「死神遣いの事件帖 傀儡夜曲」を観てきました。
ストーリーは、
江戸徳川3代将軍・家光の時代。死神の十蘭と契約したことで、自分の寿命の一部と引き換えに不思議な能力を使うことができる「死神遣い」の久坂幻士郎は、ある女の行方を捜してほしいという依頼を受ける。手がかりは「右目の端に黒子」と「桐紋の短剣」のみ。破格の手付金に気をよくした幻士郎は、早速調査を開始する。一方、吉原遊郭の惣名主・庄司甚右衛門は、連続する遊女の殺人事件に頭を悩ませていた。やがて、幻士郎が追う「黒子の女」と「遊女連続殺人」の関連が浮かび上がり・・・。
というお話です。
ある日、上品な女性が長屋を訪ねてくる。これは良い金づるだと思い、話を聞くと、亡くなった夫が外に作った子が吉原にいるらしい。手掛かりは「右目の端に黒子」があり「桐紋の短剣」を持たしたという。もし不幸なら身請けをするし、幸せなら少しでも逢いたいので探して欲しいというのだった。夫の後を継ぎ、廻船問屋の主人となった女性は、手付金として10両、幻士郎に渡し、見つけたら100両払うというのだ。直ぐに話を受けて、吉原へ向かう幻士郎。
同じ頃、吉原遊郭の惣名主・庄司甚右衛門は頭を抱えていた。大門が閉まれば出入り不可能な吉原で、真夜中、遊女が大門の外に連れ出され、次々に殺されていたのだ。それも何故か、右目の端に黒子がある女ばかりだった。
吉原に着いた幻士郎は、吉原遊郭惣名主の息子である庄司新之助と出会い、たまたま一緒にいる時に遊郭の大門から抜け出た女がふらふら歩いているのに出くわす。どうも西洋の死神に操られているらしい。父と同じように死神遣いとなった幻士郎は、自分の死神・十蘭と共に西洋の死神を倒し、女を助けるが、力を使い切った幻士郎は倒れてしまう。
目を覚ました幻士郎は吉原遊郭の惣名主の家で介護されていた。そこの主人と娘のお藤が現れる。女を助けてもらったお礼と、既に3人も殺されているので調べて欲しいという主人の話も引き受けて、これで黒子の女を見つけて女を死神から守れば、両方からお金が貰えると大喜びの幻士郎。しかし、この事件、そう簡単には終わりそうにない。何故、吉原で黒子の女が狙われるのか、その真相は・・・。後は、映画を観てくださいね。
この映画、映画と舞台のストーリーがリンクしていて、どちらも観ると楽しめるというモノのようですね。でも、映画はちゃんと映画だけで完結していましたよ。映画は、久坂家の息子・幻士郎が父の跡を継ぎ、人形遣いと死神遣いを継承して仕事をしているという所から始まります。
この死神遣いという仕事ですが、人形に憑依させた死神と契約し、自分の命を削って、敵と戦う時に助けてもらうというものです。だから、死神に助けてもらう度に、命が削られていくので、最後まで削ってしまったら死んで死神に命を取られるという事なんです。幻士郎の父親も、この十蘭という死神と契約していて、豊臣家を最後まで守って死んでいったらしいんです。そして幻士郎も同じように十蘭と契約をし、今に至るんですね。
幻士郎の父親は強い武将だったようで、徳川の世になっても、彼の父親の名前を知っている人は幕府に多くいるようで、そんな事もあり、幻士郎の所に、人探しが舞い込んだようなんです。あまり詳しくはネタバレになるから書けないけど、結構、面白いストーリーになっていて、楽しめたと思いますよ。
でも、やっぱり映画俳優ではなく、舞台俳優の方が多いので、イマイチ、違和感がありました。年配の俳優さんたちは上手いのですが、やはり若手の人たちは、ちょっと辛かったなぁ。なんか、監督も、特撮ヒーローモノばかりを撮っている方のようで、折角の映画なのにVシネマみたいに見えちゃって、少し悲しかったです。
主演の鈴木さんはカッコイイんだけど、長髪、イマイチだったなぁ。短髪の時の方が好きかなと思いました。まぁ、これは好みだからね。十蘭役
の安井さんが可愛いなって思いました。そうそう、高田聖子さんがお千役を演じていて、嬉しくなりました。劇団新感線の舞台、このコロナで中止になっちゃってるから、高田さんを随分と観ていないんです。早く生舞台で観たいよぉ。
うーんと、私は、この映画、まぁ、お薦めしたいと思います。映画としては、ちょっとB級かなぁ~って感じですが、イケメンが出ているし、鈴木さんだしね。ストーリーは、まぁ、こんな事もあるかもって話で、私は楽しめました。この時代のお話って、結構、好きなんです。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。