「暗数殺人」大人しげな男が7人も殺したという告白を始めて、それが事実だと気づいた刑事は・・・。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「暗数殺人」を観てきました。これも自粛前に観ようと思っていたのに、映画館が休みになっちゃって観れていなかったんです。

 

ストーリーは、

恋人を殺害して逮捕されたカン・テオから「全部で7人殺した」という突然の告白を受けた刑事キム・ヒョンミン。しかし、テオの証言以外に証拠はなく、警察内部でもテオの言うことを信じる者はいない。それでも、テオの言葉が真実であると直感的に確信したヒョンミンは、上層部の反対を押し切り捜査を進めていく。やがて、テオの証言通りに白骨化した遺体が発見されるが、その途端、テオは「死体を運んだだけ」と証言を覆す。

というお話です。

 

 
刑事キム・ヒョンミンは情報屋から死体を運んだという男カン・テオを紹介され、告白を聞いていた。すると、雪崩れ込んできた警察にカン・テオは逮捕されてしまう。恋人を殺害したらしい。
 
後日、逮捕されたカン・テオからキムに電話があり、話をしたいから面会に来てほしいという。逮捕容疑以外にも人を殺したというカン・テオをほおっておく訳にも行かず、仕方なく話を聞きに行くと、他にも7人殺したと話し、お金を振り込んでくれるなら話しても良いという。
 
 
キムは真偽は分からないものの、このまま聞かない訳にも行かず、お金を振り込むと約束し、供述書を書かせる。すると7つの殺人を告白し、書類に記述をするが、刑事に強要されて書かされたものは証拠能力が無い。キムは、それが真実だという証拠はあるのかと言うと、起訴されている恋人殺しの証拠品が捏造で、本物はある場所にあると言う。その証拠を探し出し、裁判に提出して欲しいというのだった。
 
キムは言われた場所に行くと、本当に証拠品が置いてあり、それを裁判に提出したことで、警察が最初に出した証拠が捏造だと判ってしまい、キムは警察から裏切り者扱いされ、カン・テオの裁判は有罪だが減刑されてしまう。
 
 
カン・テオは、もっとキムを利用することを考え、法律を勉強し、自分が裁判で無罪を勝ち取れる為に、キムに殺人の捜査をさせて、警察が無罪の人間を陥れているという印象操作をしようと目論む。キムは、利用されている事を判っていながらも、事件にならない殺人を放置することが出来ず、刑事として捜査を続けていくのだが・・・。後は、映画を観てくださいね。

 

この映画、良く出来ているとは思うのですが、この韓国映画の独特の暗さはなんとかならないんですかね。私、韓国映画は面白いという事に文句はないのですが、この全体的に流れる暗さが好きではないんです。日本的に言うと、昭和の臭さというか暗さというか、これが苦手なんです。映画が良いのは文句の付けようが無いんですけど。

 

 

暗数殺人という言葉を初めて知りました。事件にならない殺人をこういう言い方するんですね。日本でも、こんな事件、沢山あるんだろうなぁ。人との関係が薄い人が居なくなっても、”あれ、あの人見ないね。”って言うくらいで、失踪届なんて出さないですもんね。やっぱり家族にはマメに連絡するべきですね。

 

刑事のキムは、カン・テオという殺人犯に利用されていくのですが、これ、途中で面倒だから聞くのやめたって言ってしまったら、誰も捜査しないから、死んだ人はそのまま悔しい思いを残しているんでしょうね。絶対に恨んで出てくると思うけど、こういう犯人って、そんな事、全然気にならないのかしら。これこそサイコパスってやつなのかな。だって、凄く頭が良いんですよ。先の先まで読んでいて、キムに告白を少しづつ続けていくんです。イヤらしいですよね。マジでイヤな奴でした。ま、でも、チュ・ジフンさんが演じているのでイケメンなんですけどね。

 

 

この作品、実際の連続殺人事件をモチーフにしているらしいんです。直ぐにキレるタイプの犯人のようで、映画の中では、ちょっとしたことでムカつくと、キレて殺してしまうようで、連続殺人と言っても、ただ感情的に殺しているだけで、殺人に関連性は無いんです。映画「セブン」のように七つの大罪を表す為に殺すとかではないようでした。本当のサイコパスなら、何かこだわりがあるだろうから、この犯人は、本当のサイコパスではないのかもしれませんね。

 

キム刑事役のキム・ユンソクさん、味がある役者ですね。キムさんが演じると、あんまり考えてないような場面でも、深く考えているように見えるところが凄いよなぁ。映画を観ていたら、ここに被害者が埋まっているかもと言って掘らせたり、凶器の一部分がこの辺りにあるからと言って海に潜って探させたりするのですが、どう考えても、もう何年も前の事件を”そこら辺り”って感じで探させるのはダメでしょ。普通、既にそこに無いから。埋まっているのはあるかもしれないけど、海は無理だから。流れるから。韓国警察、酷い事させるなぁと思いました。

 

 

何かとちょっと文句を言ってしまいましたが、面白かったです。暗い気持ちになったけど、楽しめる映画だと思いました。私は、この映画、お薦めしたいと思います。映画としては、よく出来ているし、面白かったです。でも、やっぱり暗くなりました。この映画を観る前に「サーホー」を観ておいて良かった。暗くて潰れるとこだった。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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