「悪の偶像」自分の政治的立場のために息子を利用する親ってどうなの?息子の為を思って欲しい。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「悪の偶像」を観てきました。

 

ストーリーは、

息子のヨハンが飲酒運転で人をひき殺してしまったことを知った市議会議員のミョンヒは、事件をもみ消そうとする。しかし、現場に居合わせた被害者の新妻リョナの行方がわからなくなっていることが判明。事実が明るみに出ることを恐れるミョンヒは、リョナの行方を追う。一方、被害者の父親であるジュンシクは、リョナが妊娠していることを知り、なんとかして彼女を捜し出そうとする。それぞれのルートでリョナを追うミョンヒとジュンシクだったが・・・。

というお話です。

 

 

清廉なイメージで庶民の絶大な支持を得ている市議会議員ク・ミョンフェは、ある日突然、最悪の危機に見舞われた。息子のヨハンが飲酒運転中、海岸沿いの道路で人をはねてしまったのだ。しかも自宅のガレージには、ヨハンが運び込んだ身元不明の被害者の血まみれ死体が転がっていた。事故の瞬間を誰にも目撃されていないことをヨハンに確認したミョンフェは、思い悩んだ末、苦渋の決断を下す。

死体遺棄の罪を免れるために死体を事故現場に戻し、血のこびりついた車を処分したうえで、ひき逃げ犯としてヨハンを自首させたのだ。そして次期知事の最有力候補であるミョンフェは、イメージダウンを最小限にとどめることに成功する。

 


 

ヨハンにひき殺された若い男性は、小さな工具店を営む金髪の中年男ユ・ジュンシクのひとり息子プナンだった。失意のどん底に突き落とされたジュンシクのもとへ謝罪に出向いたミョンフェは、そこで思いがけない事実を告げられる。プナンはリョナという嫁とともに新婚旅行を楽しんでいる最中にこの事故に遭い、なぜかリョナの消息が不明になっているというのだ。

さらに、自宅ガレージの防犯カメラの録画映像を確認したミョンフェは、被害者プナンが事故後しばらく息があったことを知って衝撃を受ける。もしも、まだ生きていたプナンの遺棄を謀った事実が知られれば、ヨハンは殺人犯となり、ミョンフェ自身の政治生命も絶たれてしまう。その発覚を防ぐため、裏社会の探偵を雇ったミョンフェは、事故現場に居合わせていたに違いない“消えた目撃者”リョナの捜索を開始する。どうやらリョナは中国出身の不法滞在者で、本国に強制送還されることを恐れて姿を眩ましたらしい。



 

一方、プナンが宿泊していた海辺のホテルを訪ねたジュンシクは、失踪したリョナが妊娠していることを知る。今は亡き息子のためにもリョナを捜し出すと心に誓ったジュンシクは、怪我を負った片足を引きずりながら、リョナと一緒に中国からやってきた異父姉スリョンのもとへ向かう。ところがスリョンは「あの子とは縁を切ったわ」と忌々しげに吐き捨て、「リョナは怪物よ。人間の手には負えない」とジュンシクに不可解な忠告を与えるのだった。

ミョンフェとジュンシクは、それぞれのルートでリョナの行方を絞り込み、あるどしゃ降りの夜、繁華街を徘徊するリョナを先に発見したのはミョンフェだった。鍵を握るリョナは、まさしく怪物のごとき獰猛な生存本能を内に秘め、予測不能の異常な行動でミョンフェとジュンシクの運命をねじ曲げていくのだった。(公式HPより)後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、韓国の特性を良く表していました。何故か、韓国の人たちって、弱っている人や障害を持っている人、不幸を背負っている人に同情することが美徳と思っているのかな。葬式などでも、大泣きして騒ぐのが良いみたいで、私から見れば如何にも嘘っぽくて下品だなと思ってしまうのですが、日本とは違うようですね。

 

主人公のミョンフェは、この韓国特有の習慣を使って、同情票を集めて政治家として成功して行こうとしているんです。普通、政治家は、公約で決まっていくものだと思っていたんですけど、どう見ても、韓国は同情を買い、人気を集めた人が政治家になるようですね。うーん、最悪だと思うけどなぁ。

 

 

ミョンフェは、息子が飲酒轢き逃げ事件を起こして、あろう事か被害者を拾って帰ってくるという、とんでもない事をやらかしてくれて、絶望的になるのですが、これを挽回しようとして、遺体を元に戻して、息子を自主させるんです。本当は、轢き逃げを起こして戻ってきた時点で、警察に通報するべきだけど、遺体を持ってきちゃったら事故を隠そうとしたのは明白だし、証拠隠滅だし、まして、生きていたのに放置していたんじゃ、殺人だからね。で、何とか力を使ったりして誤魔化すんですよ。轢き逃げを起こして戻ってきたダメな息子を、私が更生させて罪を償わせますっていうアピールですよね。そこら辺が、超悪どいと思いました。

 

オープニングで、どちらかの息子が障がい者という事だったので、ミョンフェの息子があまりにもぼんやりしていたので、こちらが障がい者なのかなと思ったのですが、被害者の方が障がい者という設定でした。政治家の息子はバカ息子なんだなって思いました。いつも守られていて、甘えて育ったんでしょうね。実際に、ニュースを観ていると、韓国の政治家や経営者の子供って頭が悪いみたいですね。パワハラしたり、馬を駆って貰ったり、権力を持つといい気になってしまうのかな。日本もそうかもしれませんね。

 

 

被害者の父親ユ・ジュンシクは、障がいを持っていた息子を大切に育ててきました。やっと嫁も貰ってやったのに、新婚旅行で亡くなってしまうなんて、本当に悲しかったと思います。そのジュンシクをソル・ギョングさんが演じてらして、上手いんですよ。この人、こういう役、本当に上手くて、共感してしまって、辛くなりました。

 

この父親と息子という関係も、ミョンフェとジュンシクでは違うんです。ミョンフェは、家族としては息子を大切に思っているのだろうけど、それ以上に自分が大切なんです。自分を守るために色々な行動をするのですが、ジュンシクは違います。自分ではなく、愛する息子の為に行動をするんです。既に亡くなっている息子なのに、それでも愛しているんです。親子関係って本当に色々あって、自分を大切に思ってしまう人は、どんなに結婚して子供が産まれても、本当の家族にはなれないのかもしれませんね。

 

 

この映画、私は、超!お薦めしたいと思います。ちょっと時間が長いですが、それでも目まぐるしく変わっていくストーリーに目が離せません。韓国の政治事情や、親子関係、同情票が取りやすい社会事情、等々、本当に色々な深い事を描いている映画だと思いました。そうそう、中国からの密入国者との結婚なども描いています。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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