【演劇】「ハムレット」シェークスピアの王道はやっぱり面白い。人間の根本を付いている。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

舞台「ハムレット」を観てきました。蜷川さん演出の藤原さんが主演のものです。


ストーリーは、

デンマーク王が急死し、王の弟クローディアスは王妃と結婚し、跡を継いでデンマーク王の座に就く。父王の死と母の早い再婚とで憂いに沈む王子ハムレットは、従臣から父の亡霊が夜な夜な城壁に現れるという話を聞き、自らも確かめる。亡霊に会ったハムレットは、実は父の死はクローディアスによる毒殺だったと告げられる。復讐を誓ったハムレットは狂気を装う。


王と王妃はその変貌ぶりに憂慮するが、宰相ポローニアスは、その原因を娘オフィーリアへの実らぬ恋ゆえだと察する。父の命令で探りを入れるオフィーリアを、ハムレットは無下に扱う。やがて、王が父を暗殺したという確かな証拠を掴んだハムレットだが、母である王妃と会話しているところを隠れて盗み聞きしていたポローニアスを、王と誤って刺殺してしまう。


ハムレット

オフィーリアは度重なる悲しみのあまり狂い、やがて溺死し、ポローニアスの息子レアティーズは、父と妹の仇をとろうと怒りを燃やす。ハムレットの存在に危険を感じた王はレアティーズと結託し、毒剣と毒入りの酒を用意して、ハムレットを剣術試合に招き、秘かに殺そうとする。しかし試合のさなか、王妃が毒入りとは知らずに酒を飲んで死に、ハムレットとレアティーズ両者とも試合中に毒剣で傷を負う。死にゆくレアティーズから真相を聞かされたハムレットは、王を殺して復讐を果たした後、事の顛末を語り伝えてくれるよう親友ホレイショーに言い残し、死んでいく。
というお話です。


あらすじが長くてスミマセン。でも、これがハムレットなんです。ネタバレと言われるかも知れませんが、ハムレットは、王道だから、みんな知ってるでしょ。というか、知ってて観ないと、この芝居って、深く理解が出来ないんじゃないかと思うんです。簡単に言うと、ただの復讐劇なんだけど、ハムレットっていう王子様が、父王の霊に悩まされて、その復讐を遂げるけど、これって、もしかして、父親の復讐じゃなく、母親を叔父に取られた復讐なんじゃないかとも思えるのよね。


ハムレット

ハムレットって、マザコンなんだけど、オフィーリアっていう幼くて素直な娘が好きで、この2人の共通点と言えば、男性に従って、頼って、寄生して生きる女性なんですよね。男性により、自分の人生が振り回される女性が理想なのかしら。従順で、3歩下がって付いてくるような女性の典型って感じかな。そんな女性を求めるなら、もう少し、骨のある男性にならないとねぇ。


狂った振りをしても、何の意味も無かったように感じたのは、私だけなのかしら。普通に、良い王子として振る舞い、裏でホレイショーに探らせれば良いだけでしょ。まして、旅芸人を使って、その罪を確認した後なら、暗殺すれば良かっただけじゃん。そうすれば、自分が王になって終わりだったのにねぇ。

まぁ、シェークスピアのお話に文句を付けても仕方がない。完璧な話なんだから、文句は辞めましょう。(笑)それより、やっぱり、舞台の事かな。

ハムレット

今回の舞台は、日本で最初にハムレットをやった時の舞台を再現したらしいのですが、とっても和風なんですよ。何となく「下谷万年町物語」の長屋を思い出すような、とっても懐かしいような雰囲気で、その2階から甲冑を着た王の霊が現れた時は、バランス悪っ!って思ったけど、段々と、それも気にならなくなってきました。何故か、それが合っているような気分に変化して行くんです。

そして、先王を殺した現在の王が、自分の悪事に苛まれて、何故か、懺悔のつもりで水を被るのですが、井戸から水を汲んで、桶で身体にかけるんです。面白いでしょ。ええー!みたいに思ったけど、楽しかったです。平さんが、裸になりタオル一丁(パンツも履いてると思うけど。)で、水を被るんです。いやぁ、寒かったろうなぁ。いくらお湯を被っているとしても、舞台上で裸は、今の時期、寒いですよね。お風邪をひかれないように、気を付けて欲しいです。

ハムレット

満島さんのオフィーリア、最初は、たどたどしい感じで、こんな棒読みなの?って思ったんですが、中盤になり、狂っていく頃になって、最初のあの雰囲気が、とっても効いてくるんだなって思いました。最初は、素直な子供で、王族の人々の前では、ちょっと緊張した感じを出していたんです。それが、狂ってくると、もう、誰が相手でも同じになり、区別が付かずに、ぼんやりして、水に落ちてしまう。かわいそうなオフィーリア。満島さん、とても細くて、か弱いオフィーリアにピッタリでした。

ハムレット

レアティーズは、やはり精悍な青年で、素直に何でも受け取ってしまう。だから、王に騙されて、ハムレットと対決になってしまうんです。満島真之介さん、その素直そうな雰囲気が、レアティーズにピッタリでしたね。ちょっとイケメンの不良っぽい感じのレアティーズとして描かれている時もあるのですが、やっぱり、父親と妹の復讐をする為に動いて、王に騙されてしまう青年となると、私には、こういうストレートな青年の方が、イメージなんです。だから、今回は、うんうんって感じでした。

ハムレットの藤原さんは、もう、ハムレットそのものですね。完璧だし、美しいし、あの長台詞をたたみかける様に訴える姿は、彼以外に考えられないって思うほどです。ちょっと前に、ナショナル・シアター・ライブの「ハムレット」を観たのですが、ハムレットが、ちょっと丸ぽちゃのハゲている方が演じていて、演技は素晴らしいのですが、やっぱり、ハムレットは美しいイメージが好きなので、今回、心が洗われました。ああー、私の理想だわぁ~!

ハムレット

私は、この舞台、ぜひぜひお勧めしたいと思いますが、関東では、埼玉でしたやらないのよね。結構、埼玉まで行くのは、大変だと思いますが、まぁ、横浜の私も、行けたから、行こうと思えば行けます。(笑)でも、夜の回を観ると、帰って来るのに大変かも。もし、チケットが購入出来そうなら、観てみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ


P.S : スミマセン。舞台の画像をお借りしています。もし、問題があるようでしたら、直ぐに消去いたしますので、ご連絡ください。<(_ _)>



蜷川幸雄80周年記念作品「ハムレット」     http://saf.or.jp/arthall/stages/detail/1748


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