「サウンド・オブ・フリーダム」
を観てきました。
ストーリーは、
性犯罪組織に誘拐された少年少女の追跡捜査を進めていたアメリカ国土安全保障省の捜査官ティムは、上司から特別な捜査の許可をもらい、事件の温床となっている南米コロンビアに単身潜入する。そこで彼は大規模なおとり作戦を計画する。ティムの少年少女たちの命を救う捜査は、やがて自身の命をもかけたものになっていく。
というお話です。
2013年、ホンジュラスに住む少女ミゲルは、元ミスホンジェラスだったジゼルから芸能界に挑戦してみないかと誘われ、父親と弟と一緒に写真撮影の会場に招かれる。そこで売り込むための写真を撮影するのだ。ジゼルはロシオと弟のミゲルも写真撮影してみようと言い、父親に夜7時に迎えに来るようにと子供を預かってしまう。信じた父親は7時にスタジオを訪ねるともぬけの殻で誰もいない。子供たちは連れ去られ性奴隷として売られてしまうのだった。
一方、米国カリフォルニア州でティム・バラードは国土安全保障調査局(HSI)の特別捜査官として働いていた。小児性愛者の捜査をしているのだが、どんなに摘発しても次から次へと現れ終わりが無い。ほとんどがアメリカ国外に拠点があるからだ。そんな時、オシンスキーという小児性愛者が捕まり留置場に入れられる。
ティムはおとり捜査をすることにし、オシンスキーに近づき、子供を紹介して欲しいと言葉巧みに入り込んでいく。信用したオシンスキーは取引相手に連絡をし、ティムに少年を手配する。メキシコから子供を連れてきた仲介者ブキャナンを逮捕し、ミゲルという少年を保護。ブキャナンを尋問し、子供が来るルートを聞き出す。するとコロンビアのカルタヘナを拠点にして人身売買が行われていることが解ってきます。
ティムは上層部にコロンビアでの特別捜査の許可を懇願し、コロンビア警察と捜査が出来るようにする。そして子供たちを救う活動をしているヴァンパイロと出会い、どうしたら子供たちを救えるかを考え始める。助けたミゲルという少年が姉のロシオを助けてとティムに訴え、ティムはミゲルを含む子供たちを人身売買組織から助けるために大きなおとり捜査を思いつくが、資金提供者がいなければ動けない。資産家のパブロに協力を仰ぎ、おとり捜査が動き出すのだが…。後は、映画を観てくださいね。
この映画は、今現在世界的に起きている子供の人身売買の問題に深く切り込んでいる問題作でした。この問題、いまアメリカの大統領選挙でも取り上げられているらしく、トランプ前大統領はこの問題を重要視して取り組みたいという話をしているようです。それが選挙に関わってくるのかは分かりませんが、移民問題にプラスして、この人身売買に関してもこれから大きな問題として動いていくのかなと思いました。
私が驚いたのは、本当に小さな子供が誘拐されて性奴隷として売られているということです。中国政府が臓器の売買価格を提示したせいで誘拐されるのは臓器売買のためかと思ったのですが違うんですね。性奴隷っていうことは、この子たちを買う変態が山ほどいるということで、そのことに驚きました。そんなに変態って多いんですか。多様性とか言ってるけど、子供はダメだからね。そんなに許されないからね。
まだ幼い子供を平然と連れ去りネットで販売するってどういう神経の持ち主なのかしら。元ミスコロンビアが子供たちを集めて誘拐するって凄いですよね。顔が知れているなら直ぐに捕まりそうだけど何で捕まらなかったんだろう。色々と不思議でしたが、実話を元に作られているとのことで、この部分は本当のようでした。
実際のティムさんはインタビューで、随分と違う部分はあるとおっしゃっていました。映画は実話を元にしているだけでフィクションなので、単独で奥地へ入ることは無かったし、人を殺すことも無かったとおっしゃっていました。映画ですから、そこら辺は観て面白いように作り変えたのでしょう。でも、この映画が作られたことで、この問題が公になって問題視されるようになれば、もっと摘発が出来るようになるとおっしゃっていました。凄い人です。
映画では、最初に一緒に捜査をしている友人が、どんなに摘発しても犯罪が無くならず、子供たちが被害に遭っていて見ていられないと言って捜査官を辞めるんです。子供の悲惨な姿を見ていられなくなったんです。ティムもギリギリでしたが同僚が先に辞めてしまい、とうとう我慢できずにおとり捜査をしてメキシコから子供が入ってきていることを突き止め、その売人も捕まえます。
そして今のままでは踏み込んだ捜査が出来ないと解り上司に訴えるんです。海外の案件ではアメリカの捜査官は入れませんからね。そしてコロンビアの警察との合同捜査ということで現地での捜査が始まるんです。組織の方の動きも描かれるのですが酷かったです。これでもかってくらい子供を集めてくるんです。きっと、元ミスコロンビアが騙して連れてくる以外にも、色々なところから誘拐してくるんでしょう。色々な人種の子がいました。
特に南米の子供が連れ去られているようでした。でも、同じような事をアジア圏内でもやっているんでしょう。これは洋画なのでアメリカが主ですが、アジア圏はもっと酷いかもしれません。中国や韓国、カンボジアなどなど東南アジア圏でも怖いです。日本でももしかしたらあるのかもしれませんが、どうなのかしら。子供が行方不明になると日本では大ごとになるから出国は出来なさそうだけど、どこかでずっと監禁されていてとかは、以前に新潟でもありましたもんね。
考え始めるとわぁ~ってなっちゃうんだけど、どうした良いのかしら。世界がこんなに壊れてきていて、その上子供の人身売買なんて回復することは出来るのかしら。おかしいのは日本だけじゃないんですよね。世界中が壊れてきているんです?難民問題でどの国もめちゃくちゃになっていて、イタリアのメローニ首相のように思い切った政策を取って行かないと国が亡びるでしょ。
話を映画に戻して、小児性愛者に買われた子供はどうなっていくんでしょう。映画の中で、ヴァンパイロという人物が子供を助け始めたきっかけが、刑務所から出て直ぐに街で女性を買ったそうなんです。街に立っているのだからもちろん成人を過ぎた女性だろうと思ったらなんと14歳で、6歳のころから売春をやらされていると言っていたらしく、それを聞いて自殺しようと思ったが思いとどまって、子供を助け始めたというんです。結局、小さい頃は高値で売れても、段々と売れなくなると普通に売春をさせられてしまうんです。
そんな子供がコロンビアにはたくさんいるようで、今、大人で売春をしている方々も、もしかしたら子供の頃に誘拐されたのかもしれないんです。そんなこと、許せませんよね。もうどう言ってよいのか解らなくなりました。助けてあげたいけど、どうしてよいのか全く解らないんですから。
この映画の最後にQRコードが出て、子供たちを助けるための基金の宣伝が入ります。このサイトで寄付が出来るようでした。ちょっと海外のサイトで怖いかなと思いましたが、日本でも子供の人権擁護の寄付や、Yahoo!などでも子供が売られないための基金などがあるので、そちらの利用も良いかなと思いました。
自分の知識が乏しいので、世界の色々な問題を知らないことが多くて映画でいつも驚かされます。これが全て真実ではないにしても、こんな問題があることを伝えるための映画って大切なツールなんだなと改めて思いました。とても考えさせられる映画でした。
私はこの映画、超!超!お薦めしたいと思います。驚きと悲しみと気持ち悪さを感じる映画でした。小児性愛者がこんなにもいて、子供を買っているなんて信じたくないけど現実なんですよね。変態と一言で言って終われる問題じゃないと思いました。ぜひ、酷い現実を知って欲しいです。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「サウンド・オブ・フリーダム」