ストーリーは、
難民武装事件の終結から2年後の西暦2034年、梵の刺青を体に刻んだ男たちが次々と不審死を遂げる事件が起きる。新しく人員を配置した公安9課がその怪事件の解決に乗り出すが、メンバーの一人のバトーは自らの「個人的推論に乗っ取った捜査方針」を貫き単独行動を取る。やがて彼の緻密(ちみつ)な捜査により、自殺した13人の男たちの身元が明らかになり……。
現代社会の問題に鋭く切り込んでいる作品だなぁって思いました。今、子供の虐待、老人介護、人口減少、などが問題となっていますよね。同じ問題が、この映画の世界でも起こっていて、ある事件を追っていると、その問題にぶち当たるというストーリーです。
子供の虐待とか、周りの人間が気が付いても止めてあげることが出来ない現状がありますよね。行政や警察に届けても、親が拒否したり、子供が訴えられないということがあり、結局、事件にならなければ踏み込めないという悲しい現実があります。そんな状況を一気に解決するには、TVドラマ”マザー”にあったように、誘拐という犯罪だと判っていてもやるしかない。
もし、擬態化が標準となった世界であったなら、これが解決出来るかも知れないっていうことなんです。ま、いつの時代も、人の子供を誘拐するのは犯罪です。でも、助けるためにはそれしかないとしたら、すべての力を使って、虐待される子供を助けたい。そして、それは、人口減少の問題も止めることになり、老人介護の問題も解決出来るとしたら、それが犯罪でもなんでも、やってしまおうという意思が働いてしまうのも当たり前ではないでしょうか。私でも、もし、そんなことが出来る能力があれば、犯罪でもやっていると思います。
相変わらず少佐はカッコよくて、ネットの世界を泳いで、的確に敵を探し出していきます。公安9課を離れた少佐は、単独に事件を追い、9課は、どうしても少佐の後を追う状態になってしまうけど、それを利用する少佐もいる訳で、やっぱり少佐は公安9課に居て欲しいって思いました。私は、バトーが一番好きだけどね。あ、でも、タチコマが一番かな。彼らは、今回も超活躍しますよ~。ラストは、タチコマがネックですね。もー、かわいい~!!
あ、話を戻して、本当の犯罪は何なのか。そして犯人の目的は・・・。誰が何の為に事件を起こしているのか。そして犯人は誰なのか・・・。誰もが驚く結末だと思います。そして、その結末は、セリフ一つ一つを忘れずに行かないと理解出来ないかも知れません。犯罪を暴いて、良かったのか悪かったのか・・・。それは、観た人が考えてください。本当の正義とは何なのか・・・。
3D映画としては、まぁ、上手く3Dの特性を使っていたんじゃないかなって思います。私は、結構、満足でした。オープニングは、とってもキレイでしたよ。それ以外は、まぁ、3Dじゃ無くても楽しめるけど、3Dだと、より、メカニックとかがキレイだし、電脳世界として理解出来るような気がします。平面だと、せっかくの電脳世界が、ペラペラっぽいかな。私は、3Dが好きかも。
SF的な表現でこの問題を描いているので、ある程度、SFの常識や、この攻殻機動隊のTVアニメを観ていないと、難しいかも知れません。擬態を何体まで動かせるとか、ラインを繋いで相手に進入するとか、色々出てくるので、いきなりこの映画の世界を見せられても、どうして話が出来るのかとか不思議に思うことでしょう。
私は、超楽しめました。SF大好きだからね~。また観に行こうと思っています。タチコマ、かわいい~!!皆さんにもお奨めしたいけど、SFが判らないと、ちょっと難しいかもしれません。もし観るなら、予習をしてから行ってくださいね。
・攻殻機動隊 S.A.C. Solid State Society 3D@ぴあ映画生活
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