「銃 2020」を観てきました。
ストーリーは
深夜、ストーカーの富田から逃れて薄暗い雑居ビルに入った東子は、血に染まったトイレで拳銃を拾い自宅に持ち帰る。銃の持ち主が誰なのか気になり雑居ビルに戻った彼女は、そこで見かけた不審な男・和成の後をつけるが、逆に和成に捕まってしまう。そんな中、隣人親子がある男を殺害。東子は男の死体を埋めるのを手伝った後、その死体に向かって拳銃を撃つ。やがて、拳銃の行方を追う刑事が東子の前に現れ・・・。
というお話です。
深夜、変な男から後をつけられて、暗い雑居ビルに逃げ込んだ東子は、ビルの共同トイレの洗面で血に染まった拳銃を拾う。周りに人が居ないことを見計らい、拳銃をバッグに入れて家に帰る。初めて手に取った銃は手触りが良く、冷たくてじっくりと重い。大切に布で磨いて、まるで恋人を見つめるように見つめ、肌を付ける。
東子は、この銃の持ち主が気になり、銃を拾ったビルで後ろ姿を見た男の後をつけていくが、待ち伏せされ、その男に捕まってしまう。男の名は和成と言い、銃の持ち主が女性で、既に死んでいると教えてくれる。その女性は、ある男女を恨んでおり、その銃で殺そうとしていたらしい。
ある日、家でぼんやりしていると、隣の部屋で凄い音が聞こえた。尋常ではない音だったので、不思議に思い外へ出てみると、隣室の親子が大家を殺したらしく死体を運んでいた。東子も家賃を滞納していて、隣室と同様に大家に嫌がらせを受けていたので、運ぶのを手伝い、一緒に空き地に埋めに行く。穴を掘って男を入れた後、東子はどうしても銃を使ってみたくなり、死体に向って一発、銃を撃ってみる。そしてそのまま死体を埋めて、何事も無かったように、また暮らし始めた。
しばらくしたある日、東子の部屋に刑事が訪ねてくる。顔を見ると、和成が、銃の持ち主の女が殺そうとしていた男女の写真を見せてくれ、その男の顔だった。驚きを隠して話を聞くと、近くの空き地で死体が見つかったらしく、調べているという。先日、隣室の住人と埋めた大家の事だが、何も知らないと言ってドアを閉める。あの銃で殺すはずだった男が気になり、こっそり後を付けて住んでいるマンションを調べる。
男の居場所を突き止めた東子は、銃が殺したいと望んでいた標的を見つけて、その願いを果たそうとするのだが・・・。後は、映画を観てくださいね。
銃を手にしてしまった女が、どんどん狂って行ってしまうお話なのですが、私には、この女、元々、狂っていたように思えたんだけど、どうなんだろう。あまりにも悲惨な人生を送っていて、それならそこから脱却しようと全てと縁を切れば良いのに、それも出来ないんです。なんだか、うだうだ、うじうじしていて、私にはクズとしか思えない生き方をしているなぁと見えてしまいました。
そんな女が銃を持ったから使いたくてしょうがないんです。でも、使う勇気が無い。苦しいなら銃で自殺すれば良いのに、それもしないんです。かといって、誰かを撃つことも出来ない。ダメな奴は、何処まで行ってもダメな奴なんです。ちょっと観ていて、イライラしました。
銃を拾って、銃の前の持ち主の意志を引き継ぐような気持ちになったのかな。何で前の持ち主にこだわるのかは、よく解りませんでしたが、銃に引っ張られた感じなのかしら。前の持ち主が殺したかった人を殺そうとして、調べ始めるんですけど、意味がわからんって思っちゃいました。だって、前の持ち主がどうしてその男女を殺したいと思ったのかを東子は知らないんですよ。映像の中にはあるけど、和成はそこまで東子に伝えてないんです。知らないのに意志を引き継いだのか、それとも誰かを殺したくて、たまたま前の持ち主が殺そうとしていた人にしようって思ったのか。私には理解が出来ませんでした。
どうしても東子という人物に共感出来なかったし、理解出来ない部分が幾つもあり、あまり良い感想が書けません。面白くない訳ではないと思うのですが、だから??って感じなんです。大家を殺して埋めたのも、力を持つ者が弱者を虐めるから反撃されるってことなんだろうけど、殺すのはダメだと思うなぁ。それに元ヤクザが大家のアパートにわざわざ住まないでよ。どこまでもツイてないと言うか、運が悪いと言うか、何でそうなってしまうのか、一度聞いてみたいです。人間なら抗うって事をすると思うけど、ずーっとぬるま湯につかったままみたいなんですもん。嫌いです。
主役の方は知らない女優さんでしたが、周りの役者さんたちが凄い方ばかりで豪華でした。加藤さんが変態ストーカー役をしてて、笑ってしまいました。2018年の銃の主役の村上さんも1カットだけ出演されていました。リリーさんも刑事役でまた出てましたよ。他にも、佐藤さんや吹越さんなどなど良かったです。
東子の母親役で友近さんが出演されていたのですが、ごめんなさい、私、友近さんの演技、嫌いなんです。いつも誰かのモノマネで彼女の演技に見えないんですもん。お笑いをやっていれば良いのに、モノマネで役をされると、あの人の言い方と一緒だな~って解るので、映画からいきなり現実に引き戻されちゃう。大御所の役者さんを使うより、使いやすいのかもしれませんが、少し観る方の事も考えてくれないかしら。
私は、この映画、まぁ、お薦めしても良いかなぁと思います。ごめんなさい、良い映画ではあると思うけど、どうしても主人公に共感出来なかったことと、前作の「銃」がとても良かったので、その期待感で行ってしまい、ガッカリしてしまいました。これだけを観たら、それなりにおもしろかったと思います。前作の”銃”と比べるからダメなのよね。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。![]()








