです。
乗降時に車体が下がり、車椅子やベビーカーを折りたたまなくても乗れます。
日本ではこのようなノンステップバスがまだ普及していないように思うのでぜひ導入してほしいと切に思います。
道路
ドイツを代表するアウトバーン(速度無制限の高速道路)はドイツ帝国時代にかの総統アドルフ・ヒトラーの政策として世界最初に整備された高速長距離道路だそうです。
運転マナーは比較的良く、アウトバーンの整備もしっかりしています。
一方で、工事が多く、工事情報はナビに反映しないので戸惑ってしまいます。
出かけるときは時間に余裕を持ちましょう。
ガソリンスタンドが少ないエリアがあるので早め且つこまめに満タンにしておきましょう。
日本でいうオービスのような速度超過チェック機が至る所に設置されており、速度超過には常に注意が必要です。特にアウトバーンが終わった直後の一般道路入口付近で急速に減速しないといけなくなることがあるので要注意。
万が一、超過すると、1か月後の忘れたころに罰金/免停などの通達が写真と共に郵送されてきます。
アウトバーンは完全な速度『無制限』エリアが続くわけではなく、速度制限がある区間が多い
ことも注意です。
また、ストラゼンバーン(路面電車)に注意しましょう。
ストラゼンバーンが走る一般道路は、電車の車両や乗降する人々を優先して走行する必要があります。
駐車場スペースの確保が難しいのもまた難点でしょう。
観光地や中心地には公共/私設駐車場がありますが、住宅地やなにもないような場所ではやむを得ず路上駐車をすることになります。 住民専用エリアであったり、店舗の出入り口などは駐車不可で、標識に記されていますので、ドイツ語で少し学習しておくと良いかもしれません。
(ご参考URL)
http://www.netdeduessel.de/%E7%A7%BB%E5%8B%95%E4%BA%A4%E9%80%9A/%E8%87%AA%E5%8B%95%E8%BB%8A/%E9%A7%90%E8%BB%8A/
総括すると、フランクフルト市内で生活するのであれば、電車やバスなどの公共機関で十分事足ります。
運行スケジュールをウェブサイト(http://www.rmv.de/)で英語で確認できるのもとても便利です。
ICEや私鉄で長距離移動する際は遅延の可能性が高いので極力乗り換えは避けて、くれぐれも時間に余裕をもって出発するのが良いでしょう。