「ワンオペレーション」
を観てきました。
ストーリーは、
病を抱える娘の世話をしながらセラピストとして働くリンダは、息つく暇もない日々を送っていた。そんな中、自宅アパートの天井が突然崩落し、娘とともに格安モーテルで暮らすことに。誰にも頼れずついに限界を迎えた彼女は、思いもよらない事態にのみ込まれていく。
というお話です。
セラピストのリンダは、原因不明の摂食障害を抱える娘のケアをしながら忙しく働いている。娘は毎晩お腹に入れられた管で栄養補給をし、昼は病院のデイプログラムに連れて行く。その合間にセラビストの仕事をしているのだが、夫チャールズは船長として働いており、ほとんど家に帰って来ない。
ある日、自宅のアパートの天井が崩落し部屋が水浸しになってしまう。すぐに大家に修理を依頼するのだが、そこにそのまま住めないので、近場の汚いモーテルにしばらく引っ越すことになる。モーテルは狭く、リンダは娘の食事ポンプの音で寝ることが出来ない。
リンダは仕事で産後鬱の女性を診ているが難しい相談者で上手く距離が取れない。リンダへの依存度が高くなり自分の子供を置いたまま部屋からいなくなってしまう。相談者の夫に電話するも迎えに来ず、仕方なく警察へと連絡をsることに。
娘の病気のケア、相談者への対応、夫からの電話、どれもリンダを責めるものばかりで追い詰められていくリンダ。夜一人で酒を飲んだり大麻を吸ったり、何とか自分を誤魔化して生活を続けていくのだが、限界が近づいて…。後は、映画を観てくださいね。
この映画、観ていて辛かったです。リンダという主人公がどんどん追い詰められていくんです。というか、既に随分と追い詰められているんだけど何とか踏ん張っているのよ。これそこまで踏ん張っちゃったのも悪かったんじゃないかな。もっと早い段階で”もう無理!”と両手を揚げちゃえば何とかなったかもしれない。
頑張っちゃう人の周りって、大丈夫なんだなと思って安心してそのまま任せちゃうのよね。例えば私が彼女の周りにいたとしても、何か手伝おうかと言っても”大丈夫です。”と言われちゃうとそれ以上手を出せないでしょ。だから早い段階でダメなことをアピールしないと自分の首を締めちゃうんです。
凄く辛そうだったなぁ。娘に対しても完璧にしようとするから無理になってきちゃったと思いました。もう無理だから娘は入院させるとか頼んでしまえば良かったのに。娘を黙らせるためにハムスターを飼ってやるんだけど、飼ってやったら懐かないから要らないと言い出し、リンダが車の中で上手く扱えずに逃がしてしまったら目の前で車に轢かれるんです。ハムスターの気持ちは!面倒が見れないなら飼わないでください。
住んでいたアパートの天井が抜けて水浸しになってしまい、モーテルで暮らすことになるんです。上の階で何が起きたのかはっきりとした原因は示されず、配管の水漏れではないようで、もやもやしたままでした。あの抜け方は腐っていたとしか思えないんだけど水がどこからそこに入ってきたのかも解らずおかしなアパートでした。死体でも置いてあったんじゃないの?
娘の病気ですが、食べ物が食べられず摂食障害という診断で、お腹に穴をあけて管で栄養を入れていました。胃ろうですね。子供への胃ろうだから、出来れば入院してやって貰った方が良いんじゃないかなぁと思いました。だって天井が抜けるような家じゃ清潔とは言えないだろうし、汚いモーテルに引っ越してじゃ恐いでしょ。私なら恐いから病院で看て欲しいと頼むけどなぁ。
リンダはセラピストとして働いているんでしょ。お金があるなら入院させるべきだし、入院費が問題なら仕事を休んでリンダが看ればいいんじゃないの?全部やろうとするからダメなんでしょ。娘が治るまでなんだから、どちらか諦めればいいんじゃないの?夫は船長なんだから海に出ちゃったら帰って来ないでしょ。もうそこら辺は色々と諦めるべきですよね。
娘の病院プログラムの医師は家族療法をやるようにとリンダに強要していて、リンダが家族療法の説明を何度も欠席しているのを見て怒るんですけど、このリンダの顔を見れば追い詰められていること解かるでしょうに。小児科の医師でしょ。親がどういう状況か理解出来ているハズなんだけどねぇ。小児科の医師は子供だけ看てるんじゃダメだって教わらなかったのかな。
この映画を観ると、本当にリンダの周りは巡り合わせが悪いとしか言いようがないような状況でした。唯一、ジェームズが何となく気が付いてくれたけど、誰も気がつかないのよね。同僚のセラピストもリンダがおかしいことは解っただろうに、休むべきだとかそういうアドバイスはしないんです。夫もデリカシーが無い人物で自分だけが大変で周りはお気楽だと思っているんです。リンダの周りには最悪な人ばかり。
というか、リンダがそういう人たちしか周りに置かなかったのよね。いつも助けたり助けられたりする人間関係を構築するようにしておけば、自分が大変な時には助けてくれるのよ。自分が助けてないから助けてくれないんです。相談者のキャロラインも、そんなリンダの人となりを見抜いて見限ったんじゃないかな。リンダに相談していてもセラピーにならないよ。
もちろんリンダがワンオペレーションになってしまって、追い詰められて崩壊してしまうのは本当に可哀想だと思うけど、これって誰にも相談出来ないという状況に持って行ってしまった自分の責任だと思いました。そうやって責めるのは良くないと言われそうだけど、人間関係って自分で作らないと誰も作ってくれないんですよ。
どこかコミュニティに入っていく勇気が必要だし、周りと上手くやるという社会性も必要です。人間は一人では生きられないので、郷に入っては郷に従えというように周りと合わせることも大切です。もちろん自分を主張することも大切だけど、主張を受け入れて貰おうと思うなら、自分も相手のことを受け入れないとね。自分の主張だけしたんじゃ社会性はありません。
リンダがワンオペで苦しくなっちゃったのはよーく解ります。観ていて途中で何度も”止まって”って頭の中で言っちゃいましたもん。だって娘とも向き合わない、病院の医師とも向き合わない、自分の患者とも向き合わないんです。そりゃダメだよね。向き合って相手の主張も聞き、自分の主張もしないと解決しません。もしこんな状況の人がいたら、崩壊する前に向き合って助けて貰ってください。
私はこの映画、お薦めしたいと思います。この映画でリンダの置かれた状況を観て、自分の状況も考えてみて欲しいなと思いました。無理していることはありませんか?普段は気が付かなくても、もしかしたら辛くなっているかもしれません。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。![]()
「ワンオペレーション」








