先日、「宇宙戦艦ヤマト」のラストを観て、感想でも書いたのですが、最近の映画、特に邦画で使われるラストに腹が立っています。そうです。解りますよね。男が特攻をして、女性が妊娠をしているということです。
先に、はっきり言いましょう。女性の目から観て、そんなもん、全然、カッコよくない。ただ、育児放棄をして、好き勝手をしている男を助長しているだけだということを。どうして、やったらやったままで、責任を取らないんでしょうか。そういう状況だからという言い訳は、どの映画を観ても、納得が行きません。はっきり言って、責任が取れないのなら、女性を妊娠させるというのは、残酷でしょ。その先、その女性の足に鎖をつけるようなものだから。それは、男性のエゴです。
その男の子供が居なければ、新しい男と、もっとよい人生が送れたかもしれないのに。もちろん、子供がいるからって、未来が潰されるわけではありませんが、子供って、産むより育てるほうが何十倍も大変なんです。子供を育てている間は、どんなに恋愛がしたくても、どうしても子供を巻き込んでの事となるので、どんなにきれいごとを言っても、大変だと思います。映画では、その育てるのが大変だというところは、まったく映像化されないので、きれいごとで終わっていますが、解っている女性としては、腹が立ちます。
最近の作品で、目に付いたのは、”隠し剣鳥指し””雷桜”、”ヤマト”ですが、どの作品も、女性をほおりっぱなしでしょ。男が主人公でも良いけど、妊娠させて自分が死ぬなら、女性が子供を育て上げるまでに必要なものは、すべて残そうよ。女性が自分でお金も稼いで、子供を産むって、どんなに大変か、まったく解っていないようですね。これは、どの時代でも一緒だと思いますよ。ま、ヤマトの時代はわからんが、あの荒廃した地球で、母一人子一人では、どれほど大変か解るでしょう。一人で産んで育てるなんて、どれほど大変だったか・・・。可愛そうに。どれほど愛している人でも、どれほど信頼している人でも、その人だけを思って、子供を産んで育てていくのは、本当に”しんどい”と思います。降ろしたくなると思うよ。
今、母子家庭で育てている方は、好きでそうしている訳ではないです。結婚した相手と合わなくて、どうしようもなくて、一人で育てているんでしょ。映画では、一人で育てるのは、相手がいなければ当たり前みたいに描いているけど、そんなに割り切れるもんじゃないですよ。はっきり言って、女性だって、我慢が出来なくて、夫も子供も捨てて出て行きたい事がどれほどあるか、解って描いているんですかねぇ。映画を観ていると、女性が育てるのは当たり前みたいに描かれていて、腹が立ちます。
映画を作るという観点から見ると、あまりにも安易なラストで、腹が立ちます。確かに、そういうラストにすれば、決着は着くし、死んだ人の血はつながっていくけど、そんな、特攻して死んでいくような人間の血をつなげても、同じことをしてしまうかもしれないし、意味が無いような気がします。ライオンを例に取れば、ライオンのメスは、生命力のあるオスの子供を宿し、育てていきます。そして、新しいオスが来ると、前のオスの子供はすべて殺されますよね。それでも、メスは文句を言いません。それは、自分の遺伝子を残す為に、強いオス=生命力のあるオスとペアを組んだほうが、より、自分の利益になるからです。
そろそろ、女性監督も増えていますし、男性監督も、女性の心理も解って、ラストを考えて欲しいですね。もー、去年の年末の作品には、ラストで裏切られたと思ったものが多かったです。いい加減にしてください。
今年は、少しはマシなラストが増えてくれるかなぁ。とりあえず、今年公開で、私が去年既に試写で見てしまったものは、それほど酷いものはありませんでした。楽しみにしてくださいね。
私は、ソーシャルネットワークは、面白いと思います。私は、あういう、頭脳戦というか、駆け引きみたいな物が好きなので、お奨めしたいです。ザ・タウンも面白かったなぁ。泣けるのは、愛する人とハーモニーかな。号泣でした。ぜひぜひ、楽しんでくださいね。
どうしても、ラストについて書きたかったので、今回書いてしまいました。わがままでごめんなさい。