「ありがとう、トニ・エルドマン」を観てきました。
ストーリーは、
陽気で悪ふざけが大好きなドイツ人男性ヴィンフリートは、ルーマニアで暮らす娘イネスとの関係に悩んでいた。コンサルタント会社で働くイネスは、たまに会っても仕事の電話ばかりしていて、ろくに会話もできないのだ。そこでヴィンフリートは、ブカレストまでイネスに会いに行くことに。イネスはヴィンフリートの突然の訪問に戸惑いながらも何とか数日間一緒に過ごし、ヴィンフリートはドイツへ帰っていく。ところが、今度は「トニ・エルドマン」という別人のふりをしたヴィンフリートがイネスの前に現われて・・・。
というお話です。
悪ふざけが大好きな父・ヴィンフリートとコンサルタント会社で働く娘・イネス。親子ながら性格が正反対の二人。たまに会っても、イネスは仕事の電話ばかりで二人には会話も無い。仕事に生きる娘を心配したヴィンフリートは、愛犬の死をきっかけに、イネスが働いているブカレストへやって来る。
父親が突然訪ねてきて驚くイネスですが、ぎくしゃくしながらも、何とか数日間の父親の滞在をやり過ごし、父親はドイツに帰って行った。と思いきや、あれ?、コイツ父親じゃん!そうです、イネスの職場やパーティー会場に”トニ・エルドマン”という偽名で現れて、何となく邪魔をして消えていくんです。
何してんだよっ!と怒るイネスですが、父親の悪ふざけは終わりません。イネスの友人と名刺交換をしたり、仕事の取引先と話を進めたりして、もうイネスの心臓は止まりそう。
でも、イネス自身も仕事に忙殺されて、少しづつ壊れていたんです。彼女自身は気が付いていないのですが、そんな娘に気が付いたヴィンフリートが、何とか娘を助けたいと思ってやった行動なのでした。トンデモナイ父親に怒り狂うイネスでしたが、それが何となく心地よい事に気が付き始めたイネスは・・・。後は、映画を観て下さいね。
いやぁ、親父うぜぇ~!って思っちゃったんですけど、でも、最後まで観ると、感動しちゃいました。そうよね、何歳になっても、娘の事は心配だし、可愛いし、助けてあげたいと思うわよね。
イネスは、コンサルタント業で、キャリアウーマンなんです。頭が良いし、デキる女なの。だけど、いつも頑張っちゃっているから、どうしても自分の中に、色々溜まってしまうのよね。イネスの状態を見たら、お父さんじゃなくても、この状態はヤバいって気が付くと思いました。
娘を心配するのは解るけど、それにしても、ヤル事が過激すぎると思いました。まぁ、愛故だとは思いますが、出っ歯を付けて、娘の友人との飲み会に参加しようとするなんて、絶対にイヤだっ!どうしても、これは辞めて欲しいよ。
それから、どこかの大使館から借りた、毛むくじゃらの訳の解らないラッキーアイテム的な着ぐるみも笑いました。これ、良くお父さんだって解ったなぁ。声が聞こえたのかしら。これは、とりあえず顔が見えないし、許しちゃうかな。
親をウザいと思う事って、誰にでもあると思うけど、でも、親がウザい事をしてくれるって、本当に幸せな事なんですよね。親は、いつまでも一緒に居てくれるわけでは無いんだから。自分の事を想ってくれているだけでも、本当に幸せ者なんです。だから親には、いつまでも子供として、甘えたり、文句を言ったり、助けたり助けられたり、して行きたいです。一緒にいられる時間を大切にしないとね。
私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。これは良かったよ。大笑いしながら、何となくホッコリして、親の大切さに気が付いたりして、無理している自分にも気が付いたりして、色々、考えさせられると思います。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。