演劇を何作か観たので、その感想を書きますね。
「薔薇とサムライ2 海賊女王の帰還」
前作の”薔薇とサムライ”では、海賊だったアンヌが、コルドニア国の王位継承者だったことが目の色で判明し、陰謀に巻き込まれていくが、それを石川五右衛門が助けに入るというお話でした。そして、今回は、コルドニアの女王として国民のために働いていたアンヌが、他国との侵略戦争に巻き込まれ、また石川五右衛門の助けを借りることになるというお話です。
前作は、ヒロインとして神田沙也加さんが出演していて、私、その作品で神田さんを舞台で初めて観たのですが、歌は上手いし、演技もしっかりしていて、驚いた記憶があります。
今回は、新しいヒロインを迎え、ヒーローであるアンヌが、極悪女王に立ち向かうという、痛快エンタメでした。本当に面白かったです。解りやすいストーリーですが、天海さんファンにはたまらない演出がされていて、”よだれモノ”でした。もー、解ってるなぁ~って感じです。五右衛門は、相変わらずとボケていて楽しかったです。神尾くんの頭に鳥を乗せてるのが好きだったな。もー、毎度のことながら、高田さんのおちゃめにはヤラレます。ほっんとに好きです。次も楽しみです。これは、ゲキxシネになったら、必見だと思います。12/13に全国の劇場でディレイビューイングをやるそうです。WOWOWで放送してくれるかな。これは、観て、損はありません。超!超!超!お薦め作品です。
「温暖化の秋」
女は、男を好きで結婚したいと思っている。ところが男は別の女と二股をかけていたらしい。女は悲嘆に暮れた。暮れながら、女は、あたしはなんて感情が豊かなんだろう、と驚きつつ、自死することにした。
それはよくない、と言う者や、男に復讐するべきだ、と言う者がいた。女は自死するのはやめ、復讐について考えるようになった。復讐を考えている自分が嫌いじゃない、と思った。
あなたは、もともとあの人を好きではなかったのでしょう、と男が二股をかけた女が言った。女は言われてドキリとした。復讐はやめた方がいい、と言う者が現れた。というお話でした。
「城山羊の会」山内ケンジさんの作品です。今回も、じりじりと迫ってくるような作品で、リンゴとマスクを発端に、ある女性が、愛していると思っていた男に裏切られ、パニックに陥りながらも、本当に自分は男を愛していたのか、どうなのかという事に気付かされるという、何とも言えない内容でした。
趣里さんが主演なのですが、やっぱり上手いなぁ。最初は普通に見えるのに、強迫観念に囚われて、周りが見えなくなっていくという女性を演じていて、何とも言えませんでした。どう考えても、後から来た女が、自分は元カノですとか言い出したのが悪いと思うけどね。嫌な女だったなぁ。こんな女がいたら、私なら喧嘩になっているだろうな。
城山羊の会には無くてはならない、岡部たかしさんと岩谷健司さんも出演されていて、お笑いのシソンヌのじろうさんが加わっていました。シソンヌのじろうさんって有名なの?私、あまりお笑いを見ないので、話題になっていて驚きました。主演の趣里さんが良くて、岡部さん、岩谷さんがガッチリ組んでいるので、崩れず、面白いです。本当にじわじわと来るような良さがありました。超!超!お薦めしたいと思います。
「歌わせたい男たち」
仲ミチルは、ある都立高校の音楽講師。今日はミチルが初めて迎える卒業式。ピアノが苦手なのに国歌や校歌などの伴奏を命じられたため、早朝から音楽室でピアノの稽古だが緊張のせいか眩暈に襲われ、コンタクトレンズを片方落としてしまった。校長の与田はミチルを気遣いながらも、「君が代」をちゃんと弾かせることに異様なこだわりを見せる。ミチルは社会科教師の拝島からメガネを借りて事態の打開をはかろうとするが、拝島が「ゴチゴチの左翼」であると聞かされ、国家を弾くならメガネを貸さないと言われてしまう。
立場の異なる様々な教師らの思惑が交錯する中、卒業式の時間は刻一刻と迫ってくる。
うーん、考え方の違いだと思うけど、毎回、この国家を歌う歌わない、起立するしない、と問題になるけど、どうなんだろう。オリンピックでも、国際試合でも、国家はどの国も歌うよね。天皇制反対なんだろうけど、日本に暮らしているなら仕方ないんじゃないの?嫌なら天皇制じゃない国に行けばいいんじゃないの?
確かに学校で強要するというのもどうかと思うけど、公立の学校なら、国からお金を補助して貰っているんだから、国家は歌うんじゃないかな。私立なら良いけど、公立でしょ。国に仕えているんじゃないの?国家歌うのが嫌なら、公務員を辞めればいいんじゃないの?いつも思うんだけど、嫌なら嫌で良いけど、自分にお給料をくれているのは誰なのかでしょ。
言い分はあるんだろうと思うけど、日教組とかそんな組合を作って、国民から嫌がられているのなら、考え直すべきじゃないですか?この組合、良い話は一切聞かないですよね。誰もが同じ考え方にしろとは言わないけど、迷惑になることは辞めて欲しい。そんなに歌いたくないなら、病欠したら?不思議でした。
あ、ごめんなさい。演劇は、とても面白かったです。こういう学校の中とかで、それぞれ違う考え方で話し合いをしていて、どんなに議論をしても噛み合わないという、難しくて、面倒な問題なんだけど、何故か笑ってしまうという、面白い内容でした。キムラさん、山中さん、相島さん、大窪さん、うらじさん、最高でした。大窪さんの高い声で、緊張感が増して、どうなるんだろうとドキドキしちゃいました。この内容なのに、出演者が上手いので、そんなに思い込んだり考えずに楽しめて、良かったです。この舞台、超!超!お薦めしたいと思います。
ちょっとぉ、3作品書いたら、一杯になっちゃったので、あと2作品は次回にしますね。ごめんなさい。
やっぱり、生の舞台は面白い。なんたって、内容以上のモノが引き出されて、目の前で展開されるので、まばたきするのさえ勿体ないような気持ちになってしまいます。お芝居は、本当にしあわせになります。
どの作品も、もう千秋楽を迎えてしまったと思いますが、今の時代、DVDも、ゲキxシネもあるし、TVでの放送もあるので、ぜひ、観てみてくださいね。
次は、「しびれ雲」と「ツダマンの世界」の感想を書きますね。
「薔薇とサムライ2 海賊女王の帰還」
「温暖化の秋」
「歌わせたい男たち」