「スピーク・ノー・イーブル 異常な家族」リメイク作品ですがこちらの方が観やすい内容になっています | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「スピーク・ノー・イーブル 異常な家族」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

あるアメリカ人家族が旅先で意気投合したイギリス人のパトリック一家の自宅に招待され、一緒に過ごすことに。人里離れた家で休日を満喫していたが、パディの”おもてなし”に違和感が積み重なり、やがてその裏に隠された想像を絶する恐怖を知ることになる。

というお話です。

 

 

ロンドン在住のアメリカ人ベンと妻ルイーズ娘アグネスのダルトン一家。ロンドンに転勤してきたベンだが、会社が支店を出すのを中止したため、会社を辞めてロンドンに残るか、アメリカに帰り元の職に戻るかの選択を迫られロンドンに残った。心機一転でイタリア旅行に行き、リゾートでイギリス人のパトリック家族と出会う。

 

パトリックは妻キアラ息子アントと共に来ており国境なき医師団の医者らしい。イギリスの田舎の農場に暮らしており、ベンと意気投合したパトリックは、後日手紙で、週末にでもぜひ家に遊びに来て欲しいと招待してくれたのだった。

 

 

人里離れた自然豊かな環境で楽しく過ごすダルトン一家。ベンの一家を招待したのだが、アグネスの寝床はアントの部屋の床に作られており、ベンとルイーズが案内された部屋のベッドシーツは汚れていた。何か違和感を感じたルイーズだがとりあえずは我慢することに。

 

次第にパトリックたちの“おもてなし”に違和感以上の悪意を感じ始める。一見仲のよさそうなパトリック一家の異常さが徐々に浮かびあがり、電波も通じず人を呼ぶことも出来ない。アントが必死で何かを訴えるが、言葉が通じず理解出来ない。危険を察知したベンとルイーズだが、既に時遅く…。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、デンマーク・オランダ合作映画「胸騒ぎ」のリメイクです。日本では、今年5月に公開されました。その映画のリメイクとのことで、どうなっているのかなぁと思ったのですが、内容的にはちょっとソフトになっていました。元の映画が結構キツい内容で、あれをリメイクするのかぁ~と思っていたので、万人向けになったと言う感じかしら。ラストも変わっていました。

 

心機一転のために家族でイタリア旅行に来ていたベン。そのリゾート施設でパトリック家族と出会います。パトリックは気さくで自信ありげで、とても頭が良さそうな男性です。強引ですが悪い気はせず、引っ張って行ってくれるような人物でした。その上、医者だというので、心を許してしまったんです。

 

 

そして家に招待され、訪ねることにします。でもルイーズは、神経質だしベジタリアンなので、あまり人の家に行くのは嬉しくないようでした。そして行ってみると凄い田舎で、電波も通じず、周りには民家も無いという場所でした。家は小さく、人を招待するほどの大きさではないのに、何故招待するのか、不思議に思い出すんです。

 

そこから違和感を感じる展開が続いていきます。ベジタリアンだって言っているのに無理やり鶏肉を食べさせたり、シーツは汚れているし、ベンたちが感じている一般的なおもてなしとは全く違うんです。豪華にしろと言うのではなく、招待するならそれなりのエチケットがあるし、食事だってベジタリアン用にしろというのではなく嫌なモノを無理に食べさせるなというんです。

 

 

それ以外にもプライバシーに踏み込むようなこともあり、ルイーズは我慢できずに帰りたいと言い出し、帰ろうとするのですが何のかんのいって止められてしまうんです。もうここで既におかしいでしょ。強く帰ろうとしたら何かされそうな勢いでパトリックが止めるんですよ。危なそうなのでベンたちは一旦帰るのを止めるんです。

 

そんなこんなで帰る帰らないが続き、とうとうパトリックが牙を剥くというお話なんです。この映画が怖いのは、このパトリック家族がどうやって出来上がっていたのかってこと。この3人、普通じゃないんです。そしてアントは酷いことをされているんです。うーん、この映画では描かれなかったけど、元の映画では、どうやってアントが家族になったのかも描かれていて、あまりの残酷さに驚いたほどでした。

 

 

この映画では残酷な場面はほとんど省いて、パトリック役のジェームズ・マカヴォイの怖さで持って行くという手法を取っています。彼は身体を鍛え上げているから、狩る方に回ると凄く怖いんですよね。優しそうな顔が一変するので恐ろしいです。

 

ここまで内容がソフトになって残酷な場面も無く、元の映画のように恐怖で終わることも無かったので、後味は良くなったと思います。でも、私のようなホラー好きには平和過ぎるように見えて、少し物足りなさを感じました。残酷な終わり方にはそれなりの面白さと教訓があるので、それはそれで面白いんですよ。いつも平和な解決じゃ詰まんないでしょ。

 

 

私、ジェームズ・マカヴォイさんを「ウォンテッド」で大好きになったんです。好きな俳優さんなんだけど怖い役が多いんですよ。ウォンテッドとX-MEN以外は、多重人格などなど普通の人の役が無くて少し寂しいです。普通の人の役もやって欲しいな。この映画でも恐ろしい悪役でしたもん。

 

パトリックは確かに怖い人でしたけど、ベンとルイーズが間抜けっぽいので、その分パトリックが怖く見えたのかもしれません。なんたって普通のサラリーマン設定だから、狩りは出来ないし、火炎瓶を作っても上手く投げられないし、トンカチさえ使えず、ベンよりルイーズの方が上手く使って戦っていました。

 

はっきり言って壮絶な戦いになって行きますが、たまたま上手く逃げられたのでそうなっちゃっただけで、本当なら直ぐに殺されていたんじゃないかな。戦う場面は怖いだけじゃなくて笑えるところもありました。怖いんだけど、あまりにもおまぬけでおいおいって思っちゃいました。

 

 

私はこの映画、お薦めしたいと思います。元の映画よりもソフトな描き方になっていて、残酷な場面は無くなっていました。恐怖はちゃんと描いていて、じわじわ怖くなっていく様子はとても良かったと思います。でも、私なら招待されても行かないよなぁと思ったんですけどね。(笑) ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「スピーク・ノー・イーブル 異常な家族」