アメリカの映画のシーンでもよくありますよね。
別れた夫の元へ子供を預けに行く母親。
週末になると子供が泊まりに来たり、平日また元妻に預けたりする父親。
アメリカでは夫婦が離婚しても、子供と父親、子供と母親とのつながりを断ち切る権利はどちらの親にもありません。(日本も本来はそうなのだろうけど)
面会権というものが法的にあり、親が離婚しても子供は両方の親に育てられます。どちらか片方だけに育てられるというのは預けるには責任能力がないとみなされた場合などだけで、薬物やアルコール中毒や暴力などの問題があれば法が子供を守ります。どちらかが新しいパートナーがいたりしても親子の関係は親同士が断ち切ることは出来ません。
アメリカに来ていろいろ学んで知った時、それって素晴らしい法律だなと思いました。
どちらかが裏切ったから、とかで「親である資格が無い」と決めてしまうのは大人の感情ですよね。
(子供に暴力を振るったりしていたらもちろん問題外ですが)
また、離婚してから役割分担して子育てするから、男性だけでなく女性も仕事を続けたり自分のフリーの時間を持てるから新しい出会いにつながるチャンスも多く、改めて幸せを掴むことも出来るし再婚率も多いんだと思うんです。
ひとりで子育てを背負っていたら、例えば子供を親や友達に預けてまで新しい出会いを探すなんて日本人女性は心苦しくてなかなか出来ない。仕事なら仕方なくお願いできても、デートのために子供をお願いするのは難しいと思うんです。
逆に言えばアメリカは浮気しようが相手にも浮気相手にも慰謝料など請求できないし、「自分は悪いことしてない」と離婚をゴネることも出来ないです。
どちらかの気持ちが決まったら終わり、とそこはシンプルですが、結婚という契約でお金がシビアなのはむしろアメリカです。(その話はまた今度)
アメリカはドライな感じもしますが、例えば子供の誕生日会に実の母親と父親と、それぞれの新たな再婚相手や交際相手が同席してみんなでお祝いしていることもあります。家族とか親戚とか集まる、みたいな。
日本だったらかなり気まずい状況に思えますが、子供にとってはリアルファーザーもステップファーザーも父親になので、それは恥ずかしいことでもなく悲観的にならなくてもいいんですよね本当は。
日本とアメリカ。
両親が離婚した後の子供の意識の違いは大きいです。
もちろんアメリカの子供も親が離婚することで少なからず複雑な思いはすると思いますが、周りもオープンだし悲観的になる必要がないというか…
そんな気がします。
私は日本人なので、元々の意識は日本風ですが、子供を産んでからいい感じにミックスされてきました(笑)
アメリカにいたら、(あれ、これでいいのか!)と思うことも、日本に行くとなんだか罪悪感感じてしまったりもします。
親の罪悪感より世間の目より、子供が幸せで楽しく過ごせてるかどうか、じゃないでしょうか。
離れてる時間にもそれぞれの人生がある。
数日会わなかった息子はまた少しカッコよくなり成長していて、本当は毎日会いたくなってたけど(笑)せっかく持てている自分の時間を精一杯楽しもうと思って過ごしていました。
一番大切なものは揺るぎないです。
そして母親である自分もまた、ひとりの人間です。
生きてる限り葛藤も悩む事もあるけれど、思い切り毎日を生きたいです。
私は、動けるときはメッチャ動いて吸収しまくって、それを落ち着いて形に残していくというこの生活スタイルがすごく気に入ってます。
それができるのは、私が不在のときに一緒にいてくれるアメリカの両親や夫がいるから。
離れてる時に送られてくる写真を見て、いつも安心しています。表情を見たら伝わってきます。