「アポストル 復讐の掟」を観ました。Netflixで配信されている作品で、監督はギャレス・エヴァンス、主演にダン・スティーヴンス、共演にマイケル・シーン、ルーシー・ボイントンで、2018年に製作されたようです。
ストーリーは、
トーマス・リチャードソンはキリスト教の聖職者であったが、中国での布教中に義和団事件に巻き込まれ、その際に受けた拷問がきっかけで棄教していた。それ以来、トーマスは自暴自棄な生活を送っていたが、妹のジェニファーだけは彼の心の支えとなっていた。
1905年、そんなジェニファーが謎のカルト教団に誘拐されるという事件が発生した。金を持って来れば妹を帰してやるという内容の手紙が父親宛に来るが、既に父親はマトモな判断が出来る状態ではなく、ジェニファーを大切に思うトーマスは、入信者を装い、教団の本部がある絶海の孤島に乗り込んだ。教団は女神信仰をしており、予言者を名乗るマルコムの元、暴力や恐怖による支配が行われていた。
マルコム・ハウは自分に逆らうものを容赦なく処刑しており、ジェニファーを生贄として女神に捧げようとしていたのだった。トーマスはマルコムの信頼を勝ち取った後、ジェニファーを救出するために教団の内部を探っていたのだが、ある時、教団幹部に見つかりそうになり、急いで逃げ込んだ地下で、女神とされる女性に追われて必死で逃げる事に。
女神とは名ばかりの悪魔のような姿を恐れたトーマスでしたが、教団には本当に女神がいるのだと知り、その秘密を探り始めます。すると、マルコムは女神を崇拝するのではなく、女神を捕らえて自分の支配下に置いている事を知ります。女神は怒って、島の作物に毒を混ぜているらしく、島の食糧は尽きようとしており、金に困った教団は、妹を拉致して身代金を要求したようでした。妹を救出して島を出ようと考えていたトーマスですが、彼が動く前に、既に島の一部の人間が島を抜けようと動き出し、そして・・・。後は、映画を観てくださいね。
思っていたよりも、残酷なシーンが幾つもあり、ちょっとシンドイ映画でした。主人公のトーマスは信仰を捨てた過去があり、神への信頼などは一切無いのですが、妹だけは自分を見捨てなかったという事があり、妹のためなら何でもしてやるという感じでした。そして、ジェニファーの救出に向かいます。
教団は見るからに怪しげで、うんうん良くある変な宗教だよねって感じでした。ただ、他の映画と違っていたのは、この教団が本当に崇拝する女神を持っていたからです。それもそこにいてくれる女神じゃなく、女神を捕らえているんです。ちょっとこの展開には驚きました。
ただ、変な女性が地下に監禁されて、狂っているのかな~と思ったら、それが女神だということで、その女神によって作物が今までは豊作だったらしいんです。でも、女神の言葉を聞いて教団に伝える予言者マルコムは女神を支配し、彼女の食糧となる人間の血を与え続け、島を裕福にしろ的な事を強要した為に、島の作物は毒を持つようになるんです。女神もいい加減にしろって怒ったんだと思います。
トーマスは、その真実を知って、妹も島に来た人々も助けようと思って動き出すのですが、捕まっちゃって、何とか隙をついて逃げたりしてという、そんな事の繰り返しで、ドキドキハラハラの連続でした。
教団幹部が、逃げようとしたり、何かしてしまった信者を捕まえて、死刑にするのですが、それがあまりにも残酷で驚いてしまいました。まさか、それ、やらないよねって思っていたら、本当にやってしまうという、とんでもない死刑のやり方があって、最近怖い映画を観まくっている私でも、ちょっと引きました。うーん、残酷過ぎたなぁ。
映画としては、信仰や人間と神の関係などを描きながら、ホラー的な要素を入れていて、ちょっとスプラッターになっちゃっている部分もありという内容で、前半はどうなるのかなとドキドキするのですが、後半はバタバタしすぎていて、いまいち内容がブレてしまったりがあり、もう少し後半で、教団としての動きを重視して欲しかったかなと思いました。
私は、この映画、まぁ、お薦めしても良いかなぁと思います。前半の盛り上がりに比べて、後半のバタバタがちょっとチープに見えてしまい、少し残念な感じでした。映像的には美しくて、良かったですよ。主人公がダン・スティーヴンスだし、イケメン目当てで観るのは良いと思います。ぜひ、観てみてください。
ぜひ、楽しんでくださいね。
