本日はハーフパイプの大会でした。
波瀾万丈の…。
ハーフパイプ出場者はスロープスタイルの半分以下の人数で、昨日のようなガツガツ感はなく。
平和に公開練習が始まりました。
マナトもタイシも思ったより多く練習することが出来て、ふたりとも上手く合わせてきたなーと安心しながら見ていました。
調子の良かったマナトが最後の1本を滑り終え、予選のためにスタート位置へ戻ってきたので
「いい感じだね!」と言おうとしたらなんだか様子がおかしい。
「どうしよう、なんかおかしいと思ったら」
複雑な表情で見せてきたスノーボード。
ガッツリ縦に折れてるではないか!
え?いつ??
どうやら最後のランの途中の着地で折れたらしく、その後なんだか引っかかって上手く飛べなかったようで。
この状況、以前もあったわ。。
去年大会に出ていたコヤタとヨウ、ふたりとも決勝でボードが縦にバッキリ割れていて、1本滑る度に足でバンバンって踏んでフラットに戻して出走してたっけ。。(彼らは3本づつ持ってきてたけど全滅だったという事態)
それを思い出し足でバンバン踏みまくるも、全然フラットにならない。
バインディングの下なので、バインを外して表から裏から踏みまくっても折れ曲がったまま。
そんな様子を見ていた仲間の親が、うちの子のボード使えばいい!と言ってくれたけど、、この人数の大会で1本のボードを交換して使う時間の余裕はないし。
マナトの出走は6人目。
とりあえずマナトはこのボードで予選を滑ると言う。
すぐに順番でドロップイン。
2発目で失敗し、ボードが引っかかってるのがわかるくらい明らかに滑りにくそうにしていた。
絶対無理だわ…
日本からもう一本持ってきてるボードは家だったから決勝までに取りに行くことも考えたけど違うブランドでいづれにしても今のブーツに合わないそうで。
しかも私は現場だし夫もゲレンデで仕事中。
とりあえず夫に電話してみる。
「レンタルボードなんて、ハーフパイプの大会に使えないよね…?」と、思いつく限りの策を当たってみる。
マナトが戻ってきて2本目もこのまま行くしかないと言うけど、どう考えてもこれで滑るの無理でしょ…
と、その時夫から電話が。
「すぐにレンタルショップに来させて」
マナトを行かせて大会責任者に事情を話してマナトの2本目の出走を遅らせてもらう。
果たしてレンタルショップにハーフパイプの大会で使えるレベルのボードがあるのだろうか??
私も行きたいけどタイシの出走があるしスタートにとどまる。
出走ギリギリに手前のキッカーで回しながらニコニコしながら戻ってきた。
「なんか新品のボード出してくれてすぐにワックスとしてくれて。結構調子良さそうです。」
まじ??
でもマナトの乗ってたのはヨネックスの板で、足元はナイトロの板だった。
初めてナイトロに乗るらしい…
しかもハーフパイプ1本も入ってないまんまで。
「とにかく、どうにか決勝に残れるようにギリギリ攻めよう。」
1本目で決勝に残る8位までの滑りを即分析!
「ほら、この子で現在5位だよ、ってことはこの技やっておけばいけるんじゃない?」
攻めすぎず、上手くまとめて転ばずに滑りきれ!と送り出した。
結果、8位。
ギリ決勝進出!
ヒヤヒヤしたー、、
無難にまとめろって言ったけど、抑えすぎたか?と思ってもう居ても立っても居られなかったけど。
決勝前に1本だけの練習があり、マナトはそこで完璧に元の滑りに戻ってた。
そこが一番鳥肌が立ちました。
決勝1本目、マナトは2位に。
しかし決勝2本目、更なる攻めで転倒し、順位が抜かされ最終4位。
でも、こんなハプニングでも動じずに自分の滑りを出せたマナトのメンタルの強さにビックリしました。
そしてタイシ。
初めてのアメリカでのハーフパイプの大会で決勝には残ったものの、2本転倒して8位。
もっと抑えた滑りで順位を上げることもできたけど、本人がそれじゃ上を狙えないし昨シーズンと同じ技だからと敢えて攻めにいってました。
だって表彰台に立つ選手達だって、みんなそれぞれ攻めてたもんね。
そこで成功させて結果を残せるかどうか。
そんな戦いを見れて、感動しました。
みんなよく頑張った。
日本の選手が多く使用してる国産のヨネックスやノーベンバー。みんな多めに持って来ても全部折れてしまったりして間に合わない状況もあります。
こちらで手に入らないから尚更大変。
なので、選手の方はこうした事態にも備えて準備するといいと思います。
とにかく、無事に終了。
ふたりには悔しい順位だったけど、これも経験にしてもっと強くなれるはず!
昨シーズン、ボード折れながら表彰台に立った奴ら。
この子達も凄い精神力だったな。