「他人は地獄だ」気持ち悪いホラー映画でした。スプラッターがダメな方は辛い内容だと思います。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「他人は地獄だ」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

地元を飛び出し上京して恋人メグミのもとを訪れた青年ユウ。突然に訪問したため彼女に拒否され、格安シェアハウス「方舟」にたどりつく。ひと癖もふた癖もある住人たちの不気味な言動から、彼らが新たに入居してきた者を殺しているのではないかと疑惑を募らせる。

というお話です。

 

 

地元での生活に閉塞感を覚えていた青年ユウは、上京して恋人のメグミを訪ねる。ユウは同棲したいことを伝えるが、突然の訪問に困惑した態度をとるメグミとは結局ケンカになってしまい、行く当てを失くしてしまう。

ユウはスマホで格安物件を探しシェアハウス「方舟」に流れ着く。そこにはヤクザ風の粗暴な山口、いつも卑屈な笑顔を浮かべているマル、妙に愛想がいい管理人のよし子、挑発的な言葉を投げかけるゴロー、そして言葉遣いは丁寧だが、得体のしれないキリシマなど一癖のある入居者と出会う。



 

入居した夜、山口とマルの口論を目撃したユウ。その翌朝には「方舟」から突然、山口の姿は消えていた。まだ半年はここにいると山口から聞いていたユウは言い知れぬ不安を覚える。

やがて入居者たちの不気味な行動や会話からある疑惑が思い浮かぶ。それは彼らは新たに入居してきた人間を殺害しているのではないかというものであった。はたして入居者たちの正体とは?ユウはこの地獄のような場所から無事抜け出すことはできるのか?後は映画を観てくださいね。

 

 

この映画、気持ち悪かったです。残酷なホラー映画ではあるのですが、それより何より雰囲気が気持ち悪いんです。この気持ち悪さは韓国コミックが原作だからじゃないかな。日本人の感覚とちょっと違うんですよね。人を殺すことに躊躇せず、楽しんでいるような感覚がやっぱり韓国人の考え方のような気がしました。日本人だと、どうしても理性が働いて気持ち悪くなったりする感情が描かれるけど、それが全く無いんです。

 

主人公のユウは社会人なんだけど、幼いというか頭が悪いというか、先の事を全く考えてないんですよね。今どうするかしか考えられず、観ていて何度もイライラしました。このクソガキ何とかならんのかって思っちゃった。こんなんだから危ないシェアハウスに住むことになっちゃうんですよね。

 

 

大体、こんなに人が消えていたら見つかるでしょ。何で何か月も見つからなかったの?周りの人だって不思議に思うよね。匂いもすごかっただろうし、死体を解体して駐車場に積んでいたんだから、凄いことになっていたと思うぞ。何故か顔だけは冷蔵してあって、何だったんだろう。戦国時代みたいに勝った証明が必要な訳じゃないのに、コレクションだったのかしら。

 

色々と納得のいかないことが多々あったんだけど、何故か面白かったので雰囲気に呑まれて楽しんでしまいました。何たって人を殺すのを出てくる人間がみんな楽しんでいるもんですから、共感は出来ないし納得も出来ないんだけど、そんなこともあるのかなって思い始めちゃうんです。

 

 

シェアハウスの住人を仕切っているのはキリシマという男なんだけど、これが気味悪い男なんだけど柳さんが演じているので綺麗な顔をしているのよ。指示はするけど自分では殺したりせず、全部他の住人のマルやゴローにやらせて嬉しそうに笑っているだけなの。これが怖いのよ。柳さん、金カムの二階堂もすごくピッタリなんだけど、このキリシマ役も上手かったなぁ。本当に怖かった。

 

ユウも何度も殺されそうになるんだけど、何故かキリシマが今じゃないというような指示を出して逃れるんです。はっきり言って、逃れられた時に直ぐに警察に行けば良かったのに、何故かまたシェアハウスに戻っちゃうのよね。この心理が解りませんでした。別にベッドで寝なきゃいけない訳じゃないでしょ。ホームレスとしてどこかで暮らせば良かったのに。ユウにはその根性も無いんです。

 

 

ユウは自分が不幸なのはあいつのせいだと人のせいにして、自分を顧みないんです。こういう人間はしあわせにはなれません。幸せって何もせずに向こうからやってくるものじゃなく、自分で勝ち取らなきゃ手に入らないんです。人と戦ってとかじゃないですよ。人を愛して、自分も愛してこそ幸せになれると思うんです。待っていたらやってきませんよ。

 

そうそうユウは先輩の会社に雇われて仕事を始めるのですが、会社の上司が酷い人ですんごいパワハラなんです。企業としてはブラックではないと思うけど、あれだけ上司がパワハラをしたら訴えられてもおかしくないと思いました。仕方なくそのパワハラに耐えて働いていたユウですが、ある日、キレます。そこからユウがおかしくなっていくんです。

 

彼自身は自分はマトモで周りがおかしいのだと思っていますが、実は誰が一番マトモなのか、それが重要になっていきます。うん、誰もがマトモじゃないのかもしれません。人間のマトモって、人によって違いますもんね。自分が正しいと思っていても、それ間違っているんだよと言われて初めて気が付くこともありますから。

 

 

この映画、本当に怖かった。気持ち悪かったです。人間がこんな風に壊れてしまうのかと思ったら、いつ隣の人が変わっていても解らないよなと思いました。私はこの映画、超!お薦めしたいと思います。気持ち悪くて観たくないと思いながらも観てしまうという系統の映画でした。逃げられないような、そんな感じに見えました。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「他人は地獄だ」