「華麗なるギャツビー」 ２Ｄ の試写会に行ってきました。
ストーリーは、
ニック（トビー・マグワイア）が暮らす家の隣に建つ、ぜいを凝らした宮殿のような豪邸。ニックは、そこで毎晩のように盛大なパーティーを開く若き大富豪ジェイ・ギャツビー（レオナルド・ディカプリオ）と言葉を交わす仲になる。どこからやって来たのか、いかにしてばく大な富を得たのか、なぜパーティーを開催し続けるのか、日を追うごとに彼への疑問を大きく膨らませていくニック。やがて、名家の出身ながらも身寄りがないこと、戦争でさまざまな勲章を受けたことなどを明かされるが、ニックはこの話に疑念を持つ。というお話です。
私は、フィッツジェラルドの「グレートギャツビー」（原作）が大好きで、今回のレオちゃん版ギャツビー、とても楽しみにしていました。1974年にロバート・レッドフォードで映画化されていて、私、子供の頃、ＴＶで観て、衝撃を受けたんです。純粋でプライドを持った男性は本当に美しいんだって。彼のような男性が理想となりました。見た目じゃないですよ、心の事です。そして、女というのは汚い生き物なのだと感じ、ぜったいあんな女には成り下がりたくないと、子供なりに心に誓いました。
この原作は、とてもフィッツジェラルドらしい話で、本当に美しいとは、崇高とはどういうものなのかということが描いてあります。お金持ちだからとか、血筋が良いからとか、格の高い職業についているとか、そんな事は関係ない。その人間の心が、その人間のレベルを決めるのだという事です。
そしてレオちゃん版、「華麗なるギャツビー」、私は、素晴らしい出来だったと思います。バズ・ラーマンの映像の美しさと、レオ様の美しさ、そして、ギャツビーという人物の崇高な心が、すべて合わさって、それを語るニック（トビー・マグワイア）の、誠実な精神。それは、人間が人間として生きる為に必要な、友情、誠実さ、やさしさという、大切なエッセンスが、すべて彼に備わっていたからこそ、彼が語る話に重みがあり、真実味が出てくるというように作ってあって、私は、感動でした。
ニックという人物がジャッジメントとして中心に居るからこそ、この世界を観る私たちが、フカンで観ることが出来て、理解が深まるんです。この時代のアメリカが、どれほど精神的に荒廃していたのかということが、彼の眼を通して描かれていて、それが、後々のアメリカの衰退に繋がっていくということが、手に取るように解かるのです。ギャツビーを追うのではなく、ニックを追うことが、この映画を理解する一番の鍵となります。
ギャツビーという人物の過去は謎であり、どうしてそれほどの財産を持っているのか誰も知らず、社交界の注目の的なんです。誰もが、ギャツビーを知りたくて、でも、それは日本で言えば、パンダが見たいというのと一緒。目の前に居るけど、世話はしないということと同じ。誰も、深く関わって、深く知り合いたいとは思っていないの。ただ、金持ちにぶら下がって、おこぼれをもらうだけのダニばかり。そんな所に、心の美しいニックが関わったところから、ギャツビーの崩壊が始まります。それはワザとギャツビーが関わるように手を回しているんだけど、それは、観てくださいね。
ああー、ダメダメ、この映画に関して書き始めると、とんでもなく、話が尽きないんです。ネタバレをしてしまうと、その感動が薄れてしまうし、ギャツビーという人間がどれほど美しい男だったのかということを説明するのも無粋だし、説明や感想は、ちょっと控えるようにします。と言いながらも、書いてるんだけどね。（笑）
レッドフォード版を観た子供の頃の感じを、また思い出しました。美しい人間って、こういう人の事を言うのだと。人間の価値とは、こういう事で決まるのだと。やっぱり、子供の頃に、この映画を観て良かった。そして、大人になって、また、新しいギャツビーが観れて良かった。フィッツジェラルドの言いたかったことは、今も、ちゃんと語り継がれているんですね。
ニックが「私は、父に人の良い面を見るようにしなさいと教えられ、それが僕を穏やかにしているけれど、でも、良い面ばかり見るのも限界がある。」というようなセリフがあって、これが重要だと思いました。どんな人間にも、少しは良い面があるけれど、悪い面がほとんどを覆い尽くした時、それを許すことが出来るのか。たくさんの人間の悪意を観た時、自分の中に、その怒りを溜めてしまい、本人が崩壊してしまうのだということが描かれています。そしてニックは、ギャツビーに関しての思い出を書くことによって、復活を試みているんです。ギャツビーは、いつまでもニックにとって、素晴らしい男＝偉大なギャツビーなのです。
もー、ダメ。感想が尽きないわっ！！ここで止めなくちゃ。公開されたら、また観に行くつもりです。今度は、衣装やアクセサリー、インテリアなど、細かいところも、良く観てこようと思っています。素晴らしいですよ。
私は、もうお解かりのように、超超、お薦め映画です。でも、このアメリカ文学の代表作といわれる傑作は、万人に受け入れられるとは思えません。この雰囲気が好きな人と、まったく雰囲気を感じられない人と分かれると思います。でも、話の内容に共感出来なくても、女性なら、レオ様の美しさには、感動してくれると思います。このギャツビーは、私の理想の男性像です。これほどに一人の女性を思える男性に出会えたら、女性は一生、しあわせに生きて行けるのでしょう。
すぐに公開なので、ぜひぜひ、楽しんできて下さいね。私も、今度は３Ｄで観に行ってきます。
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