先日、「武士の家計簿」の試写会に行ってきました。
ストーリーは、
会計処理の専門家、御算用者として代々加賀藩の財政に携わってきた猪山家八代目の直之(堺雅人)。江戸時代後期、加賀百万石とうたわれた藩も財政状況は厳しく、加えて武家社会には身分が高くなるにつれ出費も増えるという構造的な問題があった。直之は、家財道具を処分し借金の返済にあてることを決断し、猪山家の人々は一丸となって倹約生活を実行していく。
というお話です。
この映画、とっても良かったです。面白かった。
武士と言うと、刀を持ち戦うのが使命というイメージが強いのですが、一つの国(加賀藩)を統治するには、もちろん会計がとても大切だっただろうから、そろばん侍が居るのも、考えてみれば当たり前の事ですよね。でも、いままでには無かった内容なので、とても興味があったし、すっごく楽しませていただきました。
いきなり借金がたくさんあった事を知り、必死で家計の建て直しを計るのですが、これって、現代でも、結構あるんじゃないですか?バブルの頃は、借金があるのは勲章だくらいの意識があったらしいですが、はっきり言って、借金があるって、恥ずかしいと思います。もちろん、大きなものを買うときは、ローンを組むのが当たり前かもしれないけど、でも、現金で払えるのが一番贅沢で、利口なやり方だと思います。借金は、必ず増えるんですから。この映画では、見栄も外聞も捨てて、家財を売り払い、借金を返します。そういう決断って、素晴らしいですよね。でも、それって、すべて計算が出来て、行動力がある、頭の良い人でないと出来ない事だと思います。生活も、頭を使わないと、どんどん劣化していくという典型だと思います。
色々な事件があるのですが、とにかく不正が許せなくて、帳簿が1円でも合わないと納得出来ない主人公の直之は、左遷されそうになったり、仕事場でも大変な毎日です。思ったんだけど、こういう正直な経理の方がたくさんいれば、訳の解かっていない政治家が事業仕分けなんてする必要が無くなると思いました。財務省が、不正を許さない人ばかりなら、何の問題も無いのに、財務省自体が、裏金とかやっているようじゃねー。ちゃんと、正しい人を認めて、そういう人間を取り立てるトップが居ないと、国はダメになってしまいます。ああー、日本の官僚にだって、まともな人、居るはずなんだけどなぁ。どうして汚い事ばっかりやる人が増えちゃうのかしら・・・。
直之の妻、お駒役の仲間さん、良かったですよ~。だって、お嫁に来てみたら、すごく貧乏だって解かって、自分の結婚道具までも全て売り払われてしまうなんて、トンでもないですよ~。現代だったら、実家に帰らせてもらいますって言うんじゃないかな。とっても献身的な妻で、男性にとっては、理想の女性なんじゃないかしら。ステキな女性でした。
笑ったり、泣いたり、感動出来る1作だと思います。私は、とってもお奨めしたい映画の1本です。12月4日に公開なので、ぜひ、年末年始に、ご覧になってください。年を締めくくり、新年を向かえるのに、とても良い映画だと思いますよ。
・武士の家計簿@ぴあ映画生活
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