映画「女神の継承」感想(ネタバレ無し) | 鯉太郎&神楽&銀八 3ニャン日和

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カープと漫画とビールをこよなく愛する主婦が、愛する鯉太郎・神楽・銀八の様子等、徒然なるままに綴ります。




評判を聞いて観に行きたかったけど映画館に行けなかったホラー映画「女神の継承」。



アマプラやNetflixでは配信がなく、いつか見れたらいいなと思っていたところ、U-NEXTを契約している次男が年末に帰ってきた時に見せてくれました。



【ストーリー】

タイ北部の小さな村。若い女性ミンが謎の体調不良になり、どんどん不可解で凶悪な言動を繰り返すようになる。
困ったミンの母親ノイは、村で祈祷師をしている妹のニムに助けを求める。
ニムは祈祷師を受け継いでいた一族の生まれ。本来なら姉であるノイが祈祷師になるはずだったが、ノイが拒否したため、やむを得ずニムが受け継いだ経緯があった。
何者かの力で、新たな後継者としてミンが選ばれたことが異変の原因かと思われたが、事態は思わぬ方向に動くことになる・・・。





【感想】


タイと韓国の合作ホラー。
タイの風景が綺麗で素敵。タイのテレビ局が祈祷師を密着取材するという、モキュメンタリーの手法でストーリーが進みます。
「哭声/コクソン」などのナ・ホンジン監督が、原案とプロデュース担当。私は「哭声」は映画館で観ましたが、後半どんどん意味がわかんなくなり、怖いというより???で終わった記憶です。理解力が足らんかった。




「女神の継承」では、取り憑かれたミンが凶暴化してくのに、伯父夫婦はなんでミンと同居を続けて呑気に熟睡してんだよ!!とか、とりあえず奥さんと子どもは避難させろや!!とか、ツッコミどころもあったものの、ニムがミンに取り憑いたモノが何なのかを調べていき、真相が二転三転する展開はミステリーとしても面白かったです。哭声より圧倒的にわかりやすかった。



取り憑かれる前のミンはとても可愛らしいお嬢さんなんだけど、どんどん自我が崩壊してアレになっちゃう演技が凄まじく、女優魂がすごかったです。




撮影がPOV方式なので、リアル感マシマシ。後半の怒涛の惨劇は、いくらなんでもあの状況で、それでも撮影を止めないカメラマンすげえ笑となるのですが、見たかったのはこういうの。




韓国映画の「コンジアム」も「呪詛」も、POVで後半のお化け屋敷体感が良かったんよね。女神の継承のクライマックスの場面、映画館で体感したかったな〜。




話はもう少し縮められた気もするし、ワンちゃん好きには辛くて直視できない場面もあり(撮影にあたり、動物は傷付けていないと言ってましたのでご安心を)、子どもにも容赦ないのでさすがR-18でしたが、そんなにダイレクトにはグロくなく、個人的にはそこまで気持ち悪いものではなかったです。
クライマックスはちょっとやり過ぎかな笑。一周まわってちょっとコントっぽかった(褒めてます)。ノイ姉さん、あなたどっち?!なドキドキもありました。よく考えてあったうまい脚本でした。




日本のホラー映画だと、演じてる俳優で役どころがある程度予想できるし、興行なのでアイドルを出さなきゃいけないところもあったりして、なかなかガツンとくるものは難しいと思うんだけど、日本のホラーも本当に頑張って欲しい。現在のアジアンホラーでは日本はものすごい遅れを取ってると思います。女神の継承を見ながら、日本のホラー界を憂いましたよ、マジで。



俺も怖いニャ~!!








映画のラスト、インタビューを受けたニムのまさかの告白。えっ、ていうことは、結局アレが大丈夫だったとしても、どのみちアレだったってこと??と驚愕。まれに見る秀逸な衝撃ラストでした。しびれた〜!!




ホラー映画好きな人は、見ておいて損はないと思います!!