先日、「おとなのけんか」を観てきました。
ストーリーは、
ニューヨーク・ブルックリン、子ども同士のケンカを解決するため2組の夫婦、ロングストリート夫妻(ジョン・C・ライリー、ジョディ・フォスター)とカウアン夫妻(クリストフ・ヴァルツ、ケイト・ウィンスレット)が集まる。双方は冷静かつ理性的に話し合いを進めるが、いつしか会話は激化しホンネ合戦に。それぞれが抱える不満や問題をぶちまけ合い、収拾のつかない事態に陥っていく。
というお話です。

子供同士のけんかが、ちょっと大事になってしまい、親同士が話し合いのために、被害者側の子供の家で集まります。その家での、密室劇なんですが、これが、とっても面白いんですよ。大したことやっているわけではないのですが、日常の、普通にやってしまっていることが、相手にとっては、とても失礼なことだったり、人々それぞれの常識というものが、いかに違うのかが解ります。
最初は、どちらの親も、子供のけんかということが理解出来ていて、落ち着いて話し合いをしているんだけど、段々と、相手の話が鼻についてきて、罵りあうような状態になっていきます。2組の夫婦なのですが、夫婦で組んでいるかと思うと、夫婦げんかが始まり、もう一つの夫婦が、それぞれの味方をしたりという、4人が入り混じって、舌戦を繰り広げるので、最初から最後まで、とっても笑えて楽しいです。
この話、舞台劇だったんですね。確かに、生で観たら、面白いだろうんぁ。その部屋から出ないんですよ。出演者も4人だけ。だけど、こんなに盛り上がって、楽しいなんて、舞台で、生でやったら、どんなに面白いかと思いました。でも、出演する4人には、細かい演技が必要になるので、簡単には出来ないかも知れませんね。態度や目線、仕草で、イライラし始めたとか、同情し始めたなとか、そういうことが観ている方に伝わらないと、面白さが無くなってしまうので、上手い人がやってくれないと。日本でも、この舞台、やってくれないかな。
それにしても、こと子供の事になると、普段は冷静な親でも、ついエキサイトしてしまうし、自分の子供かわいさに、公平な目で見れなくなるというのは、誰にでもあるのでしょうね。それは、仕方の無いことです。やっぱり、親同士だけが顔を付け合せて話し合うのではなく、第三者を一人でも入れて、冷静に判断してもらわないと、この映画みたいに、メチャクチャになってしまうんだろうな。難しいもんです。
ジョディー・フォスター、ケイト・ウィンスレット、クリストフ・ワルツ、ジョン・C・ライリー、という誰もが知っているような有名俳優が集まって、ロマン・ポランスキー監督が仕上げたんですね。すごい名前ばかりですが、内容は、いたって単純で、笑えるものです。それにしても、こんな有名監督が、この映画作ったなんて、驚きです。でも、内容の繊細さを観ると、確かに、そうなのかなぁって思わないでもありません。
この映画、あまり公開している場所が無いので、DVDが出たら、ぜひ観てみてください。大画面でないとダメって映画ではないので、自宅のTVでも、充分楽しめると思います。レンタルが出たら、ぜひぜひご覧になってみてくださいね。
・おとなのけんか@ぴあ映画生活
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