「SUNNY 強い気持ち・強い愛」を観てきました。
ストーリーは、
90年代、青春の真っ只中にあった女子高生グループ「サニー」。楽しかったあの頃から、20年以上という歳月を経て、メンバーの6人はそれぞれが問題を抱える大人の女性になっていた。「サニー」の元メンバーで専業主婦の奈美は、かつての親友・芹香と久しぶりに再会する。しかし、芹香の体はすでに末期がんに冒されていた。「死ぬ前にもう一度だけみんなに会いたい」という芹香の願いを実現するため、彼女たちの時間がふたたび動き出す。
というお話です。
専業主婦の奈美は、自動車関係の会社に勤める夫と高校生の娘の世話で手一杯の毎日を送っていた。母親が怪我で入院し、その見舞いで訪れた病院で、病気で苦しむ女性が気になり、ふと名前を見ると知った名前であることに気が付く。高校の同級生の名前と同じだったのだ。まさかと思いながら病室を訪ねると、懐かしい声で名前を呼ばれ、同級生の芹香だと判る。驚いた奈美は、懐かしさと彼女の身体の心配で彼女に寄り添うと、芹香は末期ガンだと告知を受けたと言い、余命1ヶ月くらいかも知れないと話す。そして奈美に、死ぬ前に高校時代のグループ・サニーの仲間に会いたいと願うのだった。
1995年の阪神淡路大震災で仕事が無くなった奈美の父親は、友人を頼って東京で仕事を見つけ、淡路島から東京へ引っ越してくる。奈美は東京の高校に転校するが、淡路島との違いに驚くばかり。ファッションも違うし、言葉も方言が出てしまう。カッペだなと笑われ、虐められそうになるが、芹香が現れ、奈美を庇って、仲間に入れてくれる。
奈美はファッションやメイク、言葉遣いから生活まで、芹香や仲間たちに教わって、東京の生活に慣れていき、カッペだった奈美がコギャルに成長していき、周りから浮かなくなって行く。そして、学校で行われるダンスコンテストに仲間で出場することになり、チーム名を”サニー”にしようと決め、練習を始めるが奈美はまだまだドン臭い。それでも仲間は見捨てずに、一緒に練習を続けていた。そんな彼らの高校時代。
奈美は、芹香の願いを叶えるべく、まず母校に行き、同級生の行方を探すが全く分からず、ただ一人、梅の連絡先だけ判る。梅に連絡をし、芹香に逢わせる奈美だったが、他の3人の行方が分からない。梅と二人で相談し、興信所に頼んでみようという事になり、近場で目に付いた興信所に頼んでみると、直ぐに”裕子”の居場所は判った。裕子に会い、芹香の話をしてみるのだが、セレブ生活を送っている裕子は乗り気ではなかった。仕方ないと諦めた奈美と梅だったが、ひょっこり裕子が芹香の病室に現れる。懐かしい友情が戻った3人だった。
次に”心”の居場所が判明するが、苦労をしているようで、借金で首が回らず、スナックの雇われママをしているらしい。奈美たちは心に会って芹香の事を話すのだが、こんな状態で会いたくないと言って、会いには来なかった。そして奈々も探したのだが、どうしても見つからず、探しようがない。どうしようと考えている内に、芹香の具合は悪くなってしまい・・・。後は、映画を観て下さいね。
この映画、何年か前に公開された韓国映画のリメイクです。その時も話題になったのですが、私は、実はイマイチでした。どーも、私が思っていたような高校生活とは違い、現実感が無くて、共感が出来なかったのですが、今回の日本版は、解かる解かるという感じでした。やっぱり日本の高校生って、こんな感じでしたよね。古い感じはするけど、どーも韓国版とは違うんです。この感じなんですよ。音楽も、この音楽だったなぁと思い、懐かしく感じました。と言っても、この時代、私は既に高校を卒業していたんですけどね。
それにしても、音楽が懐かしかったなぁ。「LA・LA・LA LOVE SONG」って、この時代だったんですね。「ロンバケ」ハマったもんなぁ。あんなカッコいい恋愛がイイなぁと思ったもんです。安室奈美恵さんが「スイート19ブルース」も良かったよなぁ。そんな安室さんが、もうすぐ引退ということで、それも映画の中に描かれていて、上手い作りにしているなぁと思いました。安室さんが引退だなんて、時代が終わるという感じですねぇ。もう、アルバムもBlu-rayも購入しちゃいましたよ。時代を表すのに、とても上手く芸能関係を盛り込んでいて、このやり方は憎いなぁと思いました。
確かに、女子って、卒業してしまうと、あまりツルまなくなりますよね。だって、結婚して、まして子供が生れてしまうと簡単に出て来れなくなるし、高校の頃に生活レベルが同じだった友達たちも、大人になって環境が変わるにつれ、生活レベルが変わってきて、価値観も変わるから、上手く行かなくなるんですよ。仲間が同じように働き、収入があるなら良いのですが、主婦になってしまうと、遊ぶお金も夫の収入でしょ。そう簡単に、バンバン使えませんもんね。私も、主婦の友人を誘うのは気を使ってしまいます。時間の制限もあるしねぇ。難しいんです。
そんな女性たちが20年くらい経って、さあ、逢いましょうと言っても、そりゃ、出て来れる人もいれば、逢いたくない人も出てくると思いますよ。凄く理解出来ました。でも、逢ってみれば、この映画でもそうだったけど、昔の思いが溢れてきて、キャーキャー騒いで、楽しくなっちゃうんでしょうけどね。昔に戻れば、みんな同じ女子なんですから。
大人になった奈美や芹香、裕子、梅、心、を、上手い方々が演じていて良かったなぁ。特に、小池栄子さんとともさかりえさんは、演技が本当に上手いので、映画の中のテンポが良くなりますよね。パッと花を咲かせるような小池さんと、20年の苦労を一身に背負って辛そうなともさかさん、お二人が出ると、それだけで、時間の経過を感じさせて、考えさせられました。でも、裕子と心の高校時代を演じていた女優さんが似通っていて、上手く区別が出来ませんでした。もう少し、高校時代の女優さんに区別を付けて欲しかった。まぁ、あの時代、誰を見ても同じように見えたから、こうなるのも判るんだけど、映画だから、区別して欲しかったです。
高校時代のキャストも良かったですね。広瀬さんはカッペっぽくドン臭く演じていましたが、他の5人は、本当にこんな感じだったなぁという高校生を演じてくれていて、楽しめました。あの頃の女子高生って、何だか良く分からないけど、大声で騒いで、地べたに座って、顔を黒くしていたよねぇ。メイクが強すぎて、顔の判別が出来なかったもん。きっと、今は綺麗なお母さんになったり、OLになったりしているんだろうなぁ。
友人が病気で余命1ヶ月というお話ですが、全然、暗くないんです。とっても明るくて、悲しむというお話ではありません。心に感動がジーンと染みてくるような、そんな映画でした。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。とても良い映画で、感動出来ると思います。この映画は年齢が高い方の方が良いかなぁ。若い人が観ても、この感動はちょっと分からないかもしれません。昔を懐かしみながら、自分の今の幸せのを噛みしめて、また、明日へ向かって生きて行くという感じの映画です。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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