「ショウタイムセブン」生放送で探りながら真意を引き出そうとするキャスターと屈しないテロリスト。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ショウタイムセブン」

 

の完成披露試写会に行ってきました。公式SNSで当り、観せていただきました。

 

ストーリーは、

午後7時、ラジオ局に1本の電話が入り、その直後に発電所で爆破事件が起こる。電話をかけてきた謎の男は交渉人として元キャスター・折本眞之輔を指名。番組復帰のチャンスと考えた折本は生放送中の「ショウタイム7」に乗り込み、自らキャスターを務めて犯人との生中継を強行する。

というお話です。

 

 

午後7時。ラジオ番組に1本の電話が入る。発電所を爆破するとの脅迫電話だったが折本は取り合わずに電話を切る。すると直後に発電所で爆破事件が起こり、予告が遊びではないことが証明される。爆弾はまだ他にもあるようだ。

電話をかけてきた謎の男から交渉人として指名されたのは、ラジオ局に左遷された国民的ニュース番組「ショウタイム7」の元人気キャスター・折本眞之輔。突如訪れた危機を番組への復帰チャンスと捉え、生放送中のスタジオに乗り込み、自らがキャスターとして犯人との生中継を強行する。



 

しかし、そのスタジオにも、既にどこかに爆弾がセットされていたのだった。一歩でもスタジオの外に出たら即爆破という中、二転三転しエスカレートする犯人の要求、そして周到に仕掛けられた思いもよらない「罠」の数々。

その極限状態がリアルタイムに全国民に拡散されていく!なぜ彼が指名されたのか?犯人の正体と本当の目的とは?すべてが明らかになるとき、折本が選ぶ予測不能の結末。あなたは《ラスト6分》に驚愕する。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、凄いとこに行きついていました。100分ほどの映画なのですが、入れ込んでいる内容が凄いです。まぁ、もちろん半分以上の内容がネタバレ出来ないので書けませんが、テロリストとの交渉を続けていくと相手の要求がどんどん転回していくんです。

 

最初は電力会社の社長を呼んで謝罪させろという要求なのですが、それが出来ないなら首相を呼んで謝罪させろと言い始めます。え?どう考えても1企業の社長より首相の方が呼びづらいよね。社長がダメだったら首相って、ちょっとあり得ないけど、そんな風に要求が変わっていくんです。このテロリスト、本当の目的は何なんだと折本は考え始めます。そして何故、折本が交渉相手でなければならなかったのか、それも謎なんです。

 

 

折本はキャスターとしての能力を使って相手を上手くコントロールしているつもりなのですが、どんどん追い詰められていきます。犯人は何故かショウタイムセブンの収録現場にも爆弾を仕掛けていて、直ぐにでも爆発させるような素振りを見せているんです。

 

それを止めて長引かせ警察の捜査を待つんだけど、収録現場にも爆弾を仕掛けているということは、警察が捜査を始めたことを犯人も知っているはずですよね。それでも犯人は平然と交渉を続けるんです。何かがおかしい、交渉をしながらも折本は納得出来ずに探りをいれていきます。そして6年前の”ある事件”の存在が出てくるんです。

 

 

その”ある事件”は表に出ずに隠蔽され、その事件によって折本の運命も変わっていたんです。その6年前の事件が今回のテロに繋がっていることが明かされ、何故隠蔽されることになったのかが焦点になってくるんです。この幾重にも重なった内容が凄く現代のTV業界の現実を表しているようで考えさせられました。

 

今、フジテレビの問題が大きくなっているけど、TBSの乱交パーティとかも出てきて、TV業界ってロクなもんじゃないなということが知れ渡りましたよね。その上、政府ともズブズブで天下り先だったりして、そりゃ、この映画みたいにマズいことは隠蔽されていますよ。何がマスコミだって感じです。そんな汚い部分を暴くこの映画、面白かった。本当にこんなことをしているんでしょうね。

 

 

きっとTVのニュースでは全く扱われない大事件も沢山あると思うんです。そういうモノが、今、SNSで上がってきているので政府が潰しにかかっていますよね。”外務大臣の更迭”という言葉が入ると、バンバン消されているようで驚きました。本当に情報統制ってされているのだということを知りました。

 

出演者は何人もいるのですが、折本役の阿部さんと声だけの犯人との会話劇というのかな、緊迫した状況で周りが見えなくなっていく2人の世界が圧巻でした。もちろん周りの人間も動いたりしているのに、それが視界に入らないほど集中して2人を観てしまうんです。その映像マジックというか画面構成が凄いなと思いました。折本に共感しながらも、どこかコイツ信用出来ないなという感じを阿部さんが醸し出していて面白かったなぁ。

 

 

そしてエンドに突き進んでいきますが、ほとんど書けません。ネタバレ出来ないし、犯人も明かせないし、犯人の目的も明かせないとなると、何かを書けばいいんですかぁ~!!こういう映画って、本当に辛いです。こんなに面白いことが展開していくのに、そこが書けないのが辛い!!特に今回は、蜷川演劇で絡んでいる阿部さんと吉田さんがタッグを組んでいるので上手いんですよ。

 

一番面白い部分の内容が書けないのが心残りですが、こればかりは仕方がない。ネタバレしちゃったら面白くないですもん。この映画は特に、先が解らない方が面白いので書けません。でも、え!と驚く人が犯人役で出てきます。

 

犯人の彼、あまりにも普通の人っぽくしているので二度見しちゃいました。やっぱりカッコいい。あなたなら最後のあの行動も納得が出来てしまうし、あなただから最後の微笑みが報道業界をぶっ潰す最初の起点になるだろうことを予感しているんだろうと思えました。

 

 

私はこの映画、超!お薦めしたいと思います。面白かったです。100分間、ぎりぎりの精神状態で攻めてくる映画内容に取り込まれて楽しんでください。これを報道の敗北と見るのかそれとも幕開けと見るのかは、観る人の感覚にゆだねられます。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「ショウタイムセブン」