今日は、「英国王のスピーチ」の試写会に行ってきました。
ストーリーは、
幼いころから、ずっと吃音(きつおん)に悩んできたジョージ6世(コリン・ファース)。そのため内気な性格だったが、厳格な英国王ジョージ5世(マイケル・ガンボン)はそんな息子を許さず、さまざまな式典でスピーチを命じる。ジョージの妻エリザベス(ヘレナ・ボナム=カーター)は、スピーチ矯正の専門家ライオネル(ジェフリー・ラッシュ)のもとへ夫を連れていくが……。
というお話です。
![ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-英国1](https://stat.ameba.jp/user_images/20110214/23/yukigame/30/0d/j/t02200161_0450033011050092809.jpg?caw=800)
アカデミー賞ノミネートで話題になっている映画です。確かに、観ていて、とても安定しているし、訴えていることがぶれないので、アカデミー好みと言えるかなぁって思いました。とても面白い映画ですよ。アクションなどではないので、人物を丁寧に描いていきます。ユーモアたっぷりに、英国王室の歴史と、たとえキングでも、人間なのだということを静かに伝えてくれます。
英国王ジョージ5世の次男に生まれたアルバート(ヨーク公)は、子供の頃のプレッシャーや乳母からの虐待により、吃音(どもり)が出てしまい、人前に立つのは苦手なんです。その吃音を克服する為に、ライオネルという専門家に訓練を受けるのですが、精神的な問題を少しづつ解決しない限り、良くなりませんよね。ライオネルとゆっくり自分の過去についての話をしていくうちに、だんだんと心が解れてきて、ある程度話せるようになるんです。
アルバート=ジョージ6世の苦しみは、本当にかわいそうなものでした。子供のころから王族としての教育を受け、プレッシャーを受けて、兄弟と比べられ、いつもいつも打ちひしがれていて、安心出来るのは、自分の家族(妻と子供)と居る時だけなんです。静かに暮らしたいと思っていたのに、いきなり、いい加減な兄王の自分勝手な事情での退位のために、国王に着かなければならず、もー、観ていて、腹が立ちました。これほどの苦悩を持ちながらも、イギリス国民に「善良王」として親しまれた彼は、本当に素晴らしい王様だったのでしょう。
この映画は、ジョージ6世の吃音という問題に焦点を当てながら、彼がどれだけまじめで正直な性格の、普通の人間だったのかを教えてくれます。そして、彼を支えた妻のエリザベスが、とってもキュートで、夫思いの妻だったのかも解ります。
人間は、それぞれ生きている環境で、やらなければならないことがあると思うのですが、基本は人間です。どんな仕事でも、どんな立場でも、人を思いやったり、正直に話し合ったり、敬意を払ったり、色々な節度を持って生きて行かなければならないと思います。その節度を失くしてしまった時、周りの誰もがそっぽを向いてしまうのです。それは国王であっても同じです。だからこそ努力をして、相手に失礼の無いように、国民を励ます為に、国を一つにする為に、伝えなければならない時があるということが、この映画でわかります。日本の政治家にも、見せてやりたいですね。吃音とかの問題じゃないですよ。気持ちの問題です。国民を振り向かせるほどのスピーチしてみろって!!民主党のあ・な・たですよ、あ・な・た!!
あ、つい、ムカついていることが出てしまった・・・。(笑)
アカデミー賞に近いと思います。でも、ソーシャルネットワークやブラックスワンも良いからなぁ。ファイターも良さそうですよね。でも、「英国王のスピーチ」、十分、狙えると思いますよ。アカデミー賞、こういうタイプの映画、好きですもんね。
私は、この映画、とてもお薦めしたいと思います。コリン・ファースとジェフリー・ラッシュ、ヘレナ・ボナム=カーター、さすがというほど上手いです。そして、美術も素晴らしいし、音楽も良いです。良い事尽くめの作品なので、楽しめると思いますよ。但し、派手な映画ではないので、アクションとかが好きな人は、ウトウトしてしまう場合もあるかも。とっても静かに時間が動きますので・・・。
・英国王のスピーチ@ぴあ映画生活
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