今日は、「あの夏の子供たち」を観てきました。
ストーリーは、
独立系映画のプロデューサーとして精力的に飛び回るグレゴワール。妻のシルヴィアや、クレマンス、ヴァランティーヌ、ビリーの3人の娘たちと過ごす休暇中も携帯電話を手放せないほど多忙だった。ところが、経営する製作会社ムーン・フィルムが多額の負債を抱え、進行中の企画すら完成の目処が立たない苦境に追い込まれたある日、自ら命を絶つ。遺された妻と娘たちは悲しみの中、最愛の父が生きた証を再確認してゆく。
というお話です。

この映画、現代の日本(日本だけじゃないか。)の経営者が、皆、隣り合わせている現実なので、見ていて辛くなるようなものでした。きっと、普通、この映画を観ると、家族と子供たちのつながりなどを観て、感動したりするのでしょうが、やっぱり、この家族の父親がどういうふうに追い詰められていくのか、そして重要な事でも、どうしても家族に話せない父親のプライドというか、責任のようなものが、とても良く描かれていて、私は、そちらの方に目を奪われてしまいました。

今、景気が悪くて、私のいる建築関係の世界も、会社がバンバン潰れている状態です。知り合いのところに、久しぶりに電話をしてみたら、もう無くなっていたり、どこに行ったか分からなくなった人や、自殺した方もいらっしゃいます。そんな人達を観ているので、この父親が何も語らずに自殺をしてしまった事が、とても解かるんです。
でも、残された家族は、辛いですよね。いきなり居なくなってしまった父親、居なくなった意味も良く解からず、先も見えない。父親が生きていた頃は、あんなに楽しくて、何も考えずに幸せを目いっぱい全身に受けていたのに・・・。
全体的には、淡々と進むので、申し訳ありませんが、それほど面白いという訳ではなく、すごく眠くなる作品でした。ま、私は、この父親が追い詰められていくのが、あまりのも生々しくて、イヤだなぁっていう感じでしたが・・・。ですから、あまり経営者の方とかは、この映画、観ない方が良いと思います。どこかで雇われている人は、問題ないと思いますが・・・。
フランス映画なので、もちろん、白黒はつきませんし、もやもや~って感じの終わり方です。ですから、フランス映画好きな方には良いですが、ハリウッド映画や邦画が好きな方には、お奨めできません。
パリの美しい風景は、楽しめるので、興味のある方は、観に行ってみたらどうでしょうか。
・あの夏の子供たち@ぴあ映画生活

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