パトロール室から、救急車で病院へ運ばれました。




こういうとき、マンモスマウンテンは本当に手際良く、そして山から街まですぐだし病院までも15分。

しかも救急隊員は顔見知り。





救急病棟に入りしばらく付き添い、X-RAY (レントゲン撮影)などの検査が始まることに。


夫に任せて私はミーティングの為にもう一度山の上へ向かいました。

我が家に来ている日本人選手達の大会が始まる期間でした。


この日夫の仕事が休みで良かった。




ミーティングの前に電話がかかってきて、検査を終えたトラが落ち着いたホッとした声で


「ママ、手術しなくていいみたい!」と。


良かったね、良かったね、

骨が酷く折れてたわけじゃなかったんだね、

手術することになるかもしれないと思っていたんだよ。

ミーティング終わったらすぐ病院に行くからねって電話を切った。



ミーティング中に、また電話が鳴る。


「今ミーティング中だから、出れないよ、テキストにして」

と返信。


それでもまたかかってきた。

もう大丈夫だと思ってたけど気になって出ると夫の声で


「今から手術になった」


え?どういうこと?さっきトラから手術しなくていいって聞いたよ?



どうやらトラが勘違いしてたみたいで。

骨はひどく折れてしまってた。


「トラが、不安になってるから少し話してあげてくれる?」


電話の向こうで、ママ…って泣く声が聞こえてきた。

こわい…って。


大丈夫だよ、大丈夫だよって言いながら涙が出そうだったけど、こんなところで私が弱気になる場合じゃない。





ミーティングに集中して、選手達に内容を伝えて、無事に終えた。


病院寄るから先に帰っててねって選手達をバスに乗らせて、ひとりで車に乗った。


やっと、涙が出てきた。

とにかくすぐに会いにいかなきゃ。

手術が始まる前に間に合うかな。

もう手術始まってるのかな。

どうしてこんなことになっちゃったかな。


さっきのトラの泣き声がずっと離れなくてさみしくて切なくて、たぶん病院まで泣きながら運転してた。