NHK「ヒューマンエイジ第4集」と「狂四郎2030」 | 鯉太郎&神楽&銀八 3ニャン日和

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カープと漫画とビールをこよなく愛する主婦が、愛する鯉太郎・神楽・銀八の様子等、徒然なるままに綴ります。




人類の根源的な謎に多様な視点で迫るNHKスペシャル「ヒューマンエイジ」シリーズ。
司会の鈴木亮平さんがカッコ良くてカッコ良すぎる番組です(語彙力)。

第4集は、「性の欲望」に起きている異変がテーマ。



今、AIやロボット等、「人ではない相手」で性的欲求を満たす、「性のバーチャル化」が進んでいるそうです。
自分の欲求を思い通りに満たしてくれて、心身ともに幸福感が得られる一方、刺激の強い快楽が身体に異変を起こしたり、生身の人間との関係に問題が生じたり。



番組を見ながら思ったのが、「ジャングルの王者ターちゃん」で知られる徳弘正也先生のマンガ「狂四郎2030」。



舞台は、2030年。第三次世界大戦が終結して5年後の日本。
核ミサイルにより、地球上の人間は80%消滅。
生き延びた元軍人の狂四郎は、空を警備するヘリ巡査になっていた。



日本は、一般市民の男女は家族であっても完全に隔離され、農場で強制労働。あらゆることが一部の特権階級によって徹底的に管理されていた。



性的欲求を満たすためのバーチャルマシンで狂四郎は志乃という女性と出会い、恋に落ちる。
幼い頃から兵士として養成され、命令により数々の非情な暗殺や破壊工作を行ってきた狂四郎は、志乃との関わりで人間性を取り戻す。
ある日、志乃はバーチャルではなく、現実に存在している女性だと知った狂四郎。志乃は、管理センターで働く天才プログラマーのユリカだった。狂四郎は志乃にプロポーズ。ネット上で夫婦となる。



志乃に逢いたい狂四郎は、国家反逆者として治安警察に追われながら、志乃がいる北海道の中央政府電子管理センターを目指す・・・。




というストーリーです。


昔、連載誌で少しだけ読んだことがありました。
LINEマンガで読めるのを知り、最初から読んだらこれがもう面白くて。
ずば抜けた身体能力で敵を倒す狂四郎のアクションシーンはカッコいいし、どんなに過酷な状況でも必死に耐えて、狂四郎が助けに来ることを信じて愛を貫く志乃の健気さには涙。



時短アイテムを全て注ぎ込み、無料で読める範囲まで読みました。
職場のマンガ好きな先輩にこの話をしたところ、ご主人がコミックを持っているかもしれないとのことで、蔵書を探してもらいました。この先輩はご夫婦でマンガ好き。すごいマンガのストックがあるそうで、私は敬意を込めて◯◯書房(先輩の名前)と読んでいます。




蔵書があるとお返事をもらい、早速借りて最終回まで読みました。





1997年から連載が始まったマンガで、既にバーチャルで性的欲求を満たす設定や、ネットによる管理社会を描かれていて、徳弘正也先生の先見の明がすごい。



地獄の中で、命を懸けたロミオとジュリエット。



2人が無事に出会えることをひたすら願いながら、最終巻まで一気読み。素晴らしかった。感動でした。




徳弘正也先生独特のお下品な下ネタも満載ですし、濃厚なベッドシーンもある。女性が性的に搾取されたり激しい暴力を受けるシーンも多く、万人には勧められない。子どもにも読ませられない。「おかわりもいいぞ!」で有名なトラウマシーンもあります。でもまごうことなきSFマンガの名作。読まずしてマンガ好きは語れないほどの傑作だと思います。Netflixあたりで実写化してほしいけど、内容的に無理だろうなぁ。






どんなにネットの技術が進んでも、やっぱり最後は生身の人間が人間と信頼関係を築いて愛を育む、そんな世界であってほしいと思いました。




あたちも人間をメロメロにしてるニャ〜!!






狂四郎2030、もう一周してきま〜す!!